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アニメ超初心者が「アイカツスターズ!」全100話観た話

※結構ネタバレしてるかも

★まさかの「アイカツ!」全178話で終わってなかった

前回記事

信じられないことなのだが、前回書いた記事で、アイカツは終了していなかったのである。今度は「アイカツスターズ!」なるものが続編で出ており、178話観たら感覚が麻痺して、今回の100話を乗り越えることができた(謎すぎ)。初見の人にいきなり100話を勧めるのは、人間関係の構築下手すぎでキモイなと思うので、ピンポイントで観た方が本当に身のためと思われる。というか、話数異常だよね。見なくても、このnoteを見れば何かが得られるかもしれない・・・。

実際、初代アイカツ!の方は凪の部分がやや有るので、初心者には大変だった。スターズ!の方がストーリーの大波小波が多く、明らかに観やすい。

私は観ていて、50話以降が急に面白くなってきたと感じた。プロデューサー変わったのかな?というくらい変貌した。初代アイカツ!はライブの結果がイマイチでも、3秒後にはムカつくとか悔しい気持ちから切り替えできていて、人間の青臭い面はあまり描かれていなかった。とにかく単純でフッ軽なのである。アイカツスターズ!では、なんで自分が認められないの!?という悔しさや、挑発・言い争い・涙が頻繁に出てくる。その感情を、まつり縫いのように縫っては、回ごとに玉止めしていた。一人ひとり、人間として抱く当然の生の感情を省略せずにクローズアップしているため、話に重厚さが出ていた。

★178話分は忘却の彼方へ、再スタート

前回のアイドル学校、スタートライト学園ではなく、いきなり四ツ星学園というアイドル学校が登場。この時点ではあ~~?やり直し??という絶望感。しかし、繋がりも多少はあるので大丈夫。

四ツ星学園
ゆめちゃん・親友の小春ちゃん

アイドルのひめ先輩に憧れて入学する二人。
中一から全寮制、またサッカー強豪校みたいな学校。
基本はセルフプロデュース。

前回は、ライブが決まる度に服がない!服がない!って騒いでデザイナーさんにドレスを作るよう、お願いしなきゃいけなかった。これって、いつも全員大慌てで意味わからない。いや、なんで学校のどこにも衣装ないのって思ってた。今回はアイドルがデザイナーも兼ねて、自分のブランドを持てるようになったみたい。自前でできる環境がやっっと整ってわらった。長かった・・・!

学園長

★優美なタカラジェンヌ

S4
衣装がイギリスの衛兵たちに似てる
S4のお茶会~星々の集い~

S4という歌組・劇組・舞組・うつくし組それぞれのトップスターは、生徒の憧れ。まるで宝塚歌劇団。レッドカーペットを歩いて登校するさまで、格の違いを見せつけられる。

★全然穏やかじゃないアイカツ


完璧なステージを見せるひめ先輩


歌の実力派ローラと、少しずつ成長していくゆめちゃん

S4トップスターのひめ先輩に憧れるゆめちゃん。夢は自分もS4になること。四ツ星学園にいる子たちとの出会いは、結構波乱に満ちている。いきなり喧嘩腰だったり、初回ステージが良かったから、試されるようなことを強いられたり。前半のドロドロした展開は、初代より生々しく深刻で、受け入れるのに時間を要した。

わりと皆初めから、天賦の才が授けられている印象を受けた。
特に、早乙女あこちゃんは最初から演技の才能があって、目立っている気がした。特に45話のあこちゃん回は色んな意味で神回。

演技、歌、ダンス、モデルの才能がある子がたくさん!

★ギフテッドの二人

主人公の虹野ゆめとひめ先輩は、不思議な力を持っているらしい。
言わば、アイドルにおけるギフテッドだ。それに頼りすぎると、体力がキャパオーバーしてしまう。自分の実力で成果を出せるようになりましょう!ということになるのだが、如何に・・・

S4の一人 ひめ先輩
初ステージで不思議な力を発揮するゆめちゃん
ステージ途中で意識を失い、目が覚めたゆめちゃん

ステージ途中で意識を失い、ベッドで目が覚めるゆめちゃんの絶望はあまりに暗すぎで、辛くて・・・でもその経験が、50話以降で良い糧になっていく。

★恋愛もはじまる?

