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「営業」なんてする気なかった私が「ロープレ」を好きになってお手本にされるようになった

私の思う「営業のコツ」みたいなものを書けたらと思います。
結論、ロープレ(ロールプレイング)は大事です。

簡単に職歴を申し上げると
①レストラン②学習塾③福祉事業所
このうち営業的なことをしていたのは②と③ですが、もともと「営業になろう」と思って就職したわけではありません。
さらに言うとレストランに居るときに「数字を追う」という考え方、つまり利益を上げ目標達成することを第一にするような姿勢が好きじゃなくて泣いて相談したこともあります。
塾や福祉に入ったときにももちろん直接対するのはサービスを提供する方々で、そのサービス提供に力を注ごうという気持ちで入社しました。
ただ、こういったところはサービスを安定してやっていくという「店舗運営」も、集客をして店を大きくしたり維持したりしていくための「販売促進」「営業トーク」も、すべて店舗スタッフが担うらしいです。
マルチな経営能力を鍛えたい方はおすすめかも知れません、とくに塾。
そして後者である「店の規模を維持し大きくしていく」結局は数字を追うということに、会社というのは思った以上に力を入れています。
会社なんだから仕方ない。
だからわたしは、サービスを受ける人たちがこの先も安心して質のいいサービスを受けられるために、店がマイナスになってはいけないし、さらに大きくしていければできることも増えていくんだという理解で、日々の販促・営業活動をしてきました。
福祉事業所では営業職出身者がそのとき少なかったためか、大変なお褒めの言葉をいただきお手本の動画を撮らされました。
前置きが長くなりましたが、そういうケースの営業だと思って読んでいただけると幸いです。

問い合わせは「新たな出会い」

電話が好きな人や得意な人ってあまりいないと思いますが、
特に仕事してて電話かかってくるととっさに明るい声に切り替えるのが案外難しかったりします。
電話がかかってくる相手は、お客さんや他の施設、同僚や上司などの場合もありますが、
何にしても「新しい問い合わせだ!」という気持ちをつくってから電話に出るようにしていました。
そのときの声がいちばん嬉しそうではきはきしていると思うからです。
たとえばそれが既存のお客さんからの連絡だったとしても、悪い気はされないと思いますし、そこからのお話内容も気持ちよく伺える可能性が高まります。
また、問い合わせは「知ってもらう」ことをしないと生まれません。その手段としては、既存のお客さんからクチコミが生まれるくらい良いサービスをし続けること、外向けに自分たちの名前を見てもらう機会を増やすこと、その両方をするのがいいと思います。

アピールしすぎず「知ってもらう」

業種によっては違うのかもしれませんが、あまりにもサービスの良さを押し出したり、お得感を強調したりしすぎると、相手はかえって警戒・敬遠してしまうものです。
とにかく「知ってもらう」こと、そして判断するのはあくまでも相手であるというスタンスの方が納得感があるし、特に契約をしてサービスを継続利用していくようなタイプだと続けてもらいやすいと思います。
具体的には、メリットもデメリットも話すということ。こちらができることと、お客さんにやってもらう必要があることを話すということです。
似たことですが、「他とどう違うのか」を明確にして伝えてあげるのが大事です。
「なんでもできますよ〜」だと、「ああ、じゃあ他も見てみて雰囲気いいところにするか」とか「近くて通いやすいところがいいか」とかなるので
誠実に情報提供してくれるな、と信頼してもらいつつ、私たちはこういう特徴があるのでこういう方には合っていると思います(そうでない方は他に行った方がいいかもしれません)、の方が、相手は選びやすい。
ただ、ターゲットにこだわりすぎて誰にでも「他行ったほうが」って言うのは違うので、「あなたならこういう利用の仕方をしたらいいと思います」など、自身のサービスと相手をマッチングさせる言いまわしや対応力も大切です。

こころから相手に興味をもつこと

相手と自分のサービスをマッチングさせるために、まずは相手のことを知らないといけません。
なにより、契約をしてもらおうとしている状況で、相手の警戒を解き安心してもらえないことには何も始まりません。
今日何を思いここに来たのか?どんな苦労や悩みがあるのか?ここに抱いているイメージや期待することはあるか?何ができて何に抵抗があるのか?どういうゴールを描いているのか…など
質問したり会話を引き出し促したりするなかで、言語・非言語の情報から読み取っていきます。
質問攻めになってもいけませんし、せっかく話してくれたことを軽い相槌で流してしまってももったいないです。
さらには、得た情報をもとに、その後の施設説明(営業トーク)に結びつけて「こういうことだからこんなあなたには向いていますよ」あるいは「あなたならこういう使い方が合っているかもしれません」などという話ができてこそ、
相手も「話してよかったな」となるのだと思います。

