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2023年行ってよかった展覧会①~junaida展「IMAGINARIUM」

こんにちは。みしまです。
1年があっというまに過ぎ、新しい年になりました。
昨年、訪れた展覧会で印象に残っているものについて、振り返りたいと思います(1月中に書けるだけ書きたいと思います!)。

junaida展「IMAGINARIUM」

まず1つめは、昨年の1月、立川のPLAY! MUSEUMで開催されていたJunidaさんの展覧会。ご自身の初の大規模個展だそうです。

タイトルの「IMAGINARIUM(イマジナリウム)」とは、「IMAGE」と「RIUM」を合わせたJunaidaさんによる造語とのこと。

junaida展「IMAGINARIUM」@立川 PLAY! MUSEUM

私が、Junidaさんの作品で初めて読んだのは『の』でした。

『の』(Junaida 作/福音館書店 刊)

この表紙、とーっても素敵。美しい鮮やかな赤を身にまとった金髪の女の子。その子の口からふぅーと出てきたようなところに『の』のタイトル文字が。逆に、この『の』をこれからこの子が食べちゃいそうにも見えます。

展覧会内の『の』セクションの冒頭では、次のように説明されていました。

いつもことばとことばのすきまにこっそりいる「の」。この「の」が持っている魔法の力で、ことばとことばが思いがけない出会いをしたとき、そこには見たこともない景色があらわれ、聞いたこともない物語がはじまります。

junaida展「IMAGINARIUM」の展示より

日本語の「の」ってすごく便利です。上記の解説コメントにあるように、「の」は魔法使いみたい。一見、まったく交わらなそうなもの同士でもやさしくつないでくれて、いままで知りえなかった世界を見せてくれます。「の」の先にある不思議で奇妙な世界を探したくなる。『の』はそんな絵本です。

初めて『の』を読んだとき、「チリ」がないことに驚きました。
絵本を含めハードカバーの本は、本文の紙よりも表紙の厚紙のほうがやや大きめに作られていることが多いです。この本文の紙と表紙の厚紙の差の部分を「チリ」とよぶのですが、『の』にはこれがないのです。ページをめくるときに「あれ?」という違和感があり、なんでなんだろう……と不思議に思っていました。のちに、以下のインタビュー記事を読んで、思わずうなってしまいました。

ほかにもいろんな仕掛けが詰まっていて、本当に楽しい本です。

展示のほうに戻りましょう。印象に残っているのは、”HUG”というモチーフで描かれたさまざまな絵が展示されたエリア。老夫婦のハグや、お母さんと子どものハグ。クリスマスツリーと子どもたちのハグ、なんていうのもありました。それぞれのやさしい”Hug”。1枚の紙の上に、描かれた2人(複数人の場合も)のストーリーがにじみ出ていて、とても心がじんわりあたたかくなりました。

本展覧会は写真撮影OKということで、
パチリさせていただきました。

Junaidaさんの奇妙で不思議な想像の世界に迷い込んで、ひとしきり楽しい時間を過ごせました。楽しかった!!

展覧会のおみやげ。ウェルカムカードとのこと。

次回は、「2023年行ってよかった展覧会~その②」です!
オランダの絵本作家 ハリエット・ヴァン・レークさんについて書く予定です。お楽しみに!

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