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英語のそこのところ 第15回 ムードはふわふわで不安

著者 徳田孝一郎
イラストレーター 大橋啓子

 ヴァレンタインデイがやってきましたね。
 女性の方は明日に備えてデパートに行ったり、キッチンでチョコレートを作ったりしておられるのではないでしょうか? お疲れ様です&ありがとうございます(男性を代表して)。

 調べてみると日本で2月14日にチョコレートを贈るのは70年代から定着した風習のようです。確かに小学校高学年から高校まで2月14日に手の込んだチョコレートやハンカチ、マフラー、指の6本ある手袋などをいただきました。まぁ、それなりにモテましたので(本当か?)。でも、そういう本命チョコというのは一度にたくさんもらうと男の器量というか上手な対応をしないと人気は急降下するもの。もらったらもらったで頭を悩ましたものです。なかにはそんなこと気にしない強者もいて、中学のころの友人なんですが、チョコレートをもらったその場で廊下に投げ捨てた奴がいました。なかなかの強者です。もちろん、そのあと大変な騒ぎになりましたけど。私のことじゃありませんよ。ええ、違います。

 というわけで、ヴァレンタインデイの風習って、初めのころ「あげる方」も「もらう方」もなかなかに緊張感のある風習だったと記憶しているんですが、義理チョコなる制度ができて以来、お手軽なものになってそこまでの真剣みが薄れてきている気がします。どうなんでしょうか? そう考えてみれば、本命チョコを久しくもらっていないような。。。寂しい話です(笑)

 もちろん、Native English Speakerと一緒に働いていた時には「義理チョコ」の風習はオフィスにありました。朝、出社すると、
「徳さん、ヴァレンタインデイなので」
 と、女性スタッフからいただくわけですが、まあ、義理と判っていてもバカな男としては嬉しいわけで、
「いやぁ、悪いねぇ。Thank you.」
 などと少し照れながら、ありがたく頂くことになります。
 で、席について前を見ると男性スタッフが同じラッピングのチョコレートをもらって、にやにやこちらを見ている。お、同じくバカ発見です。
 そんなこんなで一通り女性陣からチョコレートをただいて14日というのは始まっていくわけですが、ふと見ると隣のNative English Speakerもまんざらではない様子で、うれしそうに仕事をしている。

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