【青春小説】ボーイ・ミーツ・ガール #リュクスなクリスマス
【GIRL①】
手袋をし忘れた私の手のひらに、雪がひらひらと舞い落ちる。
コートに付着した雪は、そのまま溶けて水滴となり、私をしっとりと濡らしていく。
すっかり暗くなった頃、私たちはカフェを出た。
カフェのドアを開けた瞬間、冷たい空気がスッと私の頬に当たった。冷気を浴びてゾクッとしながら外を見ると、思いがけず雪が降っていた。
すごい降り方だ。
最初「えっ…」と驚いたけど、すぐに私は「きれいだなぁ…」と思った。
軒の外に出て、空を見上げる。
舞い落ちる雪が、白い花びら