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ソウルのさっしーへのラブレター

「私のストーリー」と撮影してくれたカメラマンさんであるえいこオンニとの関わりを書きます。心理的な面からみた私的な話なので、純粋に撮影の紹介とはいえない。「私のストーリー」を撮ることになった前後の話です。関心があればどうぞお読みください。結局、書き終わってみると、ラブレターみたいになってしまいました笑

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撮影のきっかけは、1枚のお花の写真だった。



えいこオンニとは2022年の春頃から交流が深まりはじめ、コロナで外出もままならない頃ZOOMカラオケで一緒に歌いはじめた。


ある時期髪型チェンジで金髪ショートヘアになった私に
「えみちゃん、マリーゴールドに似てる」と、
彼女が撮影した写真をスマホに送ってくれた。



それはおうちのベランダで育ててるお花だったそうだけど、そのマリーゴールドがとても気持ち良さそうに見えて思った。

「この人に撮ってもらいたい!」





2022年の私はこの人!と思った人に飛び込み、手を繋いでもらう事を繰り返した。何故かそうした方が良いような気が強くしてたから。えいこオンニは、私が仲良くしてもらいたいと思った人の一人。




その風のような考えと行動の軽さに憧れた。


自分の関心のない事には、正直な猫みたいに冷淡にさらりと興味ない感じも良かった。



物事を深く受け止めてこだわる大型戦車みたいな不器用さが自分の長所である事は自覚してたけど、同時に軽やかにこだわらず感覚に従って動けたらいいな!と思った。戦車であっても飛べる羽つけたい!両方持ちたい!その方がこの先の人生も軽やかで楽しそうだと思えた。何かを学ぶというより、一緒に遊ばせてもらって、この感じが自分に伝染ってくると嬉しいなと思った。遊ぶと学んでるもんね、勝手に。





その頃は地元でフルタイムの先生やってたので多忙だったけれど、合間をぬって意識的に沢山遊んだ。その総まとめみたいなものが、「わたしのストーリー」撮影だったといえる。えいこオンニに最後に私とだけ遊んでもらう時間を自分の為にとった。満足!





エンターテイメントに詳しいえいこオンニとは、映画やドラマの話をするSNSグループで繋がっていた。韓国エンタメに詳しくない私には分からない事が多かったけど、「面白いよね!」という弾んだ声が聞こえてきそうな書き込みを見てるだけでも十分に楽しかった。弾んでる人が好きだ。沢山接してたらそのうち何の事だか分かるかもしれない。年上のお姉ちゃんたちのおしゃべりの横でアイス食べてる妹みたいに耳学問で学ぶ。




冬のある日、私は地元の映画祭でたまたま日本映画の「ドライビングマイカー」をみて興奮していた。なんだこの作品は!衝撃を受けて何の感想も言えず何も書けなかった。自分にとって大切なでっかい何かをごっくんと飲み込んだまま、上手く咀嚼できないようだった。村上春樹の原作が気になるとSNSに書き込んだ。



それからまもない12月のある日私は友達と一緒に誕生日を祝ってもらった。えいこオンニからのプレゼントは、映画「ドライビングマイカー」の原作本「女のいない男たち」だった。超びっくりした。ちょろっと一言だけ言った私の言葉を覚えて、それが誕生日プレゼントになっていたのは嬉しすぎた。ちなみに受け取った本を読んでもやっぱり言葉も考えもまとまらなかった。私の胃袋には大きすぎるお宝なのかもしれない。小さく切ってゆっくり噛んで味わっている。



ともあれ、なんと恐ろしい人だ!この人がクラブのママさんだったら太客をしっかり掴んで離さないことだろう、流石だ。AKBで言えば指原莉乃さっしーだ。真ん中にいる人!センターだ。私は時にはチーママとして使ってもらうか、隣のクラブのママさんとしてずっと仲良くしてもらおう。急にお店のお酒が切れたら貸してもらいに行ったりこっちからも貸そう。困ったお客さんが来たら「姉さん、どーしたらいいのかしらねえ」と今後も長く相談に乗ってもらいたい。



