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【写真日記】五月晴れの郡上八幡を歩く②飛騨牛ランチと古い町並み

こちらは、郡上八幡(岐阜県郡上市八幡町)のお散歩レポ、第二話。

【前回のお話はこちら】

お腹が空いてきた私たちは、美味しいものを求めて、街の中心地に向かって歩き始めた。

お昼ごはん・大八さんで丼飯を食らう

初めて歩く場所なので、地図を持っているものの、方向がさっぱりわからない。そこで、自分たちの直感を頼りに、テクテク歩いてみた。

人気のない所に出てきてしまった。とりあえず、上の大きな道路に出てみよう。

「こっちに行ってもみようか」
ふと目に入った小さな坂道を登っていたら、さっきシャトルバスで通った道に出てきた。
「うん、ここは見覚えがあるぞ!」
この通りをまっすぐ進めば、飲食店に出会えそうだ。

歩道の横を見ると、立派な水路が流れていた。更にその下にも水路。
水路が立体交差している。さすが水の町。

それにしても、この日の郡上八幡は、いいお天気で気温は高め。結構暑い。しかも、山から徒歩で下りてきたところで、お腹がペコペコに空いていた。
力を失い、どんどん無口になっていく私と夫。

街の様子をカメラに収める元気もなく、「美味しそうな店はないか?」とキョロキョロしながら歩いていた。(だから、ここは写真が少なめ…w)

観光客向けの観光案内板。足元の石板には観光地図が刻まれていた。

…と、フラフラ歩き、さまよいつづけ、ようやく美味しそうなお店に辿り着いた。

郷土料理の店・大八さん

さっそく中に入る。

どれにしようか悩んだ挙句、「飛騨牛焼き肉丼」にした。

空腹を満たすため、ガッツリ系の丼めしにした。

郡上に来て、わざわざ飛騨牛を食べるなんて…と一瞬思ったけど、これがすごく美味しくて、ペロッと完食。(嗚呼、飛騨牛4等級の尊さよ✨)
お味噌汁も非常に美味しかった。「そういえば、郡上は味噌が有名だったなぁ」とふと思い出す。

この大八さんは、天然物の鮎や季節の山菜料理がおススメとのこと。

次回は、川魚の塩焼きや、郡上味噌を使った味噌鍋を食べてみたいなぁ…。

岩山の頂にある白龍稲荷神社

お会計を済ませて、大八さんを出ると、目の前に巨岩と赤い鳥居があるのを発見。

この岩の頂に祠があるのが見える。

こんなものがあったとは!入店時には全く気付かなかったよ。(飯!メシ!めし!…と、お昼ごはんのことしか頭になかったから、巨岩が全く目に入らなかったw)

気になったので、ちょっと登ってみることにした。

狭くて急な石段を登っていく。

なんだか富士講の山登りみたいで楽しい。

よじ登るようにして岩山の頂に到着すると、そこには小さな祠が祀られていた。

お賽銭を入れてお参りする。白龍と稲荷とは…⁉眷属神の最強コンビ?

この神社のことを調べてみたらところ、下のfacebookの記事を見つけた。

謎のスポット白龍稲荷神社  郡上八幡の肴町の中程にドンと聳える岩山があります。 観光客の方から「郡上踊りに行くたびに気になっています。案内板も無いし、あれはどういう岩ですか?」との質問が寄せられました。たしかに町の真ん中で民家の屋根ぎりぎ...

Posted by 郡上八幡観光協会 Gujo Hachiman Tourism Association on Thursday, February 25, 2021

なるほど。もともとは、他の神社から引き継いだ岩山なんだな。
その岩山が、明治時代にこの場所に移され、大正~昭和時代に祠が建立されたという訳か。歴史はまだ新しいけど、地域の人々に大事に守られてきた聖地らしい。

たまたま入ったお店の真ん前にあったから、ここを見つけて、登って、お参りしたのだけど、きっと何かのお導きかも。

不思議なご縁を感じ、「呼んで下さってありがとうこざいます」と、祠に御礼を申し上げた。

岩山から降りるときの写真。結構急で怖い。

帰り道…「行きはよいよい、帰りはこわい」←まさにこれ!
滑って転がり落ちないよう、手すりにしっかりしがみつき、ソロソロと石段を下りた。

私は今まで、いろんなお出かけ先で、様々な「高い所」によじ登ってきたけど、実は正直なところ、相変わらずの高所恐怖症なのだ。
何度登っても高い所はやっぱり怖いし、全然慣れない。

