鉄分だけ摂っていても貧血は治らない?
こんにちは!
不調を運動で改善するトレーナー、林大地です!
普段は不調を改善し美ボディを作るためにトレーニングと栄養指導を行っております。
鉄分が足りていないから、貧血になる!という神話を信じている人いますか?
鉄分不足が原因でなる、貧血もありますが、他にも原因がある場合があります。
他に原因がある可能性があるのに、神話を信じて鉄分を摂り続けていませんか?
2ッ星 栄養コンシェルジュ®️は採血結果からカラダの中の状態を推理することができます。
今回は貧血になる理由を解説しながら、解決する手助けとなる食品を紹介します!
誤解の無いように言っておきますが、貧血の方が鉄分を摂ること否定しているわけではありません。
貧血はいろんな原因があって、対処法がそれぞれ違うんだ!を分かることが今回のコラムの目的です。
そもそも貧血ってなに?
赤血球は骨髄で作られ、腎臓から出るエリスロポエチンというホルモンによって成熟します。
赤血球の大部分はへモグロビンがあり、ヘモグロビンは肺からカラダ全体へ酸素を届けます。
赤血球の大きさが小さかったり、赤血球中のヘモグロビンの数が減ると酸素の運搬能力が低下して、貧血になります。
貧血の症状としては
・動悸
・息切れ
・持久力の低下
・倦怠感
・頭痛
さらに悪化すると、爪の変形が生じることもあります。
赤血球の数かサイズか?
貧血の症状は様々ですが、貧血の原因もひとつではありません。
先ほどお伝えしたように赤血球が小さくても貧血になりますし、赤血球の内部のヘモグロビン数が減っても貧血になります。
原因が違えば、対処法も違います。
つまり、食べるとよい食べ物が違います!
赤血球のサイズか?赤血球内のヘモグロビンの量が問題か?
これは、以下の血液データを見れば一目瞭然です。
MCV (平均赤血球容積)
赤血球1個あたりの容積の平均値を示したデータです。
簡単にいうと、赤血球のサイズです。
基準値 80〜100fL
赤血球が未熟な場合にMCVは低値になります。
赤血球が小さいと、単純に運搬できるヘモグロビンの数が減るので、酸素と鉄の量が低下します。
赤血球を成熟させるためのエネルギーが不足している場合は、タンパク質をしっかり摂取すると良いです!
しかし、腎臓が機能の低下しているとタンパク質の過剰摂取は不可になりますので、eGFRなど腎機能の採血結果を見る必要があります。
腎機能が低下していると腎臓からエリスロポエチンが十分にでないので、赤血球が成熟できません。
赤血球のサイズが大きくならない理由も2つあるということですね。
赤血球を成熟させるためのエネルギー不足
腎機能が低下していてエリスロポエチンの不足
MCH(平均赤血球色素量)
赤血球1個あたりのヘモグロビン量の平均値を示したデータです。
簡単にいうと、赤血球中のヘモグロビンの数です。
基準値27〜32pg
鉄分が不足していると、赤血球中のヘモグロビンの数は減ります。
この場合は、神話通りの鉄不足=貧血ですね笑
鉄不足で赤血球中のヘモグロビンの数は減る
タイプ別貧血の対処法
貧血には赤血球のサイズの問題、赤血球中のヘモグロビンの数の問題があるということがわかったと思います。
どちらかだけが問題の場合もあれば、赤血球のサイズが小さく、赤血球のヘモグロビンの数も少ないと両方が原因の場合もあります。
さらに、赤血球のサイズが小さい場合には、成熟するためのエネルギー不足もしくは、腎機能の低下が考えられます。
赤血球のヘモグロビンの数が少ない場合は鉄分の不足が考えられます。
赤血球のサイズが小さい場合の対処法
赤血球を成熟させるためには腎機能の改善が必要です。
腎機能を改善させるためには、タンパク質の過剰摂取を避け、炭水化物でエネルギーを摂って低栄養にならないようにしましょう。
腎機能、肝機能に問題がなければ、赤血球を成熟するエネルギーをしっかり摂るためにタンパク質も摂取しましょう。
赤血球中のヘモグロビンの数が少ない場合の対処法
赤血球中のヘモグロビンが少ない場合は鉄分の不足です。
鉄分が多い食事を心がけると、貧血の症状が良くなる可能性が高いです。
鉄分が多い食事というとレバーなどをイメージすると思いますが、100gあたりの鉄分量はあさりがNo1です。
あさり100gあたり、約30gの鉄分が含まれています。
1日の推奨摂取量から考えれば、約30gとれば充分だと思います。
しかし、毎日あさりってしんどいですよね笑
そういう人は小松菜やほうれんそうがおすすめですが、推奨摂取量を野菜だけで摂ろうとすると、かなりの量を食べる必要があります。
なので、含有量が高いあさりと手軽な野菜をうまく組み合わせるとよいかもしれませんね。
貧血の原因とおすすめの食品のまとめ
貧血の原因は2種類ある
赤血球のサイズが小さい or 赤血球中のヘモグロビン数が少ない
血液データはMCVとMCHに注目
MCVで赤血球のサイズをチェック
MCHで赤血球中のヘモグロビン数をチェック
おすすめの食事
MCVが低い人は糖質摂取、腎機能が低下しいなければタンパク質も摂取
MCHが低い人は鉄分不足
原因が分かれば対処方法は変わります。
血液データがその原因を教えてくれます。
原因をしっかり理解して、食事で貧血とサヨナラしましょー!
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