新卒で4年務めた不動産売買仲介業を辞めた話
16年卒で入社して従事した約4年間の不動産売買仲介営業(ほぼほぼB to C)時代を振返りたいと思います。
もし、不動産仲介営業の仕事に興味がある方がいたら、この記事をみていただき、参考にしてもらえたら幸いです。
私がこの業界に約4年間いて、思ったことととして、
・お客様からいただいた声は本当に嬉しい
・売買仲介は幅広い業務内容に携われるが、どの知識も浅く広くなってしまう。
・責任を問われないような言い方を身に着ける(リスク回避)
・人によってはビビるくらいたくさん稼げる(詳しくは後程)
良い部分ももちろんありましたし、嫌な部分もありましたが
人それぞれ感じ方は異なるということを念頭に、読んでいただけたら幸いです。
⓪そもそも不動産業界を志望した理由
小学生時代、親が建てた家に初めて入ったその瞬間が忘れられませんでした。
新築の家のにおい、階段を上がってリビングや自分の部屋に入ったときの感動。これらをお客様に伝えられる職業だったら、私でも続けられるかな?と思い、住宅メーカーや不動産営業を中心に就職活動を始めました。
ただ、住宅メーカーだと全国転勤が多く、転勤なしの不動産営業職にシフトし、就職活動をし始めました。(都内生まれ都内育ちとしてはどうしても都内から離れたくなった)
・都内勤務
・結果重視で給料に反映
・不動産に携われる職業
これらが適う会社から内定をもらい、迷わず入社を決めました。
①1年目~何もわからなかった時代~
ある都内店に配属になった私ですが、新卒×女性の採用が始まったのが2015年卒から、更に配属された店舗には女性がいなかったため、か・な・り珍しがられました。
不動産営業なのである程度ノルマや業務量などは1年目から覚悟はしていましたが、そんなことはなく、上司や先輩から意外と丁寧に扱っていただいたことが記憶に残っています。
ひたすら先輩の雑用をこなし、先輩の案件でマンションや戸建のオープンルームできたお客様と少し話したり、査定依頼があったお客様とメールや電話でやり取りしたり・・などなど。
大学時代に宅建士に合格していたこともあり、また業務のノルマもなかったため自由に過ごすことができたような気がします。
(他の同僚はずっと宅建の勉強に追われていて大変そうでした。)
OJTの先輩から仕事を細かく丁寧に教えてくださり、管理職の方も丁寧に仕事を教えてくださり、嫌なことはなかった時代で、今後もこのような状態が続けばいいのにな~なんて軽い気持ちで仕事をしていたような気がします。
②2年目~1人で最後までできるようになってから~
はじめて、1人で初回面談からお引き渡しまでできるようになり、段々と楽しくなったのが2年目の夏頃からでした。
お客様と話すのが楽しかったり、いい提案ができてお客様に褒められたことがとっても嬉しく、もちろんまだまだ知らないことがあったり、契約まで時間がなくて休みを返上しながら仕事をしていた時もありましたが、それも良い思い出でした。
後半あたりから、結果が給料にも反映されて、仕事も楽しい×給料も上がって更に楽しい!!みたいな時期で、ずっとこれからも続けられるんじゃないか、とも思っていました。
③3・4年目~つらかったこととやりがい~
3年目に入ってからは、幅広い業務に携われる(ビル一棟の仲介もできるようになりました)とともに、スランプを感じる時期もありました。
段々と目標も上がり、大きく難しかった・辛かったこととしては
「情報入手×競合に打ち勝つ提案」
「契約に向けて行う事務作業の量」
「体力をもたせること」
でした。
会社が情報入手のためにあれこれやってくれましたが、良い案件は年功序列(当たり前だと思いますが)だったため自分で情報入手のために何をするか?考えることが必要でした。
そのために、自分で空き家をみつけてDMしたり、たまにピンポンしたり(これはあまりやりませんでしたが)、業者と仲良くなって未公開情報をもらったり、、
情報をもらったとしても、競合(最大手)に負けてしまうことも多々ありました。自分ではこれが相場だ!と思いお客様に提案しても、会社のサービス内容があまりよくなかったり、提案価格が低かったり、仲介手数料を割り引く業者も多く、調整が本当に難しかったです。
契約が重なると、重要事項説明書・契約書のセット作業が本当に大変です。営業をしながら、事務作業、しかも付属書類(上司に精査を受ける根拠書類)は分厚い紙の束3セット分とかもよくありました。
↓本当にこんな感じでした。
<a href="https://www.photo-ac.com/profile/188982">himawariin</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真
どうしても事務作業を効率化するなんてできず・・よく自分の休みを返上して仕事をしてました。私だけではなくて、周りの後輩含め上司もそれが普通という感じでした。
更に、つらかったこととしては、法律・税務の部分において、お客様から質問をいただいた際は
「○○○かもしれません。しかし詳細は専門家までお問い合わせください」
これを絶対に言う、または書類に明記をしていました。これを言わないと、後々トラブルとなる可能性があるからです。
お客様はこれを言った瞬間に残念な顔をされます。。
資格がないため仕方ないことですが、自分にとってもどかしい部分でもありました。
ただ、辛いことだけではありません。
やりがいを感じる瞬間としては、お客様からの言葉以外に、ボーナスの日でした。
契約をした分だけ給料に反映されるシステムだったため
会社の営業マンの3分の1以上は年収1,000万超えていたと思いますし、私含め若手でも恐らく500~700万くらいは貰っていたと思います。本当にトップの人は5,000万らしいという噂もありました。笑
それだけ、夢がある業界だと思います。今思うと、上司の羽振りは本当によかった。笑
◎まとめ
私がなぜ仕事を辞めたのか?というと、先述したとおり、
契約をしたらした分だけ給料に反映されるシステムはよかったものの、
・情報入手×競合に打ち勝つことが難しい。
→今後はなおさら少子高齢化も相まって家を買う人が増えるのか?疑問に感じた。
ちなみに私はあまり家を買いたいとは思ってません。
・幅広い知識を身に着けられるがどうしても言い切れないことがありもどかしさを感じる(やり切っていない感がある)
・契約が重なった際の業務量が多すぎる・自分の休みが欲しくなってきた
→これは私の甘えで、できる人は業務量が多くても休みをとって満喫している方もいらっしゃいます。私はそれができませんでした。
・お金を稼ぐことに集中してしまう
→年収を維持するためにどうするか?ということばかり考えてしまい、お客様のために、という視点がなくなりつつあり、そんな自分が嫌でした。
ただ、最近は業界全体的にボーナスを減らして固定給を増やそうという取組になりつつあるので、結果重視ではなくなる未来も近いかと思います。
私が思うこの業界へ向いている人とは・・
①家が好き・不動産が好き・街が好き
②お客様のために何が良い提案なのか?を考え、伝えられる力
③常に幅広い知識を身に着けたいと思う力・知的好奇心
④仕事だと割り切って何事もできる力
→多少お客様に不利なことがあっても、仕事だと割り切れる人は強いです。(言い方悪いかもしれませんが・・)
読んでいただきありがとうございました。
転職活動記も書いたので是非こちらも見ていただけたら嬉しいです。
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