「ワクワク」を突き詰め続けた4年間の話

その4年間の始まりは中学2年次の理科の先生の一言

「科学部が行く全国総文祭に一緒に行ってみないか?」

1.それまでの世界が音を立てて崩れた

なぜか僕に総文祭への同行の声がかかり,ひょんなことから3泊4日の宮城までの旅(遠征).周りには併設する高校の3年生5人と2年生2人と理科の先生2人の合わせて9人.そこにポツンと入る中学2年生.なんとも不思議な光景ですね.

初顔合わせは宮城に出発する前日の打ち合わせ.

誰だかよく知らない人ばかりに囲まれて,「なんかとんでもないとこに来てしまった...」と若干後悔したことを覚えています(後悔したんかい笑).

ただ,ホテルで一緒に過ごして,研究の発表を見て,一つ思いました.

「本当にとんでもないところに来てしまった!」

だって,発表する生徒が練習しているすぐ横(同じ部屋)で,顧問の先生から紹介してもらった3Dホログラムっぽいものを出すアプリで使う装置を作り始めるんですよ.
CDケースをお湯に浸しながら切り抜いてボンドで接着.それをワイワイしながらやってました.すんごいきれいなホログラムっぽいものができてましたね.この空気いいなぁって思いながらやってました.やりたいことを思うようにやるっていうこの空気感に惚れました(笑).

いやまあこういうネタ的な雰囲気もさることながら,発表もすさまじかったですね.教科書に掲載されるような研究をしてて,まだ中学理科の勉強すらまともにやってなかったので,詳しいことをその場で理解することは難しかったのですが,発表を聞いててすんごいワクワクしました.

こんなことをやってる人が同じ学校の中にいるんだ!って感動してましたし,そういう楽しそうなことをやっている人がものすごい人数いて,それが全国から来ているんです.
この世界すげえって,今まで見てた世界がガラッと変わりましたね.

で,3泊4日の最終日,表彰式がありましたが,まさかの最優秀賞を受賞!

いやもう「えーーーすげーーーー」って開いた口が塞がらないですよね.
全国で一番の評価を受ける高校生たちがそばにいるって,もうワクワクしてきませんか?

2.それから駆け抜けてきた4年間

宮城から帰ってきて,夏休みの間ずっと考えて,2学期からその高校の科学部へ入部を決意!(当時は書道部に入部していたのでそれをどうしようか悩んでましたね.結果兼部という形にしましたが.)

初めて部活に行った日,「よろしくお願いします」すらまともに言う暇なく「調理室でアガーゼリー作るよ!!」って先輩から.

「へ?」みたいな顔しながら,総文に行ってなかった先輩方と挨拶しつつゼリーを作る,という何ともカオスな空気感.

そうやって4年間の科学部での活動が始まりました.

1年目(≒中学2年次)はもう先輩たちの研究に食らいつくので精一杯.

中2が「sinって何?」「屈折率?何それ?」みたいなことをぐちぐちこぼしながら毎日のように考えて,わからないことは先生方を捕まえてガンガン質問してました.(後から聞きましたが,いきなりとんでもない内容の質問を持ってくるので,どんな質問が来るのかドキドキしてた先生もいたみたいです(笑)本当に感謝です.)

県大会や九州大会にもついて行って,先輩たちの発表を見て,ときには僕も発表して,いろんなものを吸収しました.

あと,この年ですね.僕もこの後参加して,世界がまた大きく変わったなぁと思うJSECに先輩方が参加されて,なんとISEFに日本代表として出場されることが決まりました!
今思えばこういう風な先輩方の背中があったからこそこうやってるんだろうなぁって思います.

2年目(≒中学3年次)は,いろんなことがありました.
まず先輩方がISEFでグランドアワード4等を受賞!さすがにびっくりしましたね.そこまですごい先輩たちだったのか...と改めて驚きました.
この年からは昨年度学んだことを生かして研究に積極的に参加!この年の総文祭に参加した同級生も科学部に入部し,一緒に頑張りました.
3月くらいに学会の中高生向け発表会を梯子したりしました.

3年目(≒高校1年次)はいよいよ高校生!ということで本当に暴れ倒しました.もうこの年を語るにはJSECが欠かせません.「僕たちもISEFに行くんや!」と3人チームを組んでひたすらに研究に没頭しました.毎日が研究研究,データを取り切ったら考察&レポート,発表資料作成みたいな生活でした.
学校の研修の流れでJSECに参加し,残念ながらISEFの代表圏内には入れませんでしたが,そこまでの準備と会場で得られたフィードバックや人脈はかけがえのないものです.

4年目(≒高校2年次)はまあちょっと落ち着いて,いろんな世界に目を向けようや,と科学部もJSSAに出したり,自分の課題研究をJSECに出してみたりなどなど,いろんなことをやりました.

ここらへんは割とnoteで書いたので,もしよかったら読んでください.
(読まなくてもこの後には何も支障は無いのでご安心を)

とまあこんな感じで中高合わせてぴったり4年間やってきた研究の振り返りでした.

3.はい,これで,ひと仕事おしまい

「なんでいきなりこんなことを書き始めたんだ?」となっていますが,理由は簡単.もうこれで中高生活の研究はおしまいだからです.

最後の舞台は和歌山での全国総合文化祭神戸でのSSH生徒研究発表会

早かったですね...
ビビりながらはじめての総文に行ったのも案外はっきりと思い出せるんですけどねぇ.
もう終わりか...楽しかったなぁ!

ということで中高の研究活動は(たぶん)これで最後です.

いろんな面白いことを明らかにしてきました.あとは研究発表を全力で楽しんで,後輩たちに残すべきものを残すのみです.

ではでは

「はい,これで,ひと仕事おしまい」

#部活の思い出

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