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中学で学ぶ公式の探求

0.はじめに

 数学ヒストリーツアー3本の軸の1つである「公式の探求」の時間を紹介します。

 今年の数学ヒストリーツアーの受講者は5人と少人数ですが,その分より濃密な授業内容にすることができています。

 「公式探求」のターンでは,中高6年間で学んだ数学の定義や公式といった既習事項を見つめ直します。見つめ直すポイントは,前ターンで学んだ数学史とその公式の有用性,体感方法です。授業で学ぶであろう内容とは異なる観点で見直すことで,視野を広げることが狙いです。今回は中学校で学ぶ内容です。生徒が選んだテーマは次の通りです。

・円周角の定理
・球の体積
・三角形の相似条件
・二次関数(放物線)
・三平方の定理

1.公式の証明

 まず,公式そのものを理解しているか,証明を通して確認します。1つの方法だけでなく,複数の方法を紹介する生徒もいます。

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2.数学史からの観点

 次は公式が生まれた背景や必要性を数学史の観点からまとめます。無理に数学史に拘らず,歴史的な観点も加えることで,社会科との横断的な学びにもつなげることができます。

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3.公式の有用性と体感方法

 まず,公式の有用性を調べる狙いですが,抽象的である数学を身近に感じることです。至る所に隠れている数学を見つけてほしいと思います。また,体感方法を考えることは,当然「創って学ぶ数学」の大黒柱である制作活動につながります。

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4.さいごに

 この探求活動の評価は,発表に使ったスライドを元にルーブリックで評価しています。このルーブリックは試行錯誤しながら使っているので,まだ紹介できるレベルには至っていませんが,せめてお見せできるレベルまで練っていきたいと思います。

 特にGoogle classroomを使っている場合は,ルーブリックの活用がしやすいので,合わせて紹介したいと思います。

サポートいただけると嬉しいです。いただいたサポートは「創って学ぶ数学」の教材費として使わせていただきます。