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おさがりの逆転現象

先日わが家の姉弟の間で、ちょっとした事件があった。長女はかなりショックで、長男は少しだけうれしかったようだ。

土曜の午前中の出来事

ちょっとしたことが起きたのは週末のこと。
その日は、中学受験準備中のわが家の長男(小5)が、長女が通っていた中学の学校説明会に行くことになっていた。

自分の弟には、おしゃれして自分の学校に行ってほしいと願う、4月からJKの長女。

弟の服のコーディネートをして、自分のNIKEのブレーザー(わが家では「おしゃれスニーカー」と呼ぶ)を弟に貸すという、珍しい一コマ。

ちょっとした事件は、そんな時に起きた。

長女の「おしゃれスニーカー」を履いた長男がひと言。

「靴が小さいんだけど…」

そんなはずはない。長女は159センチのJK。一方長男は145センチのサッカー少年。その差14センチ。

たくさんサッカーして、たくさん食べることを差し引いても、まさかそんなことはないと、当初は家族中誰も信じていなかった。

しかし、念のためサイズをチェックしてみてびっくり。靴の上から触ってみると、サイズアウトしかねないぐらいのピッタリ具合。確かにその窮屈さだと、小さいと言っても「あり」なサイズ感ではある。

そして姉にひと言。

「今度は僕が履けなくなった靴、ネエネにあげるよ」

長女かなり落ち込む

隣で顔が引きつる長女。

いつか弟の方が体も足も大きくなることは理解していたものの、こんなに早く「その日」が来るとは思っていなかったらしい。

心の準備もないまま、その現実を突きつけられ、かなりショックを受けている様子。

どうなぐさめたらよいのかわからなくて、戸惑う妻とワタシ。

長男に「そんなこと言わない!」と真剣に言うのも違う気がするし、長女をなぐさめてもさらに傷つけそうだし。

「大きくなったね~」と長男の成長について話し、とりあえず長女から話を逸らしてみたものの、微妙な空気感は変わらず...

後から長女に聞いてみたのだが、

「いつまでも小さいと思っていた弟が、自分の手の届かないところ行ってしまったようでちょっと動揺した」とのこと。

今後について

今後こういったことはたくさん出てくると思うが、子どもたちにどう声を掛けたらよいのか、まだ妻とワタシの間では明確な答えが出ていない。

どんどん体が大きくなる長男に対して、もうそれほど成長が見込めそうにない長女。

長男がサイズアウトしたスウェットを、長女が部屋着として使う日が近い将来来るかもしれないが、JKに「弟のおさがりを着なさい」とも言えないし、長男に「お姉ちゃんの気に入るようなものを買いなさい」とも当然言えない。

義弟が小さいころからかなり大きかったため、お下がりの概念がなかった妻。年の離れた兄がいるため、大体お下がりを着ていたワタシ。

夫婦そろって、姉弟の微妙なキビが分からない。

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それ以降姉弟間での衣服・靴などの貸し借りはない。ただ長女の心の傷?は完全に癒えてなさそうなので、その話題はあえて触れないようにしている。

「親としては、共有できるところは共有してくれると嬉しいだけどなぁ」なんて口が裂けていも言えない雰囲気である。

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