2022 007:ライアン・ケバリー - Sonhos da Esquina
ライアン・ケバリーと言えば、マリア・シュナイダー・オーケストラのメンバーとしてお馴染みのトロンボーン奏者。
他にはカミラ・メザとやっているハイブリッドなサウンドのプロジェクトの“Catharsis”だったり、
ピアニストのフランク・ヴェステとのクラシック音楽をジャズミュージシャン2人×チェロで演奏する”Reverso”
など、興味深い作品を発表し続けていて、ダウンビート誌の批評家投票では常に上位だったりと、大ヒットするような作品はないもののきちんと高い評価をされている。シンプルに実力派、です。
彼の新作はブラジルを訪れたのをきっかけに作ったという新たなプロジェクトの”Collectiv do Brasil”によるもの。
◉Ryan Keberle's Collectiv do Brasil - Sonhos da Esquina
ブラジル人ミュージシャンとのカルテットなわけですが、ブラジル側の3人はトニーニョ・オルタとも長年、演奏しているミュージシャンとのこと。ただ、フィリップ・シルヴェイラ、ポリーニョ・ヴィセンチ、ティアゴ・アルヴェスと言われても正直聞いたことないミュージシャンだなって感じではあります。
『Sonhos da Esquina』に関しては「Cio da Terra」「Club Da Esquina 2」「Aqui, Oh!」「Tarde」「Francisca」とミルトン・ナシメント&トニーニョ・オルタ関連曲が多く演奏されているので、ミルトン・ナシメントを中心としたブラジルはミナス地方の音楽コミュニティ“Club Da Esquina”の音楽を奏でるプロジェクトであることはすぐにわかります。
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