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電車で日経新聞(紙)を読むというマンスプレッディング

マンスプレッディング(manspreading)といえば、従来は電車(特にロングシート)で男性が隣の席の分も占有するほど大股を開いて座ることを指すだろう。
しかし他のブログでも指摘があるような「電車で紙の日経新聞を読む人(圧倒的におじさんが多い)」もまた、マンスプレッディング(に近い行為)をしているのではなかろうか。「朝の余裕のない時間の中で、しかも殺気だった満員電車の中でも、クオリティペーパーを読んで業界の動向や知識や教養を仕込んでいる俺ってすごいだろう、ワハハ」と周りに知らしめるような。

ここにはツッコミどころが2つある:
1. 日経新聞にはスマホやタブレットでも読める電子版もあるはずなのに、なぜか紙媒体の方を広げるなり折り畳むなりして読んでいる。
2. スポーツ紙やタブロイドではもちろんなく、朝日や読売のようなほかのクオリティペーパーでもなく、決まって日経新聞。

これらは既に他のブログ等でも指摘があるが、彼らは日経をイデオロギーフリーだとか読んでいるだけで業界通にでもなれるとかでも思っているのか(どちらも多分間違い)紙媒体で読むことで周りに「有能で知的な自分」を見せつけているのだろう。そう考えると、何かと不快な存在として扱われる、電車でスポーツ紙やタブロイドを読むおじさんの方がまだ可愛げがあるではないか。
しかし周知の通り、満員電車の中では紙の本を読むのも憚られるものだが、敢えてそこでよりサイズの大きい新聞をペラペラめくるというだけでさらに他人の迷惑になっているということに彼らは気がついていないらしい。そういうことで、私には「電車で紙の日経新聞を読む人」はまさにマンスプレッディングをしているとしか思えないのである。

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