見出し画像

情報収集と熟考とひらめきの交差点

※11月は不定期モードです。

11/22は二十四節気でいう「小雪」というらしい。

東京に住んでいると、雪の感覚は薄いけれど、たしかに寒さはぐっと深まっている。

今、少し新しい事業の情報収集をしていて、現在、検討している最中だ。契機が無ければ、このまま流す可能性もある。

弊社「FILAGE」はフィラージュ、と読み、フランス語で“粗糸を引き延ばしてよりをかけ、糸にしていく”という意味がある。

糸とは人の縁や知恵や経験。さらには、過去・現在・未来へと時をつむいで、前に進む意味合いをこめた。織り上げた布ではなく、粗い糸が滑らかになるという点がなんだかイイと感じたものだ。

基本的には、女性のキャリアやライフスタイル、時に経営者向けのコラム執筆と、書評など本の紹介を行っている。加えて企業で使ういろいろなコンテンツの台本制作や、派生するイラスト・映像などの制作も、提携しているクリエーターとコラボして行っている。

この流れに落ち着くまでに、けっこう吟味した。

正直にいえば、前職を辞したときは、長らく携わっていた商品企画のスキルを活かせるようにアクセサリー物販をスタートしようと考えていた。

ただし、いろいろと準備をしているうちに、だんだんと考えが変わってきた。

私は本当は一体、何をしたいのであろうか、と自身に問いかけた結果、原点回帰しようと思い至ったのだ。

本や文章に関する事業をしてみたいと考えた一番大きい理由は、文章を書く仕事は子どもの頃からの夢だったことにある。

さらに、20代の頃、3年半ほど図書館司書をしていたこともあったが、当時、はまるようなはまらないような感覚の中で、何か少し違うなと感じた、その違和感を確かめたいという思いも出てきた。本の紹介はしたいけれど、司書というスタイルではないと感じていたのだ。

そして、前職では、部署としての本職ではなかった文章周りの仕事や校正が何かとまわってきた。そして、思いのほか、周りの社員たちがそれを重宝がってくれた。どうもこの手の仕事は、人が喜んでくれるようだとうっすらと感じていた。

話しは前後するが、昨年2月に40歳を迎えた。新しいことをするなら、ラストチャンスだと直観的に思った。

人生においてラストチャンスなど本来はないのかもしれないけれど、体力、気力、環境など、いろいろ鑑みたら今しかないと考えたことを思い出す。

私の場合、あまり瞬間的には行動しない。起業自体の構想も10年以上前からあったが、準備と情報収集にはかなり時間をかけた。

いろいろな時間軸の中で、人の話をよく聞き、情報を多岐に渡って集め、自分の考えを整理しつつ、少なからず人の役に立ち、かつ自分がしたいことは何なのかぐいぐいと掘り下げ続けていると、あるとき「時は今!」というひらめきが急に生まれる。急にその瞬間が来る。

それを私は、情報収集と熟考とひらめきの交差点、と勝手に呼んでいる。

今回の案件も、その交差点に出られるのかわからないけれど、しばらくよく向き合ってみようと考えている。


“季節の本屋さん”における、よりよい本の選定に使わせていただきます。