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娘たちと過ごした8年間の保育園生活

こんにちは。みしまです。

私には2人娘がいますが、今年の3月に下の娘が保育園を卒園。それとともに娘たち2人合わせて過ごした8年間の保育園生活に終止符を打つことになりました。

子どもを保育園に入れる目的は、親が仕事をしている間、あずかってもらうため。子どもを入園させた当時は、そんなふうに杓子定規な考えでいました。でも8年たった今、子どもたちだけでなく、私自身が親として成長させてもらった気がしています。

私には、子育てに不安を感じたときに思い出す言葉が2つあります。それらはいずれも保育園の先生が私にかけてくれた言葉です。これらの言葉を、今また思い出しながら、娘たちと親である私を成長させてくれた保育園に感謝の気持ちを込めて、ここにつづりたいと思います。

●担任の先生との忘れられない面談【長女編】

長女が年中クラスのとき、担任の先生と行った面談でのことです。
「長女ちゃんはこんなことが上手です。あんなこともしてくれます。お友だちにもやさしく、先生のお手伝いもたくさんしてくれますよ」とたくさんほめてくれました。でも当時、家では自由気ままでマイペースな長女。あまりに家での姿と違っていたので、こんな報告を受けたのが意外でした。

「家では、本当にマイペースでわがままなんですよー」

思わずこぼれた私の言葉に、先生はこう言いました。

「おかあさん、長女ちゃんはおうちで十分甘えられているから、園で頑張れているんですよ」

その言葉にハッとしました。家で急にわがままを言ったり、甘えてきたりするたび、「もう5才になったのに」とか「これぐらい自分でやってほしいよ」などとモヤモヤしていました。でもこの「甘え」は、園で頑張った証拠だったんだと気づかされたのです。

確かに、毎朝8時から夕方6時まで、親のいない環境で集団生活するなんて、それ自体とってもエライ。子どもなりのストレスもあるでしょう。家では、十分甘えさせてあげたっていいじゃないか。そう思えたのでした。

その後、長女は小学校に入ってからも、家では超リラックス型(笑)、でも小学校ではすごく頑張れる子になりました。ときどき小言を言いたくなることもありますが、あのときの保育園の先生の言葉を思い出し、「家でリラックスできているから、小学校で頑張れるんだ」と思うと、小学校での頑張りを素直にほめてあげたいと思えました。そして何より、親としての私の心も少し軽くなるのでした。

●子どもの力を信じる【次女編】

2人目だからきっと楽勝。
妊娠時に抱いていた甘い考えを、見事に覆えされ続けた次女との6年間でした。

意思が強く傍若無人に見えた乳児期を過ぎたころから、次女はとっても怖がりになりました。発表会や運動会などの大きなイベントになると、相当なプレッシャーがかかるよう。そのたびに先生方に相談し、協力していただきながら、なんとか乗り越えてきました。

親としての私の不安な気持ちに対して、先生方は、担任としてだけでなく、同じ母として、そして子育ての先輩として、本当に親身になって話を聞いてくれました。

一度、「子どもの相談ではなくて、私のカウンセリングみたいですね」と先生に言ったことがありました。「それでいいんですよ、それが大事なの」と言ってくれたのが印象的でした。

面談の最後には、必ず園長先生が「子どもの力を信じて」と言ってくださいました。ほかの子と比べて弱々しく、親の後ろに隠れているように見えても、キラキラした生命力にあふれている。年長クラスになってからは特に、運動会、サッカー大会、お遊戯会、発表会など、ひとつひとつイベントをこなすたび、どんどん成長していく姿を、次女から湧き出る活力を実感してきたのでした。

次女は4月から小学校に入学しましたが、新しい環境で少し戸惑いを見せています。でもそれは当然のこと。子どもの力を信じて、ゆっくりでも一歩ずつ進もうとする姿を見守っていきたいと思います。

この保育園で過ごした6年間が、必ず次女の人生の栄養となり、芽を出す日が来るはず、きっと。

●おかえりなさいといってくれる場所【わたし(母)編】

多くの保育園でも同じかもしれませんが、私の娘たちが通っていた保育園でも、朝、親が子どもを預けるときに「いってらっしゃい」、迎えに行くと「おかえりなさい」と、先生方が声をかけてくれました。

最初は違和感があり、恥ずかしい気持ちでいっぱいでしたが、仕事で疲れたあとに先生の「おかえりなさい」の笑顔はとても癒されました。

実際、「おかえりなさい」と誰かに言ってもらったのは、高校卒業以来でしょうか。一人暮らしをしていたころはもちろん、誰も言ってくれる人はいませんでしたし、結婚してからも、毎日激務の夫より遅く帰宅することはまずなかったので、いつも「相方の帰りを待つ側」でした。自分の帰りを見届けてくれる人がいるというのは、うれしいものなのだと実感したのでした。

またコロナ後、リモートワークに切り替わってからは、リアルで誰にも会わずに仕事したり、会議のない日は1日じゅう誰ともしゃべらないという日も続きました。保育園で「おかえりなさい」から始まり、先生と会話する時間は、大げさでなく、自分と社会とのつながりを保つ言葉であったりもするのでした。

余談ですが、保護者同士でも「おつかれー」などと声を掛け合うことが多く、そのやりとりを聞いてまねをする園児たちもいました。小さな人たちに「おちゅかれー」とか「おつかにー」などと声をかけられると、顔はもう緩みっぱなしなのでした。

そして、ここまでつづってきてわかったこと。
私は子供たち以上に、保育園が好きだ!(笑)

「このままずっと保育園にいられたらいいのに~」冗談で何度か言ったりしましたが、あながち嘘ではないです。この安全地帯から巣立つのは、結構こわかったりします。でも巣立っていかなければならない、子どもも私も。

* * * * *

素敵な先生方に囲まれ、助けられ、本当に幸せでした。
ありがとうございました。

(おわり)


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