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実験ノート

STAP細胞事件はもう10年前だそうです。今の大学生に聞いても知っている人の方が少なくなりました。

この事件で、「実験ノート」の重要性が世間でも認知されるようになりました。私自身、父親から突然電話がかかってきて「実験ノートはちゃんと取っているのか」と言われて驚いたくらいです(父は研究職ではありません)。

ちなみに、私は大学院生から最初のポスドクくらいまでは、ずっとルーズリーフでした。ページの上部に日付とおおまかな実験タイトルを書いて、その下にちまちまと情報を書き込み、クリップボードに挟んで実験室に持っていくというスタイル。このボードを実験台に立てかけて、それを見ながら実験しつつ、気になったことなどはその都度ちまちまと書き込んでいました。それはそれで悪くないスタイルだったと思います。

ただルーズリーフの重大な欠点は、ページの入れ替えや抜き取りが容易なこと。後輩にも参考になりそうなところはどんどん見てもらっていたのですが、ある時私のいないスキに持ち出され、数ページが紛失したのでした。どうやら、自分の実験に関係のあるところをコピーしようとその部分だけ抜き取ってコンビニに行った際になくした、らしい(ため息)。

私自身の管理も最初は迷走していて、いくつかの実験を並行してする場合はテーマによってファイルを変える「別建て」にしていました。でも実験を進めると思いもよらない方向性に行く場合もありますよね。途中で「やっぱりこっちのテーマかな」とページを入れ替えたりすることもあり、時間が経ってから探すのに苦労することがありました。

そんなこんなで、最近(というか少なくともこの15年くらい)は、A4サイズのノートに書くようにしています。さらに、時間軸で整理するほうが(私の場合は)わかりやすいので、テーマが複数あっても同じノートに書くようにしています。

私がずっと愛用しているのはコクヨのCampusノートのB罫(6mm罫)。A罫の7mm幅だと私の字にはちょっと大きすぎるんですよね。世の中にはもう一段階細い5mm罫のノートもあるのですが、CampusノートのA4サイズには5mm罫はないみたい。

以前は無くなりそうになったら1冊ずつ買っていたのですが、それも面倒なので5冊セットをネットで買った…ら、微妙に薄い。よく見たらページ数が少なくて、30枚タイプでした。これまでは40枚タイプだったのです。薄くてもいいといえばいいのですけど、すぐ終わっちゃうという感覚です。

コクヨには実験ノートに特化したリサーチラボノートがありますよね。

試しに一冊買ってみたのですが、方眼罫ってどうも違和感あってダメでした。慣れたらこっちのほうが楽なのかもしれませんけど、10年以上の習慣を変えるというのも、なかなか、なかなか…(だから年取ると柔軟性がなくなると言われるのだなあ)。