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原子力の利用は本当に安全なのですか?(殴り書き)

今改めてリンク先を読むと痛烈なまでに皮肉めいている。この期に及んでまだ言うか。
そんなに発電のような民生目的も含めて原子力を完全管理して使用する(「アンダーコントロール」)自信がお有りなのなら、「絶対に事故を起こさない原子力発電所」を屏風の中から出してご覧なさい。…え?は?何すか。できないって?だったらつべこべ言わず11年前にメルトダウンした原子炉から燃料棒を取り出してきなさい。

しかし折に触れて思うのは、(些か他人の藁人形論法の受け売りになっている可能性もあるかもしれないが)「ベクレてる」「放射能がうつる」と抜かして原発事故に巻き込まれた人々を差別する輩は論外として、彼らの発言を「風評被害」「被災地差別」と論う人々の一部にその被害の原因について問いただそうとしたところで、その問題を解決する気がないどころか原因たるものを今もなお推進しようとする頭の痛い人々が稀にいたりするから理解に苦しむ。特にあの事故のあった件の地域に対しては「東北人は幕末だか古代だかから持ち続けてきた中央への被害者意識故に明治維新以降も政府の支援を受けながらも文句をつけてきて、また自らもその支援に甘んじることをよしとする怠惰故に、地場産業を育てて九州や東海や関西や北海道などの他地域に対抗できるまでに成長させることもしなかった。原発誘致もその延長線上で短期的なカネに目が眩んでしただけにすぎないから事故に遭っても自己責任」という不勉強な考えを抱いているのだろうか。もしくは、近現代でも続く冷害や地震、津波といった災害や中央の征服ないし地元の有力者の腐敗ぶりなどに対し、「しょせんはこっちが足掻いても誰も何もやってくれねえ、しゃーあんめ」という「学習性無力感」を覚えたとして東北人に勝手に同情しているのだろうか。
* これは先程の差別発言を撒き散らす輩、特に都会志向ないわゆる「リベサヨ」にも、衆愚論や田舎嫌いの文脈で類似の考えを持つ人がいるので注意したいところだが。

以下、関係もほぼないし長くなるが思いつきの余談。
ウクライナのうちクリミアは特殊な事情があるようだが、ドンバスなど東部地域について「ロシアへの併合を望んでいる」という住民の声を聞くと日本語メディアでもあるが、これは例えば「沖縄県民は日本政府の米軍基地関連制作に脅威を覚えている」「東北の被災者は現在でも政府の支援に不満を感じている」ないし「北海道内のアイヌは明治期から現代まで内地や道内の和人に自身のアイデンティティを否定され続けてきたことに強い憤りを抱えてきた」ということを拡大解釈して、「沖縄人/東北人/アイヌは日本政府に反旗を翻したがっている/分離独立を試みている/日本の庇護から抜け出そうとしている」という風に勝手に書き換えて報道されているようなものでないか、今一度検証してみる必要があるのではなかろうか。

(下書きを殴り書きした後の追記)
あと例の事故に関連しても全く話は異なるのだが、谷賢一の性暴力への告発は広河隆一と同罪を犯したというのに、後者は「『部外者』のくせにメシの種になりそうな天災人災に食らいついては散々『ボクは弱者の側に立ち続けて抵抗に手を貸すゾ』と言いながらネタとして消費させ続けている不届者め」と非難することができるのに対して、今回の件は自身が被災地出身という「当事者」であることを売り出していた分、その後の地域差別(「フ◯◯マ×人」「トー◯グヒ×モド×」のような単純な罵倒からそれこそ「風評被害」まで…)すらもたらしかねないリスクが感じられるのがまた不愉快に思えてならん。

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