なんでなんでママ(パパ)になろう
現役の国語の先生「白さん」が書く
人気シリーズで、高校入試小論文編のパート1。
いつもながらに、安定のわかりやすさで
攻略法を教えてくださっています。オススメです♪
小学校時代は、作文と言えば生活作文や感想文が
中心。ところが、中学校に上がると、そうでは
ないもの(論説文)を書く機会が増えます。
そもそも、種類も書き方も全然違うということを
知らないまま、なーんとなく書いている子が
とても多いです。
白さんも常々おっしゃってますが、こういう
文章は繰り返し練習するしかありません
(書き方については白さんの記事にお任せしますね)。
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ただ、書き方とともに押さえておかなくちゃ
いけないのが「社会に関心を寄せること」。
ここが育っていないと、書いたものがペラペラで
薄っぺらい内容になってしまいます。
例えば「デジタルシチズンシップは私たちに
とって大変な問題です。私ももっと気を付けたい
と思いました」みたいな。
知らないから斬り込めないし、それがバレない
ように、ふわ〜っとした書き方しか出来ない
のです。
時事問題って時と共に流れているものなので、
常に触れておかなければ、どんどん情報が
古くなってしまいます。
だからこそ、家庭でちょこちょこ話題に
してもらえるといいなあと思うのです。
一応、小学校時代に社会科や生活科で初歩的な
学びはあるものの、単元が終わってしまったら
それっきりになりがち。
だから、学校で教わることと自分の生きる社会が、
別物みたいな感覚になってしまうのでしょう。
どこか他人事なのです。
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これを自分事にするには、日頃から
「私だったらこう思う」
と口にする練習が必要です。
世の中で起こっている問題について、
「あなたならどう思う?」
「なぜそう思うの?」
と問いかけてあげてください。
ただし、受験対策としてこれをやるのは
オススメしません。
受験対策で小論文を学ぶのは、
小学校高学年〜高校生くらいだと思うのですが
これがもう、微妙なお年頃にまるかぶりなのです。
親の言うことを一番うっとうしく感じる時期です。
だから、もう少し早い年齢で始めるのがベスト。
ネタ探しは、子ども向けのSDGsの本や
子ども新聞がオススメです。
大人も、知ってるフリして楽しく学べます。
くれぐれも、論破しないように気を付けて(笑)
意見の○✖️ではなく、「どう思う」を
アウトプットするのが目的ですから。
会話が発展してくると、反対意見に対して
どうしたらいいか?といったことも
言えるようになってきます。
つまりは、
こんな会話をするのが特別ではない
雰囲気を作っておきましょう
ということです。
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さらに、ぜひ心がけてほしいことがあります。
「なんでなんでママ(パパ)」
になりましょう!
なんじゃそりゃ。
例えば、児童労働について話すとします。
「世界には大人と同じように働いている
子どもがたくさんいるんだって。どう思う?」
「かわいそうだなあ」
「なんでかわいそうだと思うの?」
「だって、友達と遊べないから」
「なんで遊べないんだろう?」
「働かないとお金が足りないからかな」
「お父さんもお母さんも働いているのに、
なんでお金が足りないんだろう?」
「お父さんやお母さんのもらえるお金が
少ないのかな」
という感じでやり取りするのです。
文字だけ読むと、ウザいですね(笑)
思春期の子が喜んでするとは思えません。
「なんで?」は3回くらいを目標に。
ここまで深めれば「この子達の親もまた、
学校に行かず児童労働で生きてきた」
という話に繋げやすくなります。
これを、最初から最後まで大人が説明して
しまわないのがポイントです。
途中で「この子達は学校に行っているの?」
とか「お給料はたくさんもらえるの?」など
質問が出てくれば、尚良しです。
たいていは「かわいそうだと思った」で
止まってしまうのですが、思考を深める練習にも
なりますよ。読書感想文の時にも役立ちます。
ぜひ、お試しあれ!
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