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【ビタミンD攻略①】男性73%、女性88%が不足/欠乏ですって?!→働きを知る

日本で推奨摂取量が示されている栄養素の中で、最も不足しているビタミン

日本人は男女とも(18歳以上)8.5μg/日が摂取目安量とされています。

それに対して、
20代:男性5.9(2.8) 女性4.6(2.3)
30代:男性5.5(2.5)女性4.9(2.3)
40代:男性6.4(2.7) 女性5.3(2.4)
50代:男性6.8(3.1) 女性5.4(2.6)

最初に示しているのは平均値。( )内は中央値で、最も多くの人が摂取している量(2019年国民健康栄養調査)。

つまり、一部摂取量が多い人によって平均値はあがっているけど、ほとんどの人は足りてない。

さらに、ビタミンDの血液中の濃度を測定する疫学調査結果では、男性72.5%、女性88.0%が不足または、欠乏者に該当する!

実は日本に限らず、世界的にビタミンDは摂取が不足傾向です。その理由は、

限られた食材にしか含有されていないから!

これに尽きます。

そもそも、ビタミンDの働きは?

「カルシウムの吸収を促進する」?
そんなに生やさしいものではありません。

ビタミンDがないと骨にならない!

ビタミンDは、
①腸から「カルシウム」や「リン」の吸収を促進させる
②血液に入ったカルシウムを骨まで運び、骨をつくる骨芽細胞の働きを促進して骨を形成するのを助ける

さらに、ビタミンDと副甲状腺ホルモンは、血液中のカルシウムが足りなくなると、骨から放出するときにも働く

「カルシウム」と「ビタミンD」は完全にセット。

「摂取量が足りない!」と有名なカルシウムが、摂取推奨量に対して60~70%程度の摂取率ですから、思っている以上に日本人の骨はヤバいといえるのではないでしょうか。

骨だけじゃないですね、歯もですよ!

「ビタミンDが不足すると様々な病気を促進させる」ことが明らかに

近年、多数のヒト試験の研究が行われ、世界中で「ビタミンD」が注目されています。

ややこしいかもしれませんが、「予防する」のではありません。
「不足すると病気を促進させる」が正しいです。

◆不足すると促進させる病気
アルツハイマー、認知症、感染症、肺活量低下、喘息、高血圧、メタボリックシンドローム、がん

◆新しく発見されたビタミンDの働き
炎症をおさえる、細胞増殖、脳の神経伝達、脳神経の保護、免疫機能の調整、筋繊維の正常な発達に必要

実は、ビタミンDはビタミンという名前ですが、男性ホルモンや女性ホルモンと同じ「ステロイドホルモン」の骨格をもっていて、ホルモンのような働きがある(細胞にビタミンDを判別して受け入れる「受容体」がある)ことが知られ、1975年にはステロイドホルモンの1種と確定されています。

この本質が、上記のように「不足すると病気を促進する」に関わっているのかもしれませんね。

また、脂溶性ビタミン(アブラに溶けてアブラの代謝に乗っかって吸収されていく)なのですが、他の脂溶性ビタミン(A・E・K)は体内に蓄積されるという特長をもっているのに、Dは蓄積されず血液中をめぐり続けます

そして、
血液中をめぐり続け、15日で半減する

貯まってくれはしませんが、バッファをみて1週間単位で必要量が摂取できていればOKということになりますね。

注目されているもう1つの理由「高齢化」

せっかくメタボを乗り越えて内臓・血液の健康を保てたとして、まったく同等に大事なのが骨、歯ですね。

こちらは「ロコモ」、運動障害/骨折→寝たきり→介護、そして今は口腔機能(食べる機能)の老化の危機も言われていますので、歯も非常に大切です。

もう1つ、覚えておかなければいけないこと。

高齢になると、紫外線にあたっても皮膚でビタミンDがつくられない

そう、思い出してください。
ビタミンDは、紫外線(日光)に当たると、皮膚でつくられるのです。

ですから、正確には食事から摂取すべき量には個人差があります。
ただし、国が設定している摂取目安量は、様々なデータから皮膚で作られる分を差し引いています(5㎍と想定)。

5.5μgのビタミンDをつくるための必要な陽に当たる時間を確認しておきましょう!

【7月なら/9時:12時:15時(単位;分)】
札幌(北緯43度) 7.4:4.6:13.3
つくば(北緯36度)5.9:3.5:10.1
那覇(北緯26度) 8.8:2.9:5.3

【12月なら/9時:12時:15時(単位;分)】
札幌(北緯43度) 497.4:76.4:2,714.7
つくば(北緯36度)106.0:22.4:271.3
那覇(北緯26度) 78.0:7.5:17.0

どれだけ個人差があるか、わかりますよね・・・

さらに、子どもや高齢者はつくられにくいのです。高齢者はほぼつくられない、と言い切る説もあります。

これが、トリプルパンチ(不足すると骨・歯にダメージ、病気促進、皮膚でつくられなくなる)、相当に注目されざるを得ない、理由です。

次回は「1食分食材ビタミンD含有量多い順リスト」をお届け!

次回は、「ほんとだ! 限られた食材にしか含有されていない!」を納得できるリストをお届けします。

ビタミンDが多いリスト、じゃないですよ。

食品100g単位の栄養素含有量が示されている「日本食品標準成分表」を1食分含有量に換算し、普段食べる/食べないなどの忖度をせず!

含有量が多い順に並べています。
素直に「降順」です!

この記事と併せてお読みいただくと、ビタミンDはかなり攻略( ´艸`)

文字量、ボリュームが大丈夫! という方は、ぜひブログの記事もご参照くださいませ。はやくリストが見たい!という方も。

そんなマニアックな方はいないか(^^;)

今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

MICHIKO★


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