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今年の初読み「人間の生き方、ものの考え方」-福田恆存 


翻訳家と評論家として知られている福田恆存の、昭和30年代から昭和50年代にかけての講義をまとめた一冊です。

福田恆存訳のワイルドやシェイクスピアの作品は読んだ事がありますが、講義集は初めてです。

聞き手は学生で、殆どは戦後生まれ。

講義の内容は近代化、言葉とは何か、タブー、自由、歴史など。

本来の意味とは違った言葉の使われ方(平和、民主義主義など)の話、自由になったように見えて実は見えざるタブーが多いという指摘、共同体として過去との連続性がなければ国家もその国家でなくなるという指摘などが鋭く、年月を経た今でも読む価値がある講義だと思います。

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