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風船がとんでいった夏休み

題名のとおり、英検のことでもなんでもなく風船がとんでいった話です。
娘と息子と帰省中、近所のスーパーでささやかなお祭りが催されていました。
子どもたちは、綿飴を食べ、ヨーヨー釣りをし、最後におばあちゃんに風船を買ってもらい、大喜び。
特にヘリウムガスで飛んでいる風船は特別感があり、お店の中で嬉しそうに見せびらかしていました。
娘はピカチュウ、息子はドラえもん。気に入ったのが見つかって良かったね。とおばあちゃんも私も満足満足。

でも、飛んでいちゃいました。題名の通りですが。
風船は専用のクリップに結びつけられていて、手を離しても飛んでいかない安心設計。
なのに、結び目が緩んでいたのでいたのでしょうね、駐車場に出た途端、強風にあおられて(台風の前日でした。。。)
娘のピカチュウがピューンと。
普段あまり怒ったり、泣いたりすることのない温厚な娘が、地団駄を踏んで、地面を叩いて、泣き崩れています。

思わずもらい泣きする、私とおばあちゃん。
おばあちゃんがすかさず「同じの買ってくる!!!」とダッシュで店の中に戻っていきました。

結果、ピカチュウは売り切れ。

お店の人も親切に在庫をくまなく探してくれましたが、(おばあさんが泣きながらピカチュウの風船下さいっていったら、それはもう、必死で探してくれたことでしょう笑)
ピカチュウくんは人気なのですね。かわいかったもんね。ちょっと透明で綺麗だったもんね。かわいそうに。

娘は6歳。私もちょうど6歳の時に風船で悲しい出来事がありました。
あれは、母と二人で行った初めてのディズニーランド。
飛んでる風船を買ってもらって、それをホテルに戻って父に見せるのを楽しみにしていました。
ところが、ホテルの部屋に入ったとたん、風船が手から離れて、天井の電気に当たって、一瞬でパン!!!
あの時は悲しかったなー。父も母も忘れているエピソードですが、30年以上経った今でも、忘れられないです。

娘も今日のことはきっと大人になっても忘れないでしょう。
同じピカチュウの風船が手に入っていたら、もしかしたら忘れているかもしれない出来事。痛みも思い出。
きっと30年後は風船を買ってくれたおばあちゃんはいないでしょう。
それでも、その思い出は娘の中に残っていることと思います。

かわいいかわいい子どもたち、できれば悲しいことも怖いこともない世界でずっと守ってあげたい。でもそうはいきません。
人生はどうにもならない事や、理不尽なことでいっぱいだし、それらを子どもたちは乗り越えていかなくてはなりません。
それらも人生のスパイスと思える素敵な人生を子どもたちには歩んでもらいたい。
風船が飛んで行っちゃっただけで、人生にまで思いを馳せてしまいました。

追記ですが、同じピカチュウの風船は通販でヘリウムガス入りが2,000円で売っていました。(400円で買った)
あまりにもかわいそうだったので、一瞬ポチりかけましたが、やめました。


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