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ドラマ『マイ・セカンド・アオハル』①

ただのコメディ青春ドラマと思って見始めたこのドラマ。
白玉佐弥子(広瀬アリス)は、大学受験の日に事故に遭いなんだかんだで建築の夢を諦めてOLを10年やっていたが、建築学科の拓(道枝駿佑)と出会い、もう一度奮起して受験、そして合格する。
その後、大学、シェアハウス(サグラダファミリ家)で拓と再会をして、本格的に物語は始まる。

現役の大学生とのかかわり方、違いはあるものの、セリフのやり取りが、大学生の言い方からの大人の返しが秀逸すぎて、毎回度肝を抜かれる。私がもし同じ質問されたら、そうは返せないな、と。
始めは事故の部分がなんともファンタジーにしているところが、いまいちかと思ったりもしたが、実はそれすら狙いで暗い雰囲気にならないような配慮がされていると脚本家の、演出家の、力量が後々じわじわと感じられてきた第1話であった。
既に6話を控えているにもかかわらず、今回は第2話について

教授から課題の酷評されて、落ち込む佐弥子に拓がその作品を見せてもらいながら話すシーン

:確かに凡庸だし 何の工夫もないね
佐弥子:早速ディスるじゃん
:無難に仕上げたいっていう 作り手の意図がひしひしと伝わってくる
佐弥子:心の目で見ないで
:クライアントがいるわけじゃないんだから 自分の好きな様にやりゃあいいのに
佐弥子:その「自分が好きなように」ってのが難しいんじゃん
:なんで?
佐弥子:大人だからだよ。社会人になると 自分の好きなようにやったら大抵怒られるから
:そうなの?
佐弥子:少なくともOLはね
だから 失敗しないやり方とか怒られない方法ってのを選びがちなの。
:結果怒られてるじゃん。これ最初からやり直した方がいい。
ずばずばいう拓に対し
佐弥子:きみオブラートって言葉知っているかい?

マイ・セカンド・アオハル 佐弥子と拓の会話より

なんともコントとしか思えないやり取りなのだが、10歳差もあってこの遠慮のなさの会話がたまらなく愛おしく感じてしまった。

その後、拓が中心となってコンペに出す作品を制作し始めるのだが、
佐弥子、不器用過ぎてみんなの足を引っ張りまくるのだが、最終的にみんなのいない場所で樹木づくり。
戦力外通告を受け落ち込んでいる所に、大学に客員教授として来ている日向さんに会い、素敵な話を聞く。

佐弥子:なんか一番年上なのにみんなの足を引っ張っている感がすごくて
日向:まぁ結構なプレッシャーだよね。
でも、大人になってから一番出来ない環境に身を置くのってすごいことだと思うんだけどな。
大人になるとさ経験値があがった分だけだけ失敗を恐れるようになるでしょ。その結果、人は守りにはいる。その方が楽だから。
でも楽なことだけやってると飽きちゃううんだよね。
失敗しない代わりにあらゆる事が「作業」になって その結果、生きる事そのものに飽きてしまう。
佐弥子:言われてみれば、大学に入ろうって思うまではかなりのレベルで飽きてました。
日向:大人になればなるほど、バカにされたり恥をかく事を積極的にしていった方がいいと思うんだよね。
佐弥子:どうしてですか?
日向:歳食っただけで偉くなった気にならない為。
老害って言われる人は 大体これだから
佐弥子:ああ
日向:だから、俺は今の佐弥子ちゃんはすごいと思ってるよ。
守りに入るどころか30過ぎて大学入って一回りも下のやつらに交じって
やりたかった事にチャレンジしてるじゃん。なかなか出来る事じゃないよ
。学校のいいところはさ 会社と違って迷惑かけても失敗しても クビにならないとこなんだよね。
最初は上手くやれなくてもいいんだよ。
簡単なことより難しいことの方が 長い目で見たら面白いし。
佐弥子:ありがとうございます。なんか元気出ました。

マイ・セカンド・アオハル 日向と佐弥子の会話より

教授であり、かつての憧れだった日向さんとの会話の中で、自分に今出来る事に奮起して、その作品を皆で結果的にやり遂げられるのだが、その後も羽陽曲折あり、それすら乗り越えていく2話はとてつもなくアラフォーの心にも響いてしまった。
そして、
あれ?
ところで
広瀬アリスさんってこんなにも素敵だったのか
と再認識した。
まだまだ書きたい事はあるが、長くなるのでまた次回。
兎に角毎回2度は観てるほどいい作品なのだ。

あ~、待ち遠しい♪

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