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6年間の部活の濃さ

久しぶりに、笑ってコラえて!の吹奏楽の旅を見た。仕事の関係でここ最近は放映時間に家にいられなかったのだけれど、祝日の11月23日に放映されていたから食い入るように見てしまった。
だいぶ時間が経っているけれど、どうしても胸に響くものやこみ上げるものがあって、今更ながら書いてみる。

わたしは中高6年間吹奏楽部で、中学ではクラリネット、高校では主にアルトサックスを吹いていた。正直、特別強豪校だったわけではないけれど、基本的に毎日部活はあったし、長期休暇も部活はあった。
中高6年間の放課後を音楽室で過ごした身としては、吹奏楽の旅とか、吹奏楽特集とか、甲子園の応援席スタンドに楽器が映っている様子をテレビで見かけると、ついつい見入ってしまう。

少人数でA部門に出て、見事全国へ出場した奄美大島の朝日中学校。持ち替えではなく吹き替えで工夫していた姿に、冒頭から何だかうるっと来てしまった。わたしも吹き替えはやったことあるけれど、本来他のパートが吹くところを吹くって、結構緊張したりしたなあと思い出した。
九州支部大会の審査委員の方が、「歌い方が深い」と言っていたのを見て、そうそう、吹くんだけど「歌う」って言うんだよな〜という懐かしさもあった。

神村学園や八王子の、金賞だけど代表じゃないという、いわゆる「ダメ金」は、一番悔しい位置だ。わたしは県大会に行けない「ダメ金」しか経験していないけれど、それでもすごく悔しかった覚えがある。
(にしても、「ダメ金」とはすごいネーミングだよなと今でも思う。コンクールである以上優劣はつくものだけれど、直接的に「ダメ」というのはなかなかパンチが効いている。)

八王子や玉名女子の、曲にストーリーをつけてみたりイメージを膨らませていったりする様子を見ていると、きっと楽譜に「炎の神様」とか「雪女」「風神雷神」とか書き込んでるんだろう。楽譜は真っ黒なんだろうな。その真っ黒な楽譜が、思い出になったりするものだ。
自分が高校3年生だった時のコンクールの楽譜は、現物もまだあるし、写真にも撮ってある。
ちなみに曲はアルメニアン・ダンス パートIだった。

わたしが部活をやっていた頃と大きく違うのは、やはりコロナウイルスの影響だった。感染者が出たら部活は停止になってしまうし、結果発表も現地で聞けず配信だった。
特に神村学園は、コロナでステージに立てなかったメンバーもいて、ソロパートをカットしたりしながら対応していた。本番直前に、今まで吹いてきた曲の構成から変更するというのは戸惑いもあったのかもしれない。あるいは、そういう変更は強豪校では珍しくはないのかな?

番組の最後に、佐渡裕さんの指揮でアフリカン・シンフォニーの合同演奏があった。違う学校の部員同士が和気藹々と演奏していて、吹奏楽っていいなと思った。
普段指揮をしている各校の先生たちが、自分が専攻している楽器を嬉しそうに演奏していたのも、とても印象的だった。

今回の吹奏楽の旅を見て、大人になって楽器から離れても、「吹奏楽」と聞くとやっぱりなんか気になっちゃうくらいには、わたしの吹奏楽部での思い出も濃かったんだな、と改めて感じた。


(ついついTVerアプリを入れて2回見てしまった...笑)

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