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日記:2024年3月24日 雨のち曇り

・めでたく日記を始めてひと月が経った。基本的に大人になると誰もなに一つ褒めてくれなくなるので自分に何か報いてやりたいが、そう言って昨日もラーメンを食べたばかりなので甘やかす余地がどこにもなかった。部屋の片付けタスクを順延する権利でもあげようかな……。

・昨日は土曜にもかかわらず外に出たので、今日こそ家でじっとしないと心身のバランスが取れないと判断し、在宅を決めたその瞬間から不意に人恋しくなった。アニクラに通い始めるより以前、特にコロナ禍の時期は孤独こそ日常であったが、なるほど、今になってようやくその過酷さが分かってきたような気がする。俺の場合は実家暮らしの上、日々止まない思索がお友達なので、家人が居なかろうと常時もう一人の自分と対話しているようなものだから辛うじて発狂には至っていない。でも、確かにこれが続くと結婚でもなんでもして人との繋がりを保ちたくもなるのかも。

・久しぶりに「遊戯王マスターデュエル」を起動。イベントはデュエリストカップの開催期間であった。デュエルはしたいが見知らぬ相手とのガチ戦は嫌だ、という玉無し根性なので正直、苦痛の方が勝ったが、報酬を稼がぬ事には新たにデッキも組めないので渋々潜った。烙印ビーステッド混合型のサンダードラゴンで18戦10勝。ぼちぼちといった所か。遊戯王の環境は長らく光と闇の属性テーマが支配的であったが、どうやらKONAMIも反省したらしく、無限の荒野が広がるばかりだった炎属性デッキに、まさしく火に油を注ぐが如く汎用サポートを投下するなどして、荒地を開墾する気概を見せ始めた。その甲斐あって現在の紙環境では炎王やスネークアイ、天盃龍にR-ACEと見事なまでに炎属性に占められてフィールドが燃え盛る毎日である。

縁起の悪い枚数だ……

・とはいえ、本日当たった中で特に目立ったのはスネークアイではなく、「トランザクション・ロールバック」という意☆味☆不☆明なカードで間接的に超強化を受けたラビュリンスの方であった。もともとカテゴリとなんの関係もなくアニメに出てきたカードだが、その汎用性のあまり、罠カードを多用するラビュリンスにとっては多少シナジーがあるみたいな生温い次元の話を越えて専用に刷られたとしか思えないほどの噛み合いを見せている。なんで何もしなくても規制されるほどパワーがあるのに強化入ってるんだよ。

逆封印の黄金櫃みたいな名シーン

・このカードにはテキストが二つあり、ひとつは上のようなライフポイント半分をコストに相手の墓地の罠と同じ効果を得るという、令和の「墓荒らし」みたいな効果。一見して強そうにも思えるが、基本的に相手依存のカードというのは不確実性から実用に乏しく、そもそも環境の高速化によって罠カードそのものの需要が氷河期を迎えており、近ごろはトラップが一枚も採用されていないデッキと当たる事さえそう珍しくないのが泣き所である。

・このカードを積極的に採用する場合、機能するのはもう一つの「墓地のこのカードを除外し、同じくライフポイント半分をコストに自分の墓地の罠カードと同じ効果を得る」というテキスト。これによってラビュリンスの強みである“後攻でも相手ターンに罠を伏せられる”という特性に加えて、「除去が怖いなら最初から伏せずに墓地に罠置いておけばいいんじゃね?」という画期的なメソッドが確立。特に先攻を取った際に致命的であった「拮抗勝負」の捲りをケアする運用が可能となり、より一方的に相手を制圧する盤面を築きやすくなった事が躍進に繋がったようだ。

・しかし実際、環境上位に君臨する怖いデッキだが、やってる事は非常に分かりやすいので適切に対処すればさほどでもない。まずこのテーマも例によって闇属性なのでビーステッドが刺さる。主力の姫様が墓地を行き交うタイミングはあまり無いが、家具に対しては効果覿面なので回収される前に当てればわりと止まる事が多い。何より「ウェルカム・ラビリンス」そのものは相変わらずうららに引っかかる。兎にも角にも「白銀の城のラビュリンス」が場に出るのだけはなんとしても封じておきたい。最近はこの2枚がピン刺しの構築が主流なので、むしろ対策はしやすくなっているとも言える。

・またしてもコラム然としてしまった。ただ、「ラビュリンス」の動きはかなり簡単なので初心者にもおすすめ。罠デッキの宿命としてあまり派手さがなく自分も相手もやってて渋いのは否めないが、極めてお手軽に強い。MDリリース初期のエルドリッチみたいな立ち位置だが俄然扱いやすいと思う。

・なにより姫様が可愛い。昔は硬派ひと筋で取っ付きづらい所もあった遊戯王OCGだが、近年はいわゆる萌えテーマも充実しているし、需要を察してか設定画も積極的に公開されるようになった。とりわけこの「白銀の城のラビュリンス」はお城の罠を夜なべして考えているせいで目元には隈があるだとか、城内に騎士がいる時は嬉しそうにしている一方で、不在だと「スン…」と露骨にテンションが下がる様子などが公式に描かれていて非常に愛らしい。とてもウイルスカードの媒介となって環境を荒らすとは思えない愛嬌である。

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