黒部エリ ライター/作家

ニューヨーク在住の文章クリエイター。かつて「アッシー」などの言葉をはやらせ、講談社X文…

黒部エリ ライター/作家

ニューヨーク在住の文章クリエイター。かつて「アッシー」などの言葉をはやらせ、講談社X文庫から「青山えりか」名義で小説を三十数冊出版。文藝春秋社から「生にゅー」上梓。NYのトレンド情報をメディアで発信。ライター、エディター、作家など書き物一般の仕事をしていて、とにかく書くのが好き!

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女性が輝く社会のウソ!? 笑える『バービー』 は、女性映画としても風刺としても観る価値あり

この夏、最大のヒット作となった映画『バービー』 1ビリオンダラー(約1400億円)を超える売上となって、グレタ・ガーウィク監督は、女性として初のビリオンダラークラブに仲間いりをしました。 8月11日から日本公開! じつはわたし自身、もともとは観るつもりがなかったのですが、バーベンハイマーで騒ぎとなったおかげで、むしろ興味をひかれて観た次第。 そしたら予想を超えて、「お−!面白い」だったんでした! 笑えて、しかも風刺のスパイスが利いた、ポップなフェミニズム映画。

    • 女性の性は誰のもの? バービーとは違う、アート好きのフェミ映画「哀れなるものたち」

      英語タイトルは、「Poor Things」 邦題が「哀れなるものたち」 ヨルゴス・ランティモス監督作品のシュールなブラックコメディ作品で、2023年のボックスオフィスではトップ10内の大ヒット。 ベニス映画際では金獅子賞、ゴールデングローブ賞の作品賞と主演女優賞を受賞、英国アカデミー賞では主演女優賞、衣裳賞、メイクアップ&ヘア賞、スペシャルビジュアルエフェクト賞、プロダクションデザイン賞の5部門を獲得。 そして96回アカデミー賞では、11 部門でノミネートという話題作です

      • 「パーフェクトデイズ」足るを知る暮らしと、世界が驚く日本のトイレ

        名匠ヴィム・ヴェンダース監督が、役所広司を主演に、トイレ清掃員の男が送る日々を描いたドラマ「パーフェクトデイズ」 2023年カンヌ国際映画祭コンペティション部門で、役所広司が日本人俳優としては柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞。 アカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされています。 アメリカでも高い評価を受けている今作ですが、アメリカでの受けとめられかたも含めてレビューしていきましょう〜! 足るを知る暮らしかたが美しい 結論からいえば、わたしとしては非常

        • 「君たちはどう生きるか」全米で受賞ラッシュ、そして意外なジブリランキングは?

          先ごろ行われたアメリカのゴールデングローブ賞では、スタジオジブリのアニメ「君たちはどう生きるか」が、アニメ賞を受賞。 必ずやアカデミー賞も狙えるでしょう。 日本で大ヒットした「君たちはどう生きるか」 はたしてアメリカでは、どう受け取られているか、レポしていきます。 アメリカ版タイトルは「少年とアオサギ」 わたし自身は、宮崎駿氏によるアニメーション映画「君たちはどう生きるか」を、ニューヨークでの先行上映で11月末に見てきました。 全米では「The Boy and t

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          ビヨンセのツアー映画は、最高峰のエンタメで、号泣できる傑作。誰もが自由に生きる世界に。日本でも公開!

          ビヨンセのワールドツアーが映画となって、 「Renaissance: A Film by Beyonce(ルネッサンス:ア・フィルム・バイ・ビヨンセ)」 となり、全米公開中! 日本公開は、12月21日から。 これが観たら、なんと感動と号泣の傑作だったのです。 今回のワールドツアーは、ヨーロッパと北米だけで、アジアはなかったのですが、そんなあなたもノープロブレム。 ばっちりこれでコンサートを楽しめる、どころか、なんだったらコンサート以上に感動できるのです。 ドキュ

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          タイムズスクエアで、ジョングクのライブを見たら、なんと肉眼で顔が見えた!

          ニューヨークのタイムズスクエアで、ジョングクのライブがあって、観て来ました。 これはTSXのライブで、なんと無料。 タイムズスクエアはとんでもない人だかりになりましたが、本当に立って待った甲斐があったイベントでした。 そのご報告を鼻息荒く(ふがーッ)、お伝えいたしますー! ナゾのサプライズをめぐる憶測 今回は、ジミー・ファロンの番組レイトショー出演と、全米朝のワイドショー番組「トゥディ」のコンサート出演のために、ニューヨーク入りしたジョングク。 その「トゥデイ」ショー

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          ビヨンセのツアーで踊る日本人ダンサー、島津藍さん 夢をつかむのに必要なメンタルはずばりこれ!

          ビヨンセのワールドツアーで踊る唯一の日本人ダンサー、島津藍さんに、ニューヨークでインタビュー撮影しました。 撮影は、ファッションフォトグラファ-の更井マリさん。 掲載はエスクァイア・ジャパンです。 生の藍さん、ものすごくカッコよかったです。 ハイヒールを履いて踊る「ヒール・クラス」を取材撮影したのですが、動きがキレキレ。 本物の藍さんは、ボーイッシュな雰囲気なのに、踊り出すと、いきなりセクシーになるんですよ。 ビシッとしたところは動きがキレキレで、エロいところは動きが

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          「ジョン・ウィック:コンセクエンス」ニューヨーク在住の私だから指摘したいポイント5つ!

