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生活習慣病と医療費〜糖尿病になったらいくらかかる?〜

生活習慣病は食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称です。以前は"成人病"と呼ばれていましたが、成人であっても生活習慣の改善により予防可能で、成人でなくても発症可能性があることから、1996年に当時の厚生省が「生活習慣病」と改称することを提唱しました。


予防には健康診断を定期的に受診し早期発見、生活習慣の改善が大切です。
一度なってしまうと、一生その病気と付き合っていく必要がある疾患も多いです。その分医療費を払い続けなければなりません。

生活習慣病には、肥満、糖尿病(2型)、高血圧、高脂血症、高尿酸血症、大腸癌、肺扁平上皮癌、慢性気管支炎、肺気腫、アルコール性肝障害、歯周病などがあります。

生活習慣病は自覚症状がないことが多く、生活習慣の改善を指導されても、実践が難しい人も多いです。
負担する医療費を知ることで、改善の動機付けになっていただけたらと思います。

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今回は糖尿病を例に"糖尿病ネットワーク"というサイトから2ケースご紹介します。
薬の種類、検査項目など個人で変わるところも多いですが、参考にしてください。
保険は3割負担、院外処方での計算です。

ケース1  経口薬療法(2種類)の場合
診察代 10,240円(再診療、処方箋料、検査料等)
薬代  8,080円(薬剤料、調剤料等)
【18,320円(診察代10,240円+薬代8,080円)×3割】
月額 5,496円 

ケース2 インスリン療法(1日4回)+経口薬(1日1種類)+血糖自己測定(月60回の場合)
診察代 23,790円
薬代  8,240円
【32,030円(23,790円+8,240円)×3割】
月額 9,609 円
診察代が高くなりましたが、在宅自己注射指導管理料、血糖自己測定指導加算が加わっているためです。

糖尿病は高血圧、高脂血症、腎機能低下などを合併していることが多いです。
その場合はさらに薬剤が追加され3割負担で月約1,000円〜5,000円の増加です。
また、糖尿病3大合併症(神経障害、網膜症、腎症)のひとつである網膜症の定期検査も必要で別途医療費がかかります。

ケース2の場合、年間の医療費
9,609円/月 × 12か月 = 115,308円

上記サイトによると、糖尿病は40歳を過ぎると増えはじめ、40歳代でも男性の15.9%、女性15.2%が有病者か予備群だそうです。
40代で何かしら治療を開始し、寿命まで医療費を払い続けるとなると、かなりの額になることが予想されます。

お金の面だけでなく、都度通院の時間も必要ですし、合併症の腎症が進行し透析になると、週3回1回4〜5時間拘束されます。
生活習慣病を予防することで、より時間とお金を有意義に使えるといいですね。

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