見出し画像

藤井風くんニューヨーク公演とキーボード事件

藤井風くんのニューヨーク公演に行ってきました。
場所はハーレムにあるアポロシアター
ビリー・ホリディからアレサ・フランクリンやマーヴィン・ゲイ、ジェームズ・ブラウンなど、錚々たるスターたちが出た歴史ある劇場です。

わたしにとっては初の風ライブですー


チケット取りから争奪戦


「風くんのニューヨーク公演があるー!」
と聞いたのは、風くん大ファンの友だちからだったんですが、もうチケット入手から大騒ぎ。
 
オンラインで先行販売にトライしたものの、ログインした時には「あなたの前に4000人います」という表示で、まったくチケットが獲れず。
結局、スタブハブという再販サイトでゲットしたのでした。二階席の前のほう。
 
しかもその後チケットが急騰して、500ドル以上になっちゃって驚き! 
はああああ、どこの富豪が行けるんじゃー!
 

ハーレムに日本人大集合!


そして当日、、アポロシアターに近づくと、おわ、すごいアジアン率です。
ハーレムでは見かけないくらい、日本人が密集!
 

アポロシアターの前に長い列が!


まわりでもNY在住の日本人友だちがたくさん来ていて、列に並んでいても、「あ、こんにちは−!」と知り合いを見かけるほど。
 
なんとサリーを着込んでいる日本人ファンたちもいました!
たしかに風くんといえば、インド。
ファンは推し活で、こうなるわけだなー。
 
実はわたしの知人も東京からこの公演を観に来ていて、20数年ぶりだかに再会したのです。
彼女はなんと今まで5回ほど公演に行っているそう。
台湾など海外にも遠征してきているらしい。
ツアーTシャツも今まで何度も買いこんでいて、家にたくさん置いてあるらしい。
 
「え、着ないんですか?」
「着ないです、大事に取ってあるんです」
もうオタクですね。風オタク(笑)
 
会場では日本人率が高く、そしてミドルエイジの女性がマジョリティ。
おー!わたしはばっちり多数派じゃないですか!(笑)
 
考えてみれば、たしかにこの円安の時期にアメリカに来る人といったら富裕層、あきらかに余裕のある層ですから、必然的にミドルエイジが多いのかもしれないですね。

わたしの周囲でも熱い風ファンたちがいるのですが、だいたい声を揃えていうのが、
「あの歌詞の死生観が、とても二十代とは思えない」
ということで、本当にその通り。

わたしもこの歳だからこそ響く歌詞だとも感じます。
それを若くして書くんだから、すごいね。
 
たまたま近くにいたアメリカ人参加者に聞いてみたところ、彼女は TIKTOKでバズっていた「死ぬのがいいわ」から、風くんにはまったそうです。
 
家族連れで来ていた人はニュージャージーから。
奥さまがコリアン・アメリカンで、彼女が風くんファンになってから、息子さんも風くんを聞くようになったよう。
歌詞は英語で理解しているそうです。
 
ちなみに日本から来たカゼタリアンの方たちは、「満ちていく」の撮影がされたブルックリンンの教会に聖地巡礼をしていたようです。すごい!
 

コンサートはピアノ一台の弾き語り


さてコンサートのほうは、8時12分に開始。
これはめずらしく正確。
 
アメリカのコンサートで、定時に始まるというのはほとんどなくて、スタジアム規模だと1時間遅れになるのがフツーなんですが、驚きの定時始まり!
 
そしてお客さまのお行儀もよい。立ちあがることもなく、まじめに音楽鑑賞するというムード。
 
舞台はシンプルで、ピアノのみ。照明もシンプル。
いよいよ生風くんの登場です!
おお、近いぞーー!
顔が見える!
 

ピアノ一台のシンプルな舞台


アポロシアターは1500人ほどの小さな箱なんですね。
つまりどの席からでも見やすいのです!

わたしは二階席でしたが、こんなにミュージシャンが近いステージは初めて。
 
たった一台のピアノだけでステージに立つ風くん。
少しテンポを落として、ソウルフルな歌い方と、すばらしく巧みなピアノ演奏。
一台のピアノだけで、グルーヴを出せるのがすごい。
 
MCは全部英語でしたが、わりとシャイな印象というんですかね。ちょっと恥ずかしそうにしながら、訥々としたMCでした。

そんな風くんがなにか語るたびに、隣で熱いファンの友だちが、
かわいい
と呟いているのが、印象的でした(笑)
 
いちいち「かわいい」
いやー。これが推しというヤツですよね。
すべてが愛しい!と感じるのが、ファン心理よね。


ニューヨーク限定アリシア・キーズを熱唱


訥々と話す風くん


この日はニューヨーク公演のスペシャルとして、クリストファー・クロスの「ニューヨークシティ・セレナーデ
これはロス公演でも、日本公演でもやらない演目でしょうね。
 
さらにアリシャ・キーズの2曲をカバー。
うおおお!
 
アリーシャもピアノで弾き語るシンガーソングライターですから、きっと共鳴するところが多いのだろうなと想像。
You don’t Know My Name” と“If I Ain't Got You
 
「この曲を愛さない人なんている?」
といって、風くんがいって歌い出した”If I Ain’t Got You”
 
いいねー!いいですねー!しみじみくるねー!
 
そしてー! おなじみの名曲アワー。
みんなが聞きたい「ガーデン」「きらり」「帰ろう」、「ワーキングハード」や「なんなん」「満ちていく」など、名曲揃い!
 
なんのハデな演出も、ダンスもなく、ただただ本人が弾いて歌って、それに聴き惚れるという時間。

原点であるピアノ弾き語りを、とてもインティメイトな空間で聴ける、なんと贅沢な!

これこそ風を浴びるという感じでしょうか。

ニューヨークに似合う風くん



わたし自身でいえば、「なんなん」のMVが出たときに、「おおお」と思って、藤井風ワールドに惹かれたんですよ。
 
このMVがニューヨークで撮られたものだったので、当時「この人はニューヨークに住んでいるのではないか」と、ちょっと在NY邦人の間で話題になったのでした。
 
なにかもう住んでいる人のような自然な感じ、今までの日本の音楽界になかった新しいサウンド、方言をフツーに歌詞に使っているセンス、そうしたすべてがあいまって、うわー! こんな才能の人が日本から出ているんだ! と驚いた次第。
 
そのあとYOUTUBEを見て、すげー! 天才!と感心したんでした。
 
それが今や、ニューヨークのアポロシアター!
いや、実際にはニューヨークのもっと大きな箱でも埋まるでしょうけど、このサイズで見られるのは、貴重ですよね。

キーボードが落ちる事件発生


この後にキーボードが転倒!


そしてピアノからキーボードに切りかえた「まつり」の最中に、熱演奏していると、なんとキーボードが倒れるというハプニングが発生。
えええええー!
 
みんながびっくりするなか、そのままアカペラで歌い続ける風くん。
 
あわてて音響さんが出てきて、あたふたと応急処置をしている間も、難なく歌い続けて、最後には、しゃがみこんでキーボードを弾くのまで披露。すごい!
 
いやもう、本当に毎日が祭、あれもこれもありがたし、でした!
ライブはハプニングや、その場かぎりの即興があってのもので、ステージはまさに生き物、忘れられない舞台となりました。

(この場面はインスタに載せたので、よければご覧くださいね)
 
ステージは1時間半ほどでしたが、まさしく音楽が流れる大きな川のたゆたっていたかのような風ワールド。

最高の風に吹かれました。
 この親密なステージを体験できて、ありがたし!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?