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VRで3Dモデリング

 この授業実践は令和4年度未来教育研究所の助成による研究の一部です。また,PICO Japan様,ジャパンディスプレイ様にご協力いただいております。ありがとうございます。

1.授業目的

 この研究では空間図形を扱う方法によって,空間認識力の向上に差異が生まれるのかどうか調べています。紙で作る,PCで作る,iPadでApple Pencilを用いて作る,VRで作るの4手法です。
 より直感的な手法を用いることが空間認識力の向上に良い影響を与えるのではないだろうかと予想しています。

 ICT教育はICT機器を使うことが目的になってはいけません。ICT機器それぞれの特色を理解し,教育効果を高めるために使う道具です。この研究がVRの特色を知る1つの機会になったら嬉しいです。

2.授業概要

 ウボンゴというボードゲームをご存知でしょうか?
 脳トレ要素のあるパズルゲームとみんなで楽しめるボードゲームが組み合わさったゲームです。数学的に見れば図形の敷き詰めのゲームです。
 このゲームにはウボンゴ3Dという発展版があります。図形の敷き詰めを2段で完成させることを目指します。

 生徒はウボンゴで遊び,そのゲーム性を理解します。そしてウボンゴ3Dという商品とその発展的なルールを紹介しました。そしてウボンゴ3Dのパズルピースを制作することを課題として与えました。

ウボンゴで遊ぶ様子

3.授業の様子

 VRグループの4人は役割分担をして取り組んでいました。自宅にVRがあるという生徒が制作担当となり,VRの画面をPCにスクリーンキャストしてサポートする担当,制作物の造形を指示する担当などに分かれていました。(本当は4人全員に作って欲しかったのですが…)

VRでの制作風景

 最後には発表の時間を用意しました。このグループは実際に操作している様子をプロジェクターでホワイトボードに映しながら発表しました。

発表の様子

 また,完成しているパーツを動かして,2段で敷き詰める様子も実践していました。

パーツを組み合わせる様子

 n=1ではありますが,一番VRを使っていた生徒は空間認識力を測るテストの結果が大幅に向上していました。

4.操作の流れ

 最後にVRで3Dモデリングする様子を画面収録した動画を紹介します。

 この動画のように,コマンドを上手に使えばあっという間に作成することができます。これは立方体を組み合わせたパーツのモデリングが容易であることが要因の1つであると言えるでしょう。教育現場でMinecraftが使われる理由が垣間見えました。

 ちなみにこの動画はcanvaで作ってみました。この記事のトップ画もcanvaで作りました。特に画像は最近追加されたテキストから画像の生成機能を使ってみました。他にもAIを利用した新機能がcanvaに追加されています。
 また,GPT-4も話題ですが,Chat GPT Plusにはプラグインを追加する機能が増え,Worflam Alphaを追加できるそうです。苦手な数学分野でも躍進がありそうですね。AIの動向は見逃せませんね。

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