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今日は1つ、多めにあなたにキスをする

ディベートって難しい。
どうしても正論を振りかざして、相手を封じる方に熱くなってしまう。

私は夫とよく、政治や世界情勢について話をする。
私の夫はフランス人で、Charlie Hebdo 襲撃事件の時にはたまたまフランスに住んでいたから、そのときも頻繁に意見を闘わせていた。
もちろん最近は、よくロシアとウクライナの話をする。
夫は、本当にプーチンだけが悪いのかという視点で考えているようだ。
そして今朝、彼はNATOによるユーゴスラビアの空爆まで遡って、プーチンさんのフラストレーションを説いた。
だけど、そこまで遡るならもっと遡らなくちゃいけなくなる。
遡ればそれぞれの国に色々な事情があって、どこの国の視点に立つかによって見え方が180度異なってしまう。
そこには善も悪もないはずだ。
プーチンさんも、欧米諸国も、みんな自分が信じる正義を貫こうとしてるだけ。
きっと誰も戦争が正しいなんて思っていない。
だけどプーチンさんには行かなきゃいけない理由があって、それはロシアを守るためであり、自分の野望を叶えるためであり、その手段がウクライナ侵攻というだけのこと。
欧米の偉い人たちだって、自分の国のことや自分自身の地位を思えば、全てを賭けてウクライナを助けに行くことはしない。
だけどそれは当然のことだと思うのだ。
みんな自分の家族が大事で、自分の国が大事なのだから。
だからできる限りの制裁を加えるし、出来る範囲でウクライナを応援したり、あるいはロシアの味方になったりする。
私はと言えば、感情的には断然ロシアを非難したい側。
あちこちで人んちの領土をセコイ手で奪っといて、緩衝地帯?知らんがな。
だけど今、この一点だけを見て、一概に「戦争反対!」だけ言ってても意味がない。
だって、所違えば日本だって韓国って言う緩衝地帯があるのだし、ロシアがそういう手段を取らざるを得なくしたのはロシアだけの責任ではないはずだからだ。

色々な世界の動きがあって、それぞれの事情があって、国内の色々な感情や企みを全部飲み込まれて日本が江戸時代を終わらせたように、もう一国だけの視点では語れない。
だけどちっぽけな私には何もできない。
だから、目の前にある2つの小さな命だけは一生懸命守ろうと思うし、どうか幸せに健やかに、大切に育てようと思うのだ。


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