アイカツスターズ!ではM4という男子部のアイドル集団が登場した。
私は、女の子同士が絡んでいる方が好きで、イケメン来なくていいよと思っていた(最低)

M4
すばるくん

すばるくんは、ストーリーの中で目が離せない存在。イケメンだしファンも確実に多いと思う。だが、ゆめちゃんのことを「ゆでダコ!」呼ばわりしてきて結構ショックだった。仲を深めようとしてるだろうけど、もう、、、可愛いなあと思える気持ちは一切芽生えなかった。私がこんなこと言われた日には・・・

アレン様


なぜかって?

仲良くなろうとして「ゆでダコ!」とか「ブス!」を含む容姿いじりする人って、はっきり言って小物だと思う。冗談として全く通用しないし、セクハラだし。照れ隠しでやったとしても、なんでそれで仲良くなれると思ったのか。ウケる要素0。自分がブスって言われたらキレる癖に、人間関係作るの下手すぎて、もう絶対友達少ないじゃん・・・までは思わせる破壊力。というか、人が離れていく十分な理由になるよね。ガチにとらえすぎだろって思われそうだけれど、これが鈍感だと私は友達になりたくないよ。すばるくん嫌いになりかけた。でも、悪いシーンばっかりじゃない。わかってる。ちょっとゆめちゃん褒めてたりしてたけどさ・・・とてもキーパーソンではあるし。。。


前が見えてなかったあこちゃんに、本質をついたアドバイスをするかなたくん
面倒見の良さ!

一方、61話でのM4・かなたくんは見てないようで、活動をしっかり見てくれている。本質をついたアドバイスは、最初うるさく感じたけれど、その通りやったらしれっと褒めてくれて、面倒見の良いお兄様だった。見たか、すばる。

これが大物である。

かなたくん!!!!!余裕がよすぎる!!!!

かなたくんの優しさでなんとかM4を受け入れることができたよ・・・
ゆでダコとかブスとか言わない。当たり前。好かれる訳ないじゃん。イケメンでこんなギャップ、上げて落とされるみたいで悲しくなる。


★突然の海外ヘッドハンティング

色々あって、海外アイドルを乗せた「ヴィーナスアーク」という船がやってくる。
野球のスカウト如く

せっかくなら国内だけではなく、メジャーで活躍してみないか?

しかしながら、ヴィーナスアークは、トップダウンで弱肉強食の学園。
四ツ星学園のボトムアップで個性を尊重する世界とは真逆である。

海外のアイドルが集う船上の学校
ヴィーナスアーク
アイドル界の頂点に君臨するエルザ フォルテ
アイドルの審美眼を持つエルザ フォルテ
執拗に船へ誘う狙いは・・・?

ヴィーナスアークのオーナーは、世界ランキング1位のアイドル、エルザ フォルテ。実力のあるアイドルを見込んで、アイドルの原石をかっさらっていく。

予測変換での嫌われようがすごい

恐らく、エルザ フォルテが嫌われているのは、実力が発揮できなくなったアイドルをいきなり切り捨てるところ。

船を降りなさい!

これはものすごく衝撃的なシーン。

転学かアイドルを辞めることを強いられる
弱肉強食のヴィーナスアーク

私は、この衝撃的なシーンを見た瞬間に、可哀想と同時に
うわ!!!アイカツスターズ!この後絶対面白いじゃん!!と思った。
寧ろ、これがなかったらつまらなくなっている。

太陽のドレスを身に纏うこと夢見て

とある条件が揃うことで、最強の証・太陽のドレスを手に入れることができるのだが・・・その可能性を探るために、横暴な振舞をするエルザ フォルテ。

エルザ!!どうして君は・・・!
ここだけ切り取ると何のアニメ?!

エルザフォルテの傍若無人ぶりを見ても、レイさんはエルザの側にいたい。なぜここまでの愛が育まれているのか?
その理由は物語のかなり後半で・・・!

96話もエルザフォルテの境遇が共感できて神回。

★100話終えて・・・

大好きなキャラクターが出てくる。

・大好きになれたキャラ

早乙女あこ

71~72話の小春ちゃんとの友情には涙が出た。

七倉小春


ゆめちゃんの活躍を見て、ますます好きになる小春ちゃん

「私も夢を掴むよ。ベリーパルフェのデザインをお手伝いしたい!一緒に歩きたい。ゆめちゃんのブランドを、星たちの空へと羽ばたかせる道・・・!」

本物の愛を育む二人

小春ちゃんは優しくて、少し自信がないようにみえるけれど、とっても熱いハートの持ち主!視聴者の気持ちの代弁者に近い。小春ちゃんのおかげでストーリーの行間が埋められて、心理描写の輪郭がくっきりしているのは間違いない。