わたしはここが結構難しくて苦労しました。
人に興味をもてないから…
そこをなんとか自分に暗示をかけて、こころから相手に興味をもつようにしていきました。
というのは、この人が契約して利用しはじめた場合、1年や2,3年もしかしたらそれ以上の付き合いになるかもしれない、今日この日がその一歩である、と思ったら、「失敗・成功」で片付けられる適当な営業相手というわけにはいかないと思ったんです。
もっと言うと今回契約に至らなかったとしても、しばらくしてまたここが必要になったときに思い出してくれるかもしれない、もしかしたら誰か別な人に話をして広めてくれるかもしれない、と思えば、少しでも気持ちよく帰ってもらいたいと思うのです。

サービスに自分自身が納得する

会社にいると、多少冒険になっても新しいことに手をつけることとか、これって経営重視じゃない?みたいな(費用は抑えられるけどサービスの質が下がりそう)ことがあって、自分がこれを売られたときに素直に買えるだろうか?と疑問に思ったりします。
ただ、その状態で説明をしても、契約はとれません。
会社自体は答えを出してなくて少々こじつけのようになったとしても、自分自身納得できる答えを出して、説明しないと相手に失礼です。
自分ひとりじゃ難しいと思うので、仕事仲間や先輩に聞いてみるのもよいと思います。
思うのは、お客さん側に100%尽くすサービスが果たしてお客さんのニーズを満たしゴールに結びつくものになるのか?という部分では、考えた方がいいかなという感じです。

ロープレを楽しむ

営業職をやらされるのであれば必ずロープレがあると思います。
わたしは最初「なんやねんロープレて」と思っていました。
営業場面を設定して、職員役とお客さん役に分かれて一連のやり取りを芝居のような感じで進めていくやつです。
塾にいる頃、ある人が上司だった1年間、毎週の会議でほぼ必ずロープレをしていました。わたしにとっては多い。
そのときに「どうせやらされるのであれば楽しむマインドをもたないと」と思いました
それだけです。
それまではロープレの日は憂鬱でした。準備物あるし、自信ないし分からないから研修に来てるのに…今の段階でしゃべれるわけないのに…相手にはいろいろ言われるし…などなどマイナスな気持ちがたくさん出てきて泣いたりしたものでした。
ただ、ロープレを日常的にするようになって、モードの切り替えも自然にできるようになったと思いますし、相手役にアドバイスをもらうことにも慣れてありがたいと思えるようになりました。相手役をする回数も自然に増えたので、こういう気持ちになるんだということを体感できました。
大事なことは、「必ず誰にでも伝える説明では、詰まったりしたらいけない」ということ
そして、「ロープレでできないことが、本番でできるわけがない」ということ
なので、演奏家が毎日基礎練習をやるように、スポーツ選手が毎日筋トレや素振りをするように、日常的にロープレをやるのがベストだと思います。

人間味が大事

ロープレを楽しむコツでもあるのですが、本番でも重要なことなので、分けて書きました。
例えばわたしは、本来話すのが苦手で、簡単な言葉がとっさに出てこないとか、吃るような感じになって流暢に話せないとか、息切れしたりすごく汗かいたり…
なるべくそれを減らすために、ロープレをしたりゆっくり話す心がけをしたりするのですが、どうしてもゼロにはなりません。
ただ、演奏やスポーツなら完璧に近い方がいいのでしょうが、営業は「人間同士の会話」です。
先にも書いたように、知ってもらうこと、信頼・安心してもらうことが大事なので、自分自身がどんな人間だとか、肩肘張らずに関係性を気づきたいですよということを全身で伝えればいいです。
余裕が出てくれば、「自分自身の魅せ方」というのを気にした方がいいと思いますが
まずは「この人悪い人じゃないな」という印象を持ってもらうことが第一だと思います。

以上です。
春、様々なチャレンジや期待を前にして嫌になっている方もいると思いますが、捉え方によって少しでも前に進む足取りが軽くなりますように。

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