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Expression Freedom Fightersと「萌えおこし」

昨年秋だかに何処か日本某地方の警察のVチューバーとコラボした動画が『宇崎ちゃんは遊びたい』の献血コラボやアオシマメグ(漢字思い出せない)みたいにまたフェミニスト諸氏に怒られて没になったとかいうニュースを見て、Expression Freedom Fightersと便乗する冷笑系逆張り君たちがまたTwitterとかで大暴れしているのが容易に想像ついた。こちとらもういちいち見に行って不愉快な思いをする気力すらないから検証のしようもないのだが。
こうやってアクティビストたちに怒られるだけでなく、それ以外の一般庶民や穏健なオタク他も実は目を顰めている中で一部の「わきまえない」オタクが「俺たちを認めろ!」「嫌なら見るな!」とばかりにこれ見よがしに成人向け漫画や萌えグッズを電車の中で露出して非難を浴びるような時代に、なんでもかんでもプロモーションに萌えキャラを持ち出して盛り上げていこうとする動きが周回遅れすぎて、実にお役所らしい。「ソフトパワー」「重厚長大から軽薄短小へ」だかと散々騒いでから幾星霜、その結果が「土建国 半世紀後に 萌えおこし」か?(下記参照)

で、上記の宇崎ちゃんや昨今のcolaboの件で鼻息荒くしている輩のうち、7年前のパリ同時多発テロ後に「私はシャルリィ」(Je suis Charlie)を冷笑している人って結構いそうな気がする。藁人形的に逆に「『私はシャルリィ』とか言ってた香具師のうちどのくらいが宇崎ちゃん叩いてるの~?」とか言っていた人はまさにいたが。
でも、冷静に考えればどちらも大っぴらに出せば反感を喰らうし、そこで抗えば余計にことを荒立てるだけだと思うのですよね。逆張り君たちは賢しらぶろうとする割には自身がバカにする「ネトウヨ」や「ブサヨ」らと同じくそこがわかってないのだが、1ビット的にどちらかを許容してどちらかが許せないんじゃなくて、どちらも許容する人だっているしどちらも不愉快に思う人だっている。

ヒッキョーするに「当たり障りのない/誰も不愉快に思わない表現」って実は一番難しいんですよ。
相当の思考と試行錯誤、そしていくらあっても足りないくらいの工夫が必要になってくる。思考というプロセス自体エネルギーを消費するくらいつらい行為なのだから困難で当たり前だけど。それをすっ飛ばしてなんでも単純な露悪やエログロナンセンス、セックスドラッグロックンロールウィドウアハハに突っ走ってカッコカッコカッコばかり先走らせるのは簡単ですから。だからアウトサイダー気取りのアートが似たり寄ったりの露悪芸もといエログロネタか「わかるようでわからない/わかりにくい、でもわかったような雰囲気を内輪で共有できる何か(これがミソ)」に収斂しやすくて、そこが逆に制限を課せられたぶんその中で工夫を凝らして技巧他を魅せることができる古典芸術とは違う。

レッドテープを非実在の美少女にぐるぐる巻きにする、「萌えおこし」の仕掛け人はさて何処に入るのでしょう??

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