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体育会系調理補助ー人間関係の妙味ー

そりゃ、私も人間関係よくしたい。ずっとそう思っていた。けれど、上手く行かない。
諦めかけていた。
私の肥大していく自我。
どんどん、自分の主張が強くなり、言葉にしないまでも、自暴自棄になりそうだった。

私は、仕事をしていた。今日も病院の調理補助、早朝のパートだった。なぜか、その日は、私はペースを早くしていた。なんとなく、遠い記憶が、蘇る……。

働き始めだったかな?5年前。誰か、まだ私とは馴れてない調理士さんが、私の隣で仕事をしていた記憶がある。手際のいい人だった。誰だか覚えていないけど……。

ああ、そうだ。その人は手際よくて、仕事をちゃっちゃかやっていた。こちらも手際がよくなってきて、気持ちよかったな。気持ちよく仕事が出来たもんだ。

今日は、私も仕事をちゃっちゃかやってみた。周りも気持ちよく出来るように。
そう、「どう思われるか」なんて気にせずに、見てれば他意のないことなんて判る。他意なくやってれば、そのようにちゃんと振る舞えているはずだから。

だから、そこまで気を使わないでいいんだよ。
自分に言い聞かせる。そう、自分は弱かったんだ。

そういう、周りばかり気にして、仕事がトロくなるから嫌われたんだ。いくら人柄が良くても、性格よくても、仲良く話しても、そこで嫌われてしまうわけだ。
「砂の城」のようだったわけだ。
(つくっても、つくっても、波にさらわれる……)。
仕事場には「好かれに来ているわけじゃない」んだから。

私は、ちゃっちゃか仕事をする。

仕事場が、たちまち活気に満ちる。
雰囲気も良くなる。

こうだ。こういうことだったんだ。

最後には、「ロイヤルストレートフラッシュ」を決めた気分だった。

本気でやれば、本気がかえってくる。その気持ちは大抵、善い感情なんだ。

これぞ、人間関係の妙味なんだ。

自分が、気分よく、テンポよく、快活に、全力で、ちゃっ、ちゃっ、とやっていると、周りもテンポがよくなって、スピードがあがる。能率があがる。気分がいい。その上で、言葉のコミュニケーション図ればいいじゃないか。


まず、仕事だ。
仕事で示すんだ。


周りを気にするから、人間関係は「砂の城」で、不安定で、確かなものにはならずに 私は常に怯えていた……。


こういう社会貢献の形もあるんだな……。


常に全力で、気持ちよく、テンポよく……。
そしたら、みんなも……




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