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#日記
最高に居心地のよかったアパートで、精神と肉体が少しずつやられていった頃の話
初めて自力で部屋を借りたのは、小説家としてデビューして数年経った頃。
デザインの専門学校を卒業後、なぜか小説家になって、そこそこ定期的に単行本も出してもらって、数年で「まあ、一人でもやって行けるだろう」と割と無計画に実家を出て上京した。
実家は埼玉で、一時間もあれば都内に出られるし、そもそも仕事の打ち合わせは電話がメインで、原稿は宅配とメールでやり取りできるし、いちいち編集者と会う用事もない。
ルームシェアをしていても「なんで?」と不思議がられないしあわせな世界
それは私たちがオタクだから。
一般的な社会生活をとんと送ったことがないのでただの想像なんだけど、多分会社勤めをしている未婚の女性が「ルームシェアをしている」と言ったら、「なんで?」と訊かれる気がする。
学生時代だったら、「家賃節約かな?」とか「にぎやかなのが好きなのかな?」とか「テレビでやってるようなシェアハウスに憧れていたのかな?」みたいな感じで、「なんで?」と訊かれたとしても、そこに否定的な