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【読書感想】『転職の最終兵器 未来を変える転職のための21のヒント』

大企業病で転職に悩む主人公に寄り添って、転職アドバイスを段階的に受けられる一冊

評価:★★★★☆

この本は、27歳で転職を考えている主人公が転職活動を進める中で直面する課題に対して、段階的にアドバイスを受けるという形式で進行します。簡単な小説形式で書かれており、小説自体はやや稚拙ですが、内容としては参考になる部分が多いと感じました。大企業に就職しても色々と悩みがあるという点で共感できました。

転職の最終兵器

「転職の最終兵器」とは、他人がやらないレベルで企業分析や業界分析を徹底的に行うことを指します。例えば、食品会社への転職を目指すなら、コンビニやスーパーにあるパンを全て試食して研究するくらいの勢いで準備をすることです。

感想

最初はビジネス書だと思って読み始めましたが、小説パートが始まって驚きました。小説形式に戸惑い、一瞬読むのをやめようかと思いましたが、オーディブルで聞き流しながら読むと、エピソードとして記憶しやすく、結果的には良かったです。

僕自身は25歳で、周りの友人が大企業に新卒で就職しました。彼らから、最初の東京本社研修は簡単で、これでお金をもらえるのはラッキーだと思っていたが、転勤や残業に疲弊している話を聞いていたので、この本の内容には共感する部分が多かったです。本書には地方転勤(群馬や青森の八戸)になって彼女と別れるエピソードがありますが、僕自身の父も地方転勤で単身赴任を続けた結果、両親が離婚してしまいました。

うさんくさい転職エージェントが登場するなど、転職活動のあるあるネタが豊富に盛り込まれており、現実味があります。

徹底的に面接対策をする様子(本書でいう「最終兵器」)は、YouTube番組「令和の虎」の井口智明社長の回を思い出しました。井口社長は、志願者として出演するまでに、放送された過去の番組を全て視聴し、面接官の情報をリサーチして、想定される全ての質問に対する回答例を用意していました。その情熱と準備の完璧さには感動しましたし、自分も同様に準備を徹底すれば、モチベーションが自然と上がり、良い効果が得られると感じました。

このように、本書は転職に向けた具体的なアドバイスと、実際の転職活動で直面する現実的な問題をバランスよく取り上げています。転職を考えている人には、実践的なヒントが多く得られる一冊です。


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