古い町並みを歩く・職人町&鍛治屋町

お腹が満たされ、気持ちも満たされ、お参りも済ませたので、あとはゆったりと町を散策することにした。

こちらは肉桂玉で有名な桜間見屋さん。肉桂玉とはニッキの飴玉のこと。
飛騨のご老人のなかには、肉桂玉や黒砂糖が入った黒桂玉など、この店舗の飴玉ファンが結構いる。私も子供時代、祖父母にもらって舐めた記憶がある。

風格ある桜間見屋さんの店構え。

桜間見屋さんの横は、宗祇水へと向かう小路になっている。前回の訪問では、雨が降るなか、この横丁の小路を歩いたのだった。

提灯をくぐって下った先に、宗祇水がある。

町中を歩いていたら、こんな看板を見つけた。

「大正ロマン」という言葉に心惹かれて、ちょっと歩いてみることにした。

ここが古い町並み・職人町&鍛治屋町と呼ばれる通り。

どこの軒にも防火バケツがぶら下がっていた。

伝統的な町家が、まるで長屋のように並んでいた。

家の前には、水路の水をせき止めるための堰板せぎばんが置かれてあった。堰板を差し込むことで、一時的に水路の水位が上がるため、そこで洗い物をしたり、草木に水をあげるのに利用するのだとか。

堰板については、こちらをご参照ください→「TABITABI郡上

この堰板、昔、高山にもあったような気がする。私が子供の頃、小さな水路に、こうした堰があって、水路で菜洗いするおばちゃんがいたのを記憶している。今ではもう見なくなったけど、郡上八幡では今でも「文化」として大事にしているんだな。


この辺りは、玄関先に注連縄を飾っている家が多い。
ふと、お伊勢さんの町並みを思い出す。伊勢の民家の注連縄と似ているかも。

年間を通して注連縄を飾っているらしい。
小さな宿。郡上踊りの日に泊まってみたい。

更に、各家の2階部分を見ると、家と家との間に「袖壁そでかべ」が取り付けられているのがわかる。

家の二階部分に突き出ている三角形の壁が「袖壁」。屋根の軒を支えるのと、防犯や延焼を防ぐことが目的だとか。

この地区も、観光地化されていなくて、「人が暮らしている町」そのままが保存されていた。

職人町というだけあって、個人宅の郵便受けや室外機カバーは木材を使った手作り品が多く、とても素敵だった。


…と、古い町並みをブラブラ歩いていたら、横丁の先に、何やら気になる建物を見つけた。お寺かな??

ちょっと寄り道してみよう。

郡上八幡の古刹・大乗寺へ

横丁の道をまっすぐに進んだら、橋に突き当たった。
この橋を渡ってみよう。

橋の名前は「大乗寺橋」。正面にあるお寺・大乗寺が由来だろう。

橋の下を小駄良川が流れていた。小さな川だけど、清流の町らしく、水が透き通っていて美しかった。

橋を渡った先には、立派な山門が聳え立っていた。
400年以上の歴史を有する古刹・大乗寺だいじょうじ

大乗寺の山門。

慶長8年(1603)京都日蓮宗明覚寺の末寺として建立された郡上唯一の日蓮宗寺院である。
本寺の鐘楼門は享和3年(1803)に建立され、幾多の大火をくぐりぬけた貴重な建物であり、郡上市の重要文化財に指定されている。

岐阜県庁公式ホームページより

ただならぬ雰囲気を感じて、吸い込まれるようにして寄ったのだけど、歴代の郡上藩主から手厚く保護されてきた歴史ある寺院だった。

鬼子母神堂。
本堂。
塀の奥には、古いお墓が並んでいた。

今は新緑が美しいけど、秋は紅葉も素晴らしいとのこと。
境内で青々と茂る広葉樹を見て、「これらが赤く色づいたらすごく美しいだろうなぁ」と思った。

また大乗寺橋を渡り、古い町並み方面へと戻る。

さて、ブラブラ歩いたので、そろそろおやつが欲しい頃。
次は、甘いものが食べたいなぁ…。

③につづく


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