          「ジョン・ウィック:コンセクエンス」が日本でも、ついに公開! ご存じ、キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋に扮した大ヒットアクション「ジョン・ウィック」シリーズの第4弾です。 期待にたがわず、というのか、期待どおりに、ドンパチ合戦で、なんで警察が駆けつけないのか、ナゾのアクションファンタジー。 めちゃ面白い! ここでは、アメリカ在住のライターだからこそ、気になる鑑賞ポイントを挙げていきましょう。 真田広之、ドニー・イェンのアクションシーンが見どころ ザクッとストーリーをいう

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          大ヒットのネトフリ『One Piece』、アメリカで真剣佑は大ブレイク、そして意外や大人気のキャラと、トランス俳優にも注目

          『ONE PIECE』の実写版が、ネットフリックスで、9月に世界のトップに踊り出る偉業を達成。 世界84ヶ国で一位をゲット。 これはネトフリの大ヒットシリーズである『ストレンジャーシングス』と『ウェンズデー』の記録を更新したもの。ひょー! ネトフリのヒット記録を更新した『ONE PIECE』のアメリカでの評 実写版の『ONE PIECE』、わたしとしては想定以上に面白く、よく映像化したなー! と感心しました。 原作マンガの熱心なファンだったら、あれこれと「ここが違う

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          『リトル・マーメイド』日本人にも無関係じゃない、アリエルが黒人である重要さ

          今年の6月に、全世界で封切られた実写版の『リトル・マーメイド』 アメリカ国内および国外の売上は、$414 ミリオンドル(約4億14000000円)超えとなっています。 このライブアクション版が物議を呼んだのは、なんといってもヒロインの人魚姫が、アフリカ系アメリカ人のハリー・ベイリーが演じたため。 アメリカでは、大論争を呼んだキャスティング。 でも有色人キャスティングがなぜ大切なのか、私たち日本人にも無関係ではないことなので、アメリカ事情を解説したいと思います。 黒人

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          広島長崎が出ない『オッペンハイマー』日本人には納得できない内容だからこそ見るべき!

          先週、アメリカで現在公開中の『オッペンハイマー』を見てきた。 わたしの予想とはまるで違っていたストーリーと、アメリカ人が抱く原爆と、日本人が抱く思いとのギャップについて書いてみたい。 バーベンハイマー効果で、莫大な売上に アメリカでは、同日に公開となった『バービー』と『オッペンハイマー』をあわせた『バーベンハイマー』という造語も誕生して、同じ日に2本観る観客たちも続出した。 その相乗効果もあってか、『バービー』は全世界で8億ドルの興行収入を記録し、圧倒的にボックスオフ

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          ビヨンセのツアーが最高すぎた件! 最高峰のプロダクションで、多様性とクィアなコミュニティを賞賛!

          ビヨンセの「ルネッサンス」ワールドツアーに行って来ました。 米国内では初のコンサートとなるフィラデルフィアにて参戦! これが控えめにいっても、最高すぎた! 今まで観たコンサートのなかでも、最高峰を行くプロダクション。 人類はみな観たほうがいいよ! てくらいだったので、ご報告します。 しょっぱなのソロから、すみませんレベル! ビヨさまのチケット販売は、地域にわけて先行セールがあったのですが、フィラデルフィアでの先行セールに当たり、正規値段でゲットできました。 最近のチ

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          AIが書いたプレスリリースをもらったので、AIが得意なこと、不得意なことを考えてみた

          先日もらったプレスリリースに、こう書いてあって、おや、と見直しました。 『ライター:OpenAI、ChatGPT』 ほおお。 ライターの名義が、AIとな? わざわざこう断ってあるところに、興味をそそられるけれど、いったいどういうわけで? じつはこれ、超人気ブランドであるマークジェイコブスの公開資料だったのですが、これによってAIが得意なこと、そして人間が得意なことについて、つらつらと考えさせられたのでした。 なにがわかったか、お話しましょう。 マーク・ジェイコブスの

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          BTSシュガのチケット闇がすごかった!ダイナミック・プライシングは日本を襲うのか?

          シュガのD−DAYツアーは最高なるも、チケットは地獄案件 BTSシュガのソロワールドツアーである『SUGA | Agust D-DAY TOUR』 が世界をめぐりました。 8月にソウルでのコンサートを残していますが、よくぞソロで世界ツアーを乗り切ったと惜しみない拍手を送りたいです。 わたし自身は、初日のニューヨーク公演に行ってきました。 ぷがぷが、どんどん! いやもう、これが予想曲線をぶち破ってのすばらしさ。 のっけから、新アルバム曲「ヘグム」代表曲の「デチタ」や

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          トップ画像を、宮嶋みぎわちゃんに作ってもらって変えました!キラキラ度満載🤩😆 音楽家なのに、カンバを駆使できるデキる女、ミギーちゃん、すごい。ありがとう! https://note.com/miggymigiwa

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          増田セバスチャンのSUSHIFDELICがNYにオープン! 海外でウケるKAWII文化

          NYに突如出現したキッチュなKAWAIIワールド ニューヨークのソーホーに、クリエイター、増田セバスチャンさんが手がけるレストラン、SUSHIDELICがオープンしました。 これがすごかった! 店内に入る前から、ブルーとフューシャの蛍光ライトが光り、店内では天井から吊り下がった巨大なネコの顔がぐるぐるとまわり、バーカウンターにはベルトコンベアーが回っていて、うおおお、回転寿司になっている。 この回転寿司を食べられるのか〜! とコーフンして、よく見たところ、きらきら

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