春に本の出版を祝ってもらった時もそうだった。えいこオンニがお祝いにくれた花は「紫のアリストロメリア」だった。




「なんかこれがえみちゃんぽいと思って~」と軽く言ってたが、数ある花の中(私は花の種類には詳しい)で私がぶっちぎりに好きなのがアリストロメリア。勿論そんなの言った事もない。大体「アリストロメリア」と噛まずに言える人がどれだけいるだろうか。しかも私のベストカラーは紫、うーんなぜにいつもこんなにどんぴしゃり。それも本人は狙ってなさそうな。ご本人の感覚が敏感でそしてアンテナの鋭い「感性の人」なんだと思う。コスパを目指して生きてないのに、絶対コスパがいいはずだ。エネルギーに敏感な人は。




一見えいこオンニは「バリキャリに出来るタイプの人」には見えない。しかし付き合いが深まる程に私は自分の奥底に何度もホームランが撃ち込まれたのを感じてる。うおっ!!




えいこオンニは、自分の「好き」と「得意」を大切に伸ばしている人だ。焦らないし無理がない。だから横にいてほっと安心する。一緒に歌ってても気負いがない。「これ好きなんだよね~、子供のころから好きだったの!」と可愛く言う。私は松原みきの「真夜中のドア」も、尾崎亜美の「マイピュアレイディ」も彼女の歌で知った。なんていい歌なんだろうと思った。全然知らなかった。フィンガー5のルーツがジャクソン5にあることも教えてもらった。




韓国にイ・ソニという国民的シンガーがいる。彼女の代表曲の一つに「그  중에 그대를 만나(その中であなたと出会って)」がある。結婚式でよく歌われる出会いの歌。「出会いは素晴らしい賛歌」じゃない。




星のように沢山の中の人からあなたに出会った。その中で色々あって!だけどあなたとの縁を何故だか手放すことが出来ない。私の姿は小さい子供みたいになって。愛して、また私が愛されて、そのすべては奇跡だったことを知る。もう自分にもよく理由は分からないけれど、手にしたこの縁の奇跡を感じて生きていく、、


という意味の歌詞をもつなんとも心を打つ歌。えいこオンニはカラオケでよくこれ歌うのだけど、ご本人にとてもよく似合っている。



嬉しい一年だった。ありがたかった。沢山遊んだソウルの帰り道、高速バスの中で「幸せだなあー」と何度も思って、思い出を反芻しながら笑って帰宅してた。



私は都会が大好きで、ソウルには家も友達も割の良い仕事も、とにかく全てがあったのだけど、夫が「どーしても田舎に住みたい!」と。いったん手放してしぶしぶ夫についていったけど、もはやそこから13年も経ってしまった。田舎嫌ーい!田舎の夫の親戚づきあいめんどくさーい!だがしかし!生きていくためとりあえず手にしたものを一生懸命やってたら、色々と形になって、、、中略、、今に至るで、かなり自由に動けるようになったのだ。



ソウルで一緒に楽しく気楽に遊べる友達が、この年齢になって出来た事は人生の祝福!いえい! えいこオンニはいつも「一緒に遊ぼうよ!」とさらりと言ってくれる。それがありがたい。一緒に遊ぶー!!そしてその場を提供してくれてる事もありがたい。




あー結局ラブレターみたいになっちゃったー!!えいこオンニへのこんな思いを抱えた私が、独占して写真を撮ってもらったのだから、もう写真の出来がどーとかこーとか以前に既に「余は満足じゃ!」なのでした。でも写真もとても満足の良くモノだったのでした。



勢いで書いた文章ですが、(勢い大事よね)勢い余ってつんのめってちょい恥ずかしいけど、このままにしておきます。人生コケてもいいよね。ありがとうございます。


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