「ハタラク・ワタシノ・マイニチ」
寒いような暑いような、不思議な気候のまま4月が続いている。
このnoteが4月で初の投稿というわけではないのだけれど、木々が急激に緑濃くなってきたので、改めて春のような初夏のような、不安定な季節のうつろいを実感する。
noteに来ている人の全体の割合がどうなのか分からないけれど、何かととりあげられているnoteの多くは、ベンチャー企業やクリエイティブな職種に就いて新しい働き方をしている人や、個人で自己表現をしているクリエイターが多いように感じる。
そういう私も、今は一人で小さい会社を経営しているわけだが、そもそもでいえば、会社員として組織に属していた期間が、約20年に及ぶ。
最初は銀行員、次は図書館司書、最後に一般企業。
わりと固い業界で過ごしてきたが、3番目の組織にいちばん長く在籍し、30代で管理職になってからは、主任、係長、支社長などを経験した。
当時は何をしても、いつも、「女性」で「最年少」という言葉がついてまわった。
あちこちぶつかって、失敗も多く、決して上手くできていたとは言えないけれど、私なりに毎日を必死に考え、工夫し、動き、間違いなく「全力で頑張っていた」ということだけは、今でも自信を持って言える。
二年前に会社を辞めて独立した頃、とある大手出版社の敏腕女性編集者にこう言われた。
「書く業界には、女性で長く組織に属して、実際に管理職の経験がある人はけっこう少ないから、それがこれからのあなたの強みになる。ここまでの体験や実感を今のうちに書き残しておくといい。そういうことは、すぐに忘れていくものだから」
その直後にご縁があったサイトで、働く女性に向けた連載を持ち、20本ほどの記事を書いた。
改めて、最近読み返してみると、「ああ、そういうこと考えていたなあ」とすでに懐かしく感じられた。もしかすると、今では書けないものもあるように見えた。そのくらい、記憶というものは、薄れるものなのだと、驚きを禁じ得ない。
今から約10年前頃は、女性が家庭を持ちながら管理職になって部下を持ち、仕事を進めるノウハウが身近に少なかった。同じような立場で相談できる先輩がいなかった。聞ける人がいたら、背中を追える人がいたら、と心から思っていた。
だから、そんな毎日を、今だからこそ残しておこうと、ふと考えた。
そのサイトは、現在では運用されていないようだが、サイト管理者の許諾を得て、このnoteにおいて、改めてリライトして掲載していくことにした。
当時の私が感じた、女性が組織で長く健やかに働く知恵であったり、働く工夫であったりというものを、今の観点でリライトしながら、20本、これから不定期で掲載していこうと思う。
ただし、私にとっては3つの組織における20年の経験値になるものなので、一応100円の課金をしようと考えた。読みたいと思う方だけ、読んでいただけたら幸いだ。
もうひとついえることは、いろいろあるにしてもフリーランスなどで自己表現ができている職業形態の人からしたら、あまりピンとこない内容かもしれない。
基本的には会社員の女性向け、という観点になっている。
ただし、たとえばフリーランスの方や、先進的な企業で働く方、男性であっても、「そういう見方があるんだな」という観点であれば、愉しく読んでいただけるように工夫をしたい。
今の私を作ってくれた日々の諸々について、感謝をこめて。
よかったら、お読みください。
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