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8歳 島に移住した私の話2

続きです。

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島に到着した私たち家族を迎えたのは、
綺麗な海とたくさんの自然、島に招待してくれた母親の友達…

だけでなく、これから通う小学校の人たちやお世話になる民宿のおじさん、
この船に乗って私たち家族が来ると聞いた島の人たちが総動員して
私たちの入島を歓迎してくれていた。

私たちはハイビスカスのレイを貰い、軽い挨拶を済ませ、
これから滞在する民宿に案内された。


民宿は急な坂道を上ったうえにあり、
昔ながらの家、といった感じの風貌だった記憶がある。

トイレ、キッチン、リビングは共同で、
母親、兄、私、弟は人数分の布団を敷くので精一杯の広さの部屋で
生活していくこととなった。

当時はまだ虫がそこまで苦手ではなかったので平気だったけど
どこにでもヤモリなど何かしらの虫がいて、
虫と一緒に住んでいる感覚だった。

多分、今なら耐えられない。。。


とはいえ、島の人たちはみんなとても優しくて、
民宿のおじさんも私たちにとても良くしてくれた。



ひと段落した頃、小学校の人たちが訪ねてきた。
兄の同級生で、小学校5年生の3人だった。

その島に小学校は1校しかなく、各学年の人数も少なかったので、
兄の同級生はその3人のみ。


3人はそれぞれ自己紹介をして、私たち兄弟に島の案内をしてくれた。

島の入り口に商店が1つ、商店の隣に自販機が並んでいて、
島の奥の方に診療所が1つ、坂を上った先にあって、
小中学校は島の右側、学校全体で30人ほどの生徒がいて、
私の同級生は男の子が3人いることを教えてもらった。

船着き場を挟んで島の左側に行くと住宅街(?)になっていて、
観光客が宿泊するペンションなどはそのあたりに建ち並んでいた。



島では学年性別問わず子どもはみんな基本的に外遊びをしていて、
私と歳の変わらない子どもが親の見守りもなく
突然服を脱いで足のつかない海に飛び込んだりしていた。

さらに、すぐ近くには砂底でサメが休んでいる姿が見える。
(基本的に人を襲うことはないらしい)

色々と、見たことのない新鮮な光景の連続だった。



とにかく自然が多く、その島だけに生息する植物や生き物がたくさんいた。

そんななか、最も多く見られたのは、
大きなカエルが車の下敷きになってそのまま干からびている姿だった。
本当に、5mに1匹くらいの間隔でカエルの干物と出会っていた。

カエルはその島だけに生息するわけじゃないけれど、
その光景を見慣れるまでしばらくはいちいちカエルに驚いていた。



小学校も、全体的に今までとは違う点が多くあり、
慣れるまで違和感の連続だった。


まず、当然のように給食は無く、
お弁当を持参するかお昼休みに自宅で昼食を食べるか
その日ごとに自由に選択することが出来た。

お弁当を持参した場合は、登校時に下駄箱近くにある冷蔵庫に入れておく。
家で食べる場合はお昼休みになったら家に帰って、
食べ終わったらまた学校に戻る、といった形だった。

お昼休みは体育館が開放されていて、
みんなでバドミントンをしたりして遊んだ。
校長先生をはじめとした先生たちも一緒に遊んでくれていた。


教室は学年ごとに分かれているが、
私の同級生は私を含めて4人だったので、
間隔をあけて横並びに机を並べて授業を受ける。


担任の先生もとてもフレンドリーで明るい若い男の先生で、

「みんなおはよう~!うんちうんち~!」

などと下ネタを言いながら教室に入ってくるような先生だった。
男の子が多かったからかもしれない。


当然のように授業中も下ネタや雑談が多く、
山登りや釣りなど、自然と触れ合うような授業も多くあった。


同級生に女の子がいなかったので不安もあったけど、
休み時間には他学年の子と遊ぶ機会が多くあったので
自然と2年生や1年生の女の子と友達になることが出来た。


そんなこんなで私の島での学校生活がスタートした。

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まだ続きます。

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