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■ 其の117 ■ 『一冊の本 2月号』が届きました。

今月号は、読みごたえがありました。
その中から、抜粋して紹介します。
様々な内容に触れることのできるPR誌は貴重でありがたいです。          

🔣『老後をやめる 自立神経を整えて生涯現役』の著者    
                              順天堂大学医学部教授  小林弘幸さんの記事より
 そもそも、老後とは何でしょうか。一般的には「定年後の隠居生活」を指す言葉です。けれども世の中には、定年など関係なく、生涯現役でバリバリ働いている人がたくさんいます。
 いい例が私の父です。父は今年で93歳になりますが、いまも家庭教師の仕事をしています。かつて小学校の先生をしていた経験を活かして、近所の子どもに算数を教えているのです。最新の中学受験の入試問題を自分で解き、どうすればわかりやすく教えることができるか研究することも怠りません。年をとったら脳が衰え、認知症になると思い込んでいる人が父の姿を見たら、きっと驚くでしょう。                   
                                                                                                    <9ページ>

📙90歳を超えてなお、頭を使った仕事が出来るということに、勇気をも
 らった気がします。


🔣 この世界の問い方┄ガザ戦争とは何か┄                 社会学者 大澤真幸さんのエッセイより
 どうして、イスラエルは西岸 (ヨルダン川西岸) を完全に自国の領土に統合しないのか。西岸地区は、ファハタが自治政府として統治していることになっているが、ファハタは、イスラエル政府の下請けのようなものなので、西岸はすでに、イスラエル政府が実行支配している状況だ。イスラエルが西岸を自治領として統合しないのは、パレスチナ人への寛容からではない。 
                           <78ページ>                    

📙ガザ地区じゃない方のヨルダン川西岸の方の事情がすんなりシンプルに理解できました。


🔣 混沌とした時代のはじまり                    
                   作家 佐藤優さんのエッセイより
 私が岸田政権が倒れないと考えているのは、次の二つの団体の動向も判断要因になっている。自民党と連立政権を組む公明党の支持団体・創価学会に動きがないことと、経団連の会長から政権に対する不調や注文が聞こえてこないということだ。現在の日本外交は、エネルギーを中心とする資源を絶対に確保していくという目的で組み立てられている。そこにブレがないから、高度な外交が可能なのだ。岸田政権は、エネルギー確保については貪欲で、ロシアからもエネルギ―資源を買い続けている。こうした外交姿勢が経済界、言い換えれば資本家にとって安心材料になっていて、政権支持にまわる理由になっていると思う。                                         
                           <94ページ>

📙私たちには見えない&知ることのできない背景も沢山あるのでしょう。それを教えてもらった気がします。
そういえば、先日の岸田首相が所信表明演説する姿に、不思議なくらいの活力を感じました。あっという間に派閥解体の流れが生まれたことで、存外に自信を持ったのかなと思っていました。  


             

🔣芸人人語  第59回  正月                           
            爆笑問題 太田光さんのエッセイより
 10年以上前になるが、年末年始のテレビ局は、とにかく人がいっぱいいて、賑やかだった。普段は現場に顔を見せたくないようなテレビ局の上層部や、各プロダクションの社長達、マネージャーなどが大勢いて、タレントも普段の二倍以上いて、楽屋は満杯。あつこちから挨拶の声や、アシスタントディレクターが出番のタレントを呼ぶ声などが聞こえ、誰もが興奮していた。深夜0時近くなると、カウントダウンが始まり、年が明けると鏡開きもされた。
                           <96ページ>                                 

📙見たことはなくても、テレビ局内のお祭りのような賑やかさが想像できます。そういう活気は、画面からも伝わってくると思います。それが社会全体の活力でもあったと思うのですが‥   

             

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