見出し画像

石見神楽 ユニバーサル公演

家族と一緒に、石見神楽ユニバーサル公演を見た。
主催は益田市観光協会だった。
社中は高津神楽社中で、演目は鍾馗(しょうき)。
社中はおはやしの演奏や、舞を披露する方などで構成されている。
会場は益田駅前ビルEaga(いいが)。
車いすの方も入れる場所だ。

石見地方に行けば、いたるところで神楽を見られるが、ユニバーサル公演は通常の公演とちょっと違う。
神楽が披露される前に、事前解説と、部隊を歩くタッチツアーと、衣装や小道具や楽器に触れる体験がある。
神楽の動きや部隊の様子を説明する音声ガイドがつけられる。
手話通訳と、字幕が表示される。
だから目が見えなくても楽しめる。
見える方も何人か音声ガイドを借りていたし、聞こえていても字幕を見る方もいた。

私は、企画段階から関わった。
昨年末、視覚障碍者と聴覚障碍者を対象として、ユニバーサル公演が開催された。
一般の方も入るユニバーサル公演は、今回が初めてだ。

ユニバーサル公演は通常の公演より多くの人が関わっているため、どうしても料金が高くなる。
しかし、今年初めて満席になったそうだ。
障がい者は一人だったけれど、お客さんの層が厚かった。
子供から高齢者までいたし、通訳を伴った外国人の団体もいた。
値段が高くても、幅広いお客さんが集まったのは大きな収穫だと思う。

石見神楽について、しょうきのストーリーについて話を聞いた。
ステージを歩いたら、客席に対して横長で奥行きが狭い。
天井から、しで(和紙の紙テープみたいなもの)が何本もつってあった。
太鼓や手拍子(手で持てる小さなシンバル)に触れさせていただいた。
どれもよく響く音だった。

ステージを出て、衣装や小道具に触れさせていただいた。
衣装は、刺繍や宝石が付いていて華やかだった。
そして重かった。
お面は、石州和紙でできていて軽い。
ひげがしっかりついている。
小道具は、剣と知の輪(神社の輪越し祭りに使われる輪)と鬼が持つぼう。
軽そうだけど、持ってみると案外腕にくる。
舞う人は衣装を来て、小道具を持って動き回るんだから、すごい体力だと思った。

おはやしが始まると、借りたラジオのイヤホンから音声ガイドが聞こえてくる。
太鼓の音が大きいから、全部聞き取るのは困難だけど、どんな動きをして、どんなストーリーが転回されているかわかるから楽しかった。
今回の音声ガイドは、セリフの現代語訳を教えてくれたのがありがたかった。
太鼓は体に響いて、ペットボトルを持つと手に振動が伝わるほどだ。
生で聞くと迫力がすごかった。

益田市観光協会の取り組みを、他の目が見えない方にも伝えたいと思う。
益田市観光協会のみなさん 本当にありがとうございました。

令和6年1月13日土曜日には、同じ会場でユニバーサル公演が開催される。
社中はまるも社中で、演目は大蛇(おろち)だ。
まだ情報は出ていないが、益田市観光協会のホームページを貼り付ける。
https://masudashi.com/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?