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【連作短編】世界の終わり

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【完結】群像劇。― end of the world 01 ― 連作短編小説です。
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#長編小説

世界の終わり #0 -Overview-

— end of the world 01 ― 生物を〈生ける屍・グール〉へ変化させる感染症発生によって封鎖…

世界の終わり #1-2 プレミア

 ぼくと板野、そして荒木がいる場所は、福岡市南区の高台に建つ、峰岸という人物が所有する個…

世界の終わり #3-2 ハンター

 もう限界やわ、この身体のベタベタなんとかしたくて堪らん思うた四日目の朝に、はいお二人と…

世界の終わり #3-3 ハンター

 っていうか、ここ、なんやねん。なんでこんな場所やねんって、心の底から思うわ。福岡と熊本…

世界の終わり #3-5 ハンター

「明日はいよいよ商品搬入だ。といっても、港に到着するのは深夜だろうし、正確な時間はわから…

世界の終わり #3-7 ハンター

 港に着いたら午後六時をすぎとった。四時間で着くはずが、思いのほか時間がかかってもうた。…

世界の終わり #5-5 グール

「待て——妙だ。なにかおかしいぞ」  視界にとらえたフォレストホテル。  だけど丹田さんは車のスピードを落として、正門よりも手前で停車した。 「どうしたの? 妙って、なにが?」  手にもった棒状のスタンガンを握り直して訊いてみたけど、質問に返してきたのは白石くんだった。「板野さん、このホテル、無人じゃありませんよね? なんの用があってこんなところまできたんです?」  警戒した声。 「誰かいるな」 「誰かいますね」 「近づいても大丈夫なのか?」丹田さんが問う。「門の前に車がとま

世界の終わり #6-1 メメント モリ

〈 SUV車内 / 福岡 久留米 〉 「ところで——きみはどうするつもりだい?」  国道3号線…

世界の終わり #6-2 メメント モリ

〈 SUV車内 / 佐賀 鳥栖 〉  SUVは速いスピードで道を引き返している。  車体は激し…

世界の終わり #6-3 メメント モリ

〈 SUV車内 / 熊本 南関 〉           * 「悪いこと——とか、まだ起こってな…

世界の終わり #7-1 グロウ アップ

 晴天。  ホント、いい天気だ。  九州から強制退去させられて二週間がすぎた。  はじめの…