解説書と見る『名探偵ポワロ』通年(海外ドラマ)
今日はちょっといつもと趣向を変えて。海外ドラマ『名探偵ポワロ』と書籍の話しを。
『名探偵ポワロ』とは
言わずもがな、誰もが名前くらいは聞いたことのある名探偵の物語。
作者はアガサ・クリスティーで、名前自体はシャーロック・ホームズくらい有名ではないだろうか。
おそらく、ある一定層においては『名探偵コナン』シリーズで毛利探偵事務所の1階にある喫茶店「ポアロ」が想起されるだろう。もちろん、このポワロが起源。
『コナン』は、出てくるキャラクターや地名その他のネーミングが、有名な探偵物語たちから取られていることは有名だけれど、「喫茶ポアロ」は物語のベースキャンプとも言える毛利探偵事務所の1階に位置する。
そこに「ポアロ」と名付けられるほど、ミステリー界では有名な探偵、それがポワロさんだ。
※ポワロにポアロ。表記が揺れているのはわざとです。このページでは「ポワロ」をベースに、『名探偵コナン』の喫茶店を指す場合のみ「ポアロ」と表記しています。
その『名探偵ポワロ』、通年でずっとテレビ放映されているのをご存知だろうか。
わたしの把握するだけでも、現在以下の3つの方法で『ポワロ』が見られる。
NHK(BS)
※聞くところによると、一番最初に日本で放映したのはNHK(総合)らしい。
AXNミステリー(専門チャンネル)
GYAO(ネット配信)
去年までは、AXNミステリーと同様に専門チャンネルであるWOWOWプラス(旧名「シネフィルWOWOW」)でも定期的に配信されていたのだけれど、「しばらくお別れ」というアナウンスと共に見なくなった。今回上記を確認しながら、Amazonプライムの「シネフィルWOWOW」チャンネルでの配信を見つけたので、そういった理由ではないかと思う(つまりサブスクリプションではAmazonプライムの有料チャンネルで閲覧可能)。
ということで、上記手段をもちいれば割と簡単に年中『ポワロ』に触れられる。
わたしは現在、BSで週1回土曜日に放送されているもので楽しんでいる。
ポワロというキャラクターと時代背景
詳細は、大変すぎるためWikipediaに任せる。
今まで、数々の映画やアニメでポワロの物語は具現化されてきた。なんとあのジョン・マルコヴィッチもポワロを演じている。日本でも三谷幸喜らが「ポワロ的な人」とした日本人キャラクターを作ったりもされている。
ちなみに、前項で挙げている『名探偵ポワロ』は、デヴィッド・スーシェただその人の物語(連ドラ)を指している。
デヴィッド・スーシェが、一番アガサ・クリスティが想定したキャラクターに近い「ポワロ」を演じられているという話しだ。
ドラマ自体は1989年から2013年(24年)に渡り、70話が放送されていた。長寿も長寿な番組のため、前述の各配信で見られる物語は、一体どの話しが流れるのかは(サブスクで指名買いするか、連日見ていないか限りは)運でしかない。
最後の方の物語では、最近の世代の役者も出てくるのもまた見どころ。わたしが最近どハマりしている『Lucifer』のトム・エリスを見つけた時には、鼻血が出そうになった(本筋と関係ないが、ロスが舞台の『Lucifer』では異常と見えるトム・エリスのイギリス訛りの英語も、『名探偵ポワロ』では馴染むんだろうなーなどと想像してしまう……まあわたし、『ポワロ』は意思を持って吹き替えで見ているのだけれど)。
さて、わたしは原作を読んでいないのでポワロ自体がどうとかこうとかの把握はしていないが、このドラマを見ながら本当に感心するのが、背景や小道具や街並みだ。
中でも車やら馬車やらが秀逸で、え待って待って、これほんとに1990年以降に撮られたドラマなの?え、これなんでカラーなの?と疑いたくなるほどのクォリティ。
舞台が1930年(第二次世界大戦よりずっと以前)で、ドラマを見ているだけでも歴史的な考察をするのにもとてもいい感じすらあるのだけれど……
書籍片手にポワロ
そう思いながら今までこの『名探偵ポワロ』を見ていたのだけれど、去年秋にふと検索をしながら見ていると、ある書籍が検索に引っかかってきた。
たまたま検索をしたのが秋だったが、去年の夏に出版されていたらしい。
試し読みなどを読みながら、え、うそでしょ、これってわたしが欲しい情報が詰まった書籍じゃん……と知り、即座に購入。
わたしの浅はかな興味とは違い、人々(メイドが多い)の服装や髪型、小物だったり、キャラクターの性格やそれぞれの関わり方への考察などが、各話ごとに見開き解説されているほか、一定のタイミングで丁寧なコラムが挟まる。
ドラマ自体も深いので、何度も何度も見ていても飽きないのだけど、昨今の楽しみ方としてはこの書籍を片手に、1話ずつじっくり閲覧している。
ちなみに、AXNでは年末一挙放送などをしたり毎週数話ずつの放送がおこなわれたりしている。つまりわたしは何度も何度も見たことのある話しを、繰り返し見ている。
それでもなお、ともかく飽きない。新しい発見を毎度できる、根がそんなドラマだ。
それから更に、書籍を合わせて見ていくと、スルメのように楽しめるようになる。他のドラマでもこれほどまでに深い考察のされた書籍が、1作ずつにあればいいのにい……とさえ思ってしまう。
ところで、我らが杉下右京さん(『相棒』の主人公)も、モデルはポワロさんじゃないかと思うのだけれど……。気のせいだろうか。
と、ここまで書きながら、なんと著者の久我先生がみずからnoteを書かれていることを見つけた。
元が同人誌だったとは。
ところで前述の通り、わたしはちょいちょいキャスティングが気になる方なので、キャスティング周りが解説されたガイドもあるといいなー、と思ってしまった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?