そのほか・・・

リリィさんの名言も冴え渡る


・ドレスの美しさ


レイさんはプリンス!
まひるちゃんの脚のチェーンどうなってるの
ゆめちゃんの衣装がどんどん豪華に!
回を重ねるごとに、曲のメッセージ性に深みが増すアイカツスターズ

ここまでくると、ウエディングドレスでダンスしてるみたいで、ダンスステップの練習ってそういえばなんだったんだろうって思えてくる。冷静になってはいけない。パワーアップしてくると、めっちゃドレスのデザインが可愛いくてにこにこしちゃう。

ちょっとモやったところ


◆学園長の無能感

初代アイカツ!では、学園長がどっしりと礎を築き、安心感をもたらしてくれていたのだが、アイカツスターズ!の学園長は頼りなさすぎる。冷徹で百手先を読むような雰囲気からは、信じられないようなミスを起こしている時があるのだ。それが、悪い意味で幻想が打ち砕かれるようにも思えた。エルザフォルテは学生兼オーナーとみられるが、彼女にたじたじになっているのは、観ていて共感性羞恥がきつかった。故意に描いているのかもしれないけれど、永久に強気でカッコよくいてほしいところ・・・!

学園長同士ということになっている

◆ローラの不遇

桜庭ローラは、主人公のゆめちゃんとともに成長していく大切な友達なのだが、「え!また?!」という程、要所でとにかく不遇、不遇、不遇の日々である。実力はあるにも関わらず、なかなかアイドルとしての力を評価されない。最後までそんなことは決してないのだが、体調によっては感情移入してしまい、とても心苦しく感じた。というか一緒に泣いた。しかし、桜庭ローラに降りかかる状況の方が、より現実に即しているかもしれない。実直な姿は必ず実を結ぶのだと勇気をもらった。

いまいち報われない?
ローラがいたからゆめちゃんは成長できた

◆パーフェクトアイドルの器とは

ここで、初代アイカツ!を振り返ってみる。
そういえば、アイドルランキング頂点だった美月さん。彼女は最高のパフォーマンスをするために、泥臭く、血の滲むような練習を行っていたはず。

パーフェクトアイドル・美月さんは毎日ストイックな練習をしていた
史跡探訪

後輩アイドルたちが、美月さんの練習場所を史跡探訪しつつ、練習量がいかに大切かを教え説くシーンがある。これが初代アイカツ!では首尾一貫の考え方だった。対して、アイカツスターズ!では、アイドル頂点であるエルザ フォルテが練習する姿は、一度たりとも出てこなかった。それでも、生徒に崇拝される理由は、アイドル原石を見抜く審美眼があったに他ならない。「アイドル界に引き込んでくれてありがとう」の気持ちのみで、絶対的存在として君臨している。ワタミかよ。それを踏まえたとしても、圧倒的勝利していくのに矛盾を感じてモヤモヤした。いや、あなたいつ練習してるの・・・?と思って追いかけてたら全話終了してワロタ。

見続けているうちに大好きになった曲

最初は「謎にテンション高いな」「曲数多くない?」不信感しか感じていなかったアイカツスターズ!の曲。回を重ねるごとに、仲間と頑張っているゆめちゃんに説得力を感じてきた。ちなみに、JOYSOUNDに引くほど曲数が入っていてわらった。私はアイカツスターズ!を観る随分前に、まず曲から入ったのだが、やっぱり話の中で初めて曲を聴いていたら、感動レベルが段違いだった気がする・・・

スタートライン!という曲の出だし、
夢は見るものじゃない 叶えるものだよ
という歌詞で始まって、いやわかってるよと思っていたんだけれど・・・。

最初は月並みな言葉に感じた。でも、全100話を通して、友達に夢を後押ししてもらえたから海外に挑戦したり、友達と一緒にブランドを立ち上げたり。我慢しないで周りを頼ったら、より応援されて大事にしてもらえたり。そんな素直な優しさが、アイカツスターズ!には多角的に映し出されていたのだ・・・!一人で頑張るしか頭になかった私には、目から鱗だった。ああ、私、すごく頑固だったかもしれない。もしかして、百合っていうのかな、こういうの。もう命の母だよ・・・

アイカツスターズ!オープニング曲になっている
スタートライン!

爽やかな航海を想像させるエンディング曲
Bon Bon Voyage!

エルザフォルテが歌う
Forever Dream



ねえまって・・・100話終えたのに・・・この後もアイカツシリーズは続くらしい。


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