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小動物とアラスカ 松本紀生-愛媛出身の写真家

松山っていい街ですよね。ゆるキャラみきゃんのファンとして、愛媛に行きた〜いとなり、2016年1月に実家の熊本から博多、大分を経由して広島に行き、石崎汽船で広島港から松山港に移動した記憶がある。松山市には、アートと本が好きなオーナーが経営する「ゲストハウスじょじょに」という知る人ぞ知る古民家宿があって、そこに一泊して街を散策した。松山、大好きなんだけれど、私の実家のある熊本と同じく、「夏目漱石推しすぎ問題」に直面しているな?と思う節はある。ただ、地方都市に一時期だけ文豪が住むとのちのち文化資源として利用できてよい。だから、将来有望な作家はどんどん地方に住んでほしい。

これは、松山に行ったときの写真。お花のラッピング電車が街の中を走っていたのがとっても可愛かったんですよ!

愛媛

2016.1 筆者撮影


さて、今日はそんな大好きな愛媛にゆかりのある写真家、松本紀生さんの作品を紹介したい。松本さんは愛媛県出身で、京都で大学生をしていたけれど、アラスカの魅力に取り憑かれて、なんとアラスカ大学に編入して自然写真家になった人。

ごく最近、四半世紀に渡って撮り続けた彼の体験をまとめた『北極のひかり』が渋谷のCREVISから出版された。(CREVISは今年2月まで開催された世田谷美術館の「奈良原一高のスペイン」展を企画するなど、写真展の企画もされる会社。) 松本さんの写真の中に、ご自身が宿泊するテントやかまくらをアクセントにして撮っていらっしゃるところが好きで、表紙に使われている下の写真は、テントの赤が彼のサイン代わりに使われているみたいでいい。日本画で言ったら、落款印みたい。

下の写真も、「僕が撮りましたよ〜」ていう印の真っ白の雪とコントラストになっている赤いジャンパーがよい。ここでは赤のジャンパーが落款印。

松本さんの写真の推しポイントは本来ならば、即答で「オーロラ」なのかもしれないけれど、私としては断然「小動物」。何も言わずに小動物たちを見てほしい。口元を思いっきり緩めてください。

ピヨピヨ。

シャッ。

ヒュン。

ニャムニャム。

ニューン。

ポコッ。


いいですねぇ。松本さんにはぜひ小動物だけをまとめた本を出していただきたい...。もう部屋に閉じこもって2ヶ月以上過ぎたけれど、松本さんのおかげで今日はアラスカに行けたのでよかった。

最後に、彼の撮るオーロラでお別れ。ここにも彼の落款印のようなビビッドな色のテントがあるので、彼の写真だと分かるの好き。


なんとなくホッキョクグマが見たくなってしまったので、フィリップ・プルマンの名作『Northern Lights』読み返そうかな。映画の方の『ライラの冒険 黄金の羅針盤』も好き。




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