平面からはみ出す光の彫刻 土門拳、細江英公、佐藤時啓–山形の写真家
人の名前は一番短い「詩」だと誰かが言ったが、山形出身の3人の写真家の名前はどこかポエティックでロマンティックな響きがする。土門拳(どもんけん)、細江英公(ほそええいこう)、佐藤時啓(さとうときひろ)。おそらく何世紀経っても、写真史に名を残す人たちだ。2019年の9月、初めて山形の酒田市を訪れたので、その写真も交えながら山形の写真家について語ろうと思う。
リアリズムの鬼才、土門拳と写真美術館
日本初の写真専門の美術館は山形にある。1983年に開館した土門拳記念館だ。(東京都写