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【ドメーヌ・フルーロ・ラローズ】サントネイ プルミエ・クリュ クロ デュ パス タン 2015

前々から気になっていたこのワイン。

ふと寄ったワインショップで並んでいるのを見かけて購入しました。

フランスブルゴーニュのシャルドネなので、大きく外れることはないだろうと思っていたのもありますが、何よりもこのエチケットどドメーヌ名が気になっていました。

これは直感的な響きでしか無いのですが”ローズ”って入ってるの綺麗ですよね。響きが美しい。

また、これも直接的には関係ないはずが、どことなくアンティークローズを感じさせるエチケット。

このエチケット、図書館の本の香りがしそう。

図書館の奥の方に眠っている、人に触れられることは少ないけど、激しく主張するわけでもなく、でも一度手にとってしまったら吸い込まれそうな、本棚に戻せなくなりそうな、そんな美しい本の表紙という感じがしませんか?


外観は、黄みが強めの黄金色。粘度はやや強め。

抜栓直後のコルクの香りを嗅ぐと、酸味の強い香りが。

「すっぱい…!これは合わないかも…!」

ルフレーヴの香りで慣れてしまっているので、可憐なお花の香りがせず、酸味だけが鼻をついてしまったのです。

あまり期待せずに一口飲んでみると。。


口の中に広がる花畑。

白いワンピースを着た少女が、風になびく髪の毛を手で押さえながら花輪を作っている…


先程の酸っぱいコルクの香りとは真逆に、甘みを強く感じます。

それなのに全くくどさはなく、口の中に残らない。


「え…なにこれ…美味しい…」


おもわず無意識にそう呟いて、テイスティングすることすら忘れて二口目。

ただ甘いだけではなく、やはり強い酸味も感じる。

甘味も強いので、バランスが良く酸味の強さをそこまで感じさせない。

ドライなのに、甘口。

普段割と2018などのフレッシュなワインを飲むことが多いので、2015でも熟成を感じて蜜のような甘さを感じたのかもしれない。


暫く室内においておくと、あら不思議。

全然味が違う。

角が取れてまーるくなりました。

更に飲みやすくなって、大人の甘さと大人の酸味。

花輪を作っていた少女が、優しい大人の女性に成長しました。


久しぶりにこんなに素敵なワインに出会ったな〜。

ルフレーヴから浮気してしまいそう(笑)


というわけで、このフルーロ・ラローズについて調べてみました。

調べれば調べるほど面白いことってあるものなんですね。

なんと、奥様は日本人。

サントネイ村の名門フルーロ・ラローズの造るワインは、馴染みのレストランやワインショップのみに出荷される為、入手は難しいらしいです。

出会えてよかった。

サントネイ村のクロ・デュ・パスタンは、素晴らしいワインを生み出すモノポール。

モノポールは、生産者の思いが強く表現される畑で、そこで造られるワインがここまで美味しいんだから、他のも絶対においしいに違いない。

他のワインも買ってみよう、そう思った素晴らしいワインでした。

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