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北欧子育てパパの話④ー私たちにとっての「非常識」に触れること

「まず結婚」が招く少子化 北欧は婚外子5割。
というすこし驚くような見出しの日経の記事が昨年出ていました。

子どもを育てるなら「結婚」という日本人の私たちにとっての常識は、北欧では常識ではなく、多様なあり方を認める寛容な社会であることが少子化の抑制に繋がるのでは、という主旨だったと記憶しています。

これは極端に「社会の常識を問い直す」例ですが、もっと身近なことにも、子育てのスタイルは本当に多様なものがあると思います。

例えば、
「どれだけ健康に気を遣った食事をするか?」
「どこまでおふざけを許容するか?」
「公園で泥んこになって遊ぶのをよしとするのか?」
「道端に落ちてるものや砂を食べたりするのをほうっておくか?」

育児に正解はないと言われますが、ひとりひとりの親や子供によって、全く異なるあり方があると感じています。

子育てのすごく大きな多様性については、北欧という異国で過ごしたこともありますが、「家族が広がる二拠点生活」というサービスに先週末に参加したことも大切さを再認識するきっかけとなりました。

複数の家族が田舎(長野県の辰野町という八ヶ岳の西あたり)にある「お婆ちゃんの家」に泊まるという面白い取り組みで、学生スタッフさんがいたりワイワイとした雰囲気で、拡張家族のような体験をすることができました。

そこでご一緒させていただいたご家族や子供たちから、自分たちとは異なる子育てスタイルを寝食を共にしながら、肌感覚として多様さを感じました。

また、多様さを直に体感するなかで自分にとっての非常識な子育てスタイルに触れることでいつもよりちょっと、子どもとの関わりがやわらかくなったり、優しくなれるという気がしています。

では、今回はそんなCo-Satoで体験したことをすこしご紹介します。

みんなで1つ屋根の下に泊まること

私が参加した時は、全部で3家族(子供5人)が参加していました。
初対面の家族が週末だけ会ってもすぐには慣れないのではないか?という不安もありましたが、不思議とすぐに仲良くなることができました。

築100年ほどの田舎の1つ屋根の下で過ごすことが、ホテルライクな環境で過ごすのとは違い、自然と打ち解けやすい環境になっていたのだと振り返ってみると感じています。

お風呂は、荒神山温泉という車で20分くらいのところにみんなで行きました。露天風呂から桜もみることができるシーズンでした。

いつもは子供たちをお風呂に入れるために、清潔さや手順などを気にする、神経質なところがある私たちですが、一緒に来ていたご家族の人は足が痛いとワガママをいうお子さんに対して、とても優しく接していて、自分の接し方を振り返る機会にもなりました。

世代の違う学生スタッフさんと遊ぶこと

よくある二拠点生活の「静寂のなかでミータイムを楽しむ」というよりは、「色んな世代のご家族やスタッフと元気よく遊ぶ」というスタイルの体験であったので、子供たちもいつも以上に元気に遊んでいました。

例えば、google mapで「公園」という表示のない、現地の人しか知らないような河原に行って、焚き火をしながら、少し川で遊んだり、自然のアスレチックを楽しんでいました。

特に、同世代の子供たちだけではなく、学生スタッフさんが一緒に来てくれているので、「肩の上に乗せてもらったり」、「優しく川遊びに付き合ってくれたり」、親だけだと疲弊してもういいや…となりそうなところからもう一歩子供たちが楽しく遊ぶきっかけを作ってくれました。

普段は、子供たちと親という組み合わせで出かけることが多いと思いますがその間の世代である学生の方々とコミュニケーションをとる機会は、子供たちにとっても貴重な体験になると思いました。

週末の1日は雨だったのですが、家の中でも自由に創造的に遊ばせてもらい、絵具を1回で使い切るぐらいに盛大に遊んで、白いTシャツにもお絵かきさせてもらいました。

ひとりひとり、どんな遊びが好きなのか多様ですし、普段は汚れると気になるようなこともみんなと一緒に遊んで、すぐにお風呂で洗ってと、子供たちも伸び伸びといられる環境が、自然・田舎で色んな人と遊ぶ醍醐味だなと、思って遊んでいました。

同じ釜の飯を食うこと

今回は自炊をして食べるのは、朝食に少しだけでしたが、近くのレストランでみんなでお蕎麦を食べたり、Uber Eats…ではなく、地元の食堂からカツ丼を運んでもらったりと、みんなで楽しく食事をすることができました。

一緒にご飯を食べていると、子供たちが勝手に塩をかけまくったり、普段は避けがちな冷凍食品も普通に食べていたり、おおらかな考え方に触れる機会が多く、私たちは普段細かいところを気にしているので、もっとおおらかに過ごしてもいいのかなと、食事を通しても感じていました。

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週末のみでしたが、共同生活をとおして、色々な家族のあり方を身をもって体感することができ、知らず知らずのうちに、自分たちの「常識」に従って生活しているのかなと気づくきっかけとなりました。

これに限らず、普段から色んな子育てのあり方に接する機会を、自分たちや祖父母だけでなく、色んな友達や知り合いの人たちと増やすことは、多様性に触れて、いい意味で、自分たちの常識にとらわれず、ちょっと肩の力を抜いて育児をするきっかけになるのかもしれません。

夏にはまたフィンランドに行こうと思っています。
現地での生活などより肌感のある記事を書きこうと思ってますので、引続きよろしくお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。



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