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隣は何をする人か、わからないけれど

急に寒くなってしまって。「そうか、もう12月だしね」と、納得するここ数日。

寒い日は、温かいコーヒーや紅茶に心から癒される。

以前にこんなnoteを書いたせいか、スタバ好きだと思われがちだ。

確かにそうなのだが、スタバにしか行かないというわけでもない。

行きつけのスタバが混んでいて席がないときもあるし、意識的にちょこちょこ顔を出す別の場所もある。

それは、エクセルシオールとルノアールで、割合でいうと、スタバ7割、エクセルシオール2割、ルノアール1割といったところだろうか。

ほとんどないが、ファミレスや喫茶店にも、年に数回は入る。

締め切りがある仕事については圧倒的にスタバとエクセルシオールだが、ルノアールやファミレス、喫茶店の場合は、ほとんど人間観察に近い。

私はこれまで、固い職業で組織に属していた時期が長かったので、会社のオフィスで仕事をすることが、普通だと疑わずに生きてきた。

独立してから、とみに、パソコンさえあれば仕事になるという世界が、本当にありうるんだなあと実感している。

この三年、あちこち、自分がしっくりくる場所を探し回った結論は、前述の通り。

だが、その中に、同類の人たち、そして似て非なる人たちが、ちらほら混じっていることに、ほどなく気がついた。

会社員で、何か途中の作業をしようと立ち寄っている人たちは、気配でわかる。本来、帰るべき場所や時間を意識している佇まいが、常にある。

フリーランス、またはそれに近い人たちも、ある程度わかる。黙々と、粛々と、自分の作業を進行している。

が、何をしているのかが、想像しにくい人たちが、たまにいる。

空気感としては、何かを創作している感じ。

特に、ファミレスやルノアール付近で、時々見かける。

結構、長い時間をかけて、原稿用紙やノートに向かい、頭を抱えて何かを書いている。

小説なのか、脚本なのか、ネタなのか・・・。

そんなとき、あの人は何をしているのだろうと、紅茶をすすりながらいつも思う。

世の中には、何かを創作することに苦しみながら、没頭しながら。気が散ったり、我にかえったりしつつ、今ないものを生み出そうとしている人が、結構な割合でいるものなのだなあと実感するひと時だ。

隣の席で、何をしているのかわからないけれど、頑張っている人たち。

そういう人と遭遇したら、自分の作業が終わって帰る際に、頑張ってね、と心の中でエールを送ることにしている。

いろいろな人が、世の中にはいる。

普段、あまり行かない場所が教えてくれる、想像がつかない人生もまた興味深い。


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