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私が看護師を辞めた理由

私は2018年に23年間続けた看護師を、本当に唐突に辞めました。

当時私はOP室勤務でした。
四十歳を目前にして希望でOP室に異動したのですが、当時勤務していた病院は三次救急受け入れ施設で、当然脳外科も心臓血管外科もありましたから、周囲には無理じゃないか、大変じゃないかと相当反対されました。

ですが私は病棟勤務に限界を感じていました。

体力の限界(千代の富士の心境です古)、これにつきます。

なんだかとても疲れていたのです。

当時勤務していた病院のOP室は待機制でしたので、待機日以外は基本常日勤なわけなんです。

経済的に仕事はやめるわけにはいかない、でも何とかワークライフバランスを取りたい、そう考えてOP室への異動を希望したのです。

この作戦は成功しました。
体が圧倒的に楽になりました。
OP室の仕事も自分と相性が良かったです。

体力に余裕が出てくると、少しずつ視野が広くなってきて、以前から取り組んでいた栄養を本格的に学びたいと考えるようになってきました。
そこで最初は「管理栄養士資格」について調べました。

大学に行かなければならないことや、実習があることなど、これは現実的ではありませんでした。

そのままネットを検索していると、ちょうど分子栄養医学のセミナー募集が始まっていました。

分子栄養医学についても独学で取り入れていましたので、これなら仕事をしながらでも学べそうだと思い、申し込みました。

そこから数ヶ月間、週末に札幌から東京に通っての勉強が始まりました。

病棟勤務であれば、週末が必ずしも休みになるわけではないですから、通うのは難しかったと思います。

とは言ってもOP室歴も浅くてさほど余裕があるわけではありませんから、月曜日の朝から心外の器械出しがついている場合などは、行きと帰りの飛行機でマニュアルを見ながら何度もシュミレーションをしていました。

東京では貴重な学びに夢中になりました。

帰りの飛行機ではもう月曜日のモードに頭を切り替えるという感じです。

でも夜勤でじわじわじわじわ消耗することに比べると、楽なものでした。

分子栄養医学の学びは、当然のことながらまず自分が実践することが大前提です。

そのため学びが進むごとに、どんどん元気になっていきました。

体が辛くて病棟勤務を一旦諦めましたが(OP室も長時間立ちっぱなしなど楽ではありませんが)、どんどん気力や体力が向上している実感に「これは定年まで働けそう。」と明るい気持ちに変化して行きました。

分子栄養医学との出会いによって、私の看護師寿命が伸びたと感じていました。

ところがある日、分子栄養医学のクリニックがカウンセラーを募集いていると知りました。

知ったものの、当時私は独立行政法人の総合病院で、それなりのお給料をいただいていましたから、そこから個人経営のそれもクリニック勤務?当然年収は半分以上減るよねと、全く気持ちが動くことはありませんでした。

ところがその日から、見える景色が変わって行ったのです。(もうそうとしか説明できない)

OP室は結果が出た人に対してサービスを提供する場所。
そうなる前(健康増進)に関わることができない。

それにずっと考えていた「看護師さんのための看護師になること」も、このままでは実行することができないだろう。
私一人が元気になったというだけじゃないか。

少しずつ、ムクムクと「分子栄養医学を仕事にしたい!」と考えるようになって行きました。

そんなある日、研修医が置き忘れたノートを見つけました。

先に中身を見た同僚が「誰か知らんけどなんか怖いこと書いてあって気持ち悪い。」と言いました。

悪いとは思いましたが、私もチラッと覗いてしまいました。

そこには、

「本当にこのままで良いのか」
「自分がやりたいこととは」
など、自分の本当の希望と現実との乖離に悩む気持ちが殴り書きされていました。

この内容の何が怖いのか、気持ち悪いのか、わかりませんでした。

現状に疑問を感じること、真剣に考えることが「気持ち悪い」「怖い」と思う人もいるんだなと知りました。

あの希望に満ちた研修医の中に、こんな気持ちを抱きながら迷っている人もいるんだなと、同志がいるような不思議な気持ちになったのを覚えています。

ノートはチラッと覗いただけだったので、どんな結論に辿り着いたのか、着いていなかったのかわかりませんでしたが、私はその後まもなく分子栄養医学のクリニックに転職を決めていました。

つまり私は2016年に分子栄養医学を学んでしまったことで、2018年に23年間続けた看護師を辞めてしまいました。


その後就職したクリニックはすぐに退職しまして、もう恐怖の閾値が高くなっていた私はそのままフリーランスに転向しました!(笑)

今年で5年目になります。

なんとか看護師を継続できる健康状態を保つために始めた分子栄養医学によって、看護師をやめることになってしまったというお話でした。

食べるものが変わると人生が変わりますね!



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