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アーユルヴェーダ基礎理論講座

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アーユルヴェーダの基礎理論を詳しく解説するマガジンです。アーユルヴェーダ入門の方におすすめの内容です。
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#アーユルヴェーダ講座

Marmaマルマ

マルマとは Marmaとは身体の命にかかわる極めて重要なエネルギーポイントであり、筋肉、神経、骨、脈管、血管などの導管のジャンクションです。 マルマは全てのスロータスに影響を与え、スロータスの流れはダハトゥに影響を及ぼし、3つのドーシャであるヴァータ、ピッタ、カッファのそれぞれ5つのサブドーシャを支配します。 インドの古代武術カラリパヤットではマルマは急所として、ダメージを受けると即死に至る体の部位として扱われていてカラリパヤットの指導者グルカルはマルマ治療の継承者でも

アーマ 毒素

Āmaとは アーマはサンスクリット語で未消化、未熟などを意味します。 体内の消化の火アグニが弱すぎたり、強すぎたり、適切にアグニが働く条件が整わなかったりするとアグニがきちんと機能できなくなります。 そうなることで代謝できなかったものが体内に残ります。 これをアーユルヴェーダでは未消化物と言います。 ある程度少量の未消化物は消化のプロセスで除去されますが定期的に除去されずに未消化物が蓄積されていくと毒素としてのアーマができて増えていきます。 サンスクリット語でアーマヤとはア

アーユルヴェーダの古代経典にある定義と概念

アーユルヴェーダ(आयुर्वेद)はユナ二医学(ギリシャ・アラビア医学)、中国医学と共に世界三大伝統医学の一つでありインドが発祥の地の伝統的医学です。 近年では予防医学として世界保健機関でも推奨されています。 ※アーユルヴェーダはサンスクリット語で書かれたいくつかの経典をヒンディ―語にして、そこから英語に翻訳された後、更に日本では日本語に翻訳されたいます。実際のサンスクリット語で書かれた文献が英語に翻訳され、それを日本語にすると本来の意味を一言では言い尽くせないため、アー

身体の7つの構成要素サプタ・ダハトゥ

Saptadhatu サプタダハトゥとは身体を形成する組織で7つの構成要素を意味します。 Sapta は7,Dhatuは 身体を維持する構成要素を意味しています。 7つの構成要素の機能 1.Rasa-循環を意味します。すべての臓器、身体のパーツに喜びや心地よさの感覚を与えたり、水分補給と身体の電解質バランスの維持の役割をします。 2.Rakta-色を与えることを意味します。例えば皮膚を正常に保ち、赤血球、白血球などを作るなあど基本的にpittaに関係しています。すべての組

アグニ 消化についての詳しい解説

Pachan パチャン(消化 )ー 消化の概念アーユルヴェーダでは身体において重要な3本のがあります。 その重要な柱をUpasthambhasと言います。 3つのUpasthambhas Aaharアハール ー 食べ物 Nidraニードラ ー 睡眠 Bramhacharyaブランハチャリア ーバランスのとれた性生活 食べ物は、体にエネルギーを与えるために非常に重要です。 アーユルヴェーダでは食べ物はAgni(アグニ)によって消化されると言います。 アグニとはいわゆる消化

マラ 排泄物

Malaとは排泄物の意味です。 1.Purishとは便です。 2.Mutraとは尿です。 3.Swedaとは汗です。 Malaは老廃物ですが、同時に身体の重要な機能としても役割を果たしています。 1.Purish Mala ・ Vrudhi Lakshan 1.お腹にガスが溜まる 2.お腹の中で音がなる 3.身体が重く感じる 4.全身の痛み ・Kshaya Lakshan 1.心臓、胸部、肺に痛みを感じる 2.脇から下(体側)の痛み 3.お腹の中で

アーユルヴェーダー基礎理論 五大元素とトリドーシャ

はじめに 今回はアーユルヴェーダーをまったく知らない人へざっくりと基礎を解説します。 私は以前、ある日本のヨガのNPO協会でアーユルヴェーダの基礎理論と実習を教えました。その内容にプラスアルファしながら公開していこうと思います。 アーユルヴェーダとは生命の科学・真理を意味する約5000年の歴史がある古代インドの伝承医学でありサンスクリット語の詩歌にして口頭で伝えられ多と言われています。 その知識は後にチャラカ・サンヒタ―、スシュルタ・サンヒタ―、アシュタンガフリダヤ・サンヒ