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九州のおかしな歩き方

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九州の郷土菓子、ご当地スイーツ・パン、銘菓本店を巡る旅
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#宮崎

006_まるはちのふくれ【宮崎】

ふくれは鹿児島・宮崎の郷土菓子。 黒糖味の重曹でガンガン膨らました蒸しパン。 子供頃、おばあちゃんちで出てくると、「ちっ、蒸しパンか(ケーキとかクッキーがよかった)」と思っていたものだけど、久しぶりに食べるとノスタルジーすら感じる素朴な美味しさ。 すっごい分厚くてボリューミーだから子供はすぐに途中で飽きるのよ。 「まるはち」はふくれの専門店。(宮崎県都城市上長飯町12-1) 専門店だけあって、子供の頃食べてたふくれにくらべ、生地がしっとり細やか。 飽きない! さすがです

007_光仙の佐土原いっぱい生姜パイ【宮崎】

これは私オススメ、はまっている手土産菓子。 宮崎市佐土原町は、生姜の収穫量が宮崎県一。 宮崎県の生産量は全国7位で全体の5%くらい。 まぁ、はっきりいうとビミョーなのであるが。 それはさておき、佐土原では生姜で特産品を作ろうという動きがあり、いろいろな生姜商品がひっそりと生み出されている。 その中でめちゃうまな生姜パイを教えてもらってすっかりはまってしまった。 生姜がしっかりきいてて、砂糖コーディングもしつこくなく、パイのサクサク感、すべてのバランスがわたし好み。 食べ出

008_井戸川白玉まんじゅう店の白玉饅頭【宮崎】

宮崎県諸県郡国富町本庄で150年以上前から作られている名物饅頭。(いや団子かな) 幕末、宮永夫婦が鵜戸神宮参拝に出かけ、堀切峠の茶屋で食べた饅頭があまりにも美味しくて、帰ってから再現しようと試行錯誤でつくりあげたとか。 国富町本庄には、今でも数件の白玉まんじゅう屋がある。 手作りで1日に作る数に限りがあるし、日保ちがしないので県内でも知る人ぞ知る名物饅頭。 井戸川白玉まんじゅう店 宮崎県東諸県郡国富町大字本庄4850-1 鵜戸神宮 堀切峠 国富町で無視できないもの

009_本間商店の青島ういろう【宮崎】

昭和40年代、宮崎は新婚旅行のメッカともいわれるくらい、ブームに沸いていたという。 青い海、青い空、色鮮やかな花々、南国ムードを盛り上げるフェニックス並木。 昭和天皇の娘と旧佐土原藩島津家の息子が結婚、新婚旅行先が宮崎だったことがブームの火付け役となる。 そんな宮崎随一の観光名所青島の名物、青島ういろう。 明治10年頃、青島で旅館をしていた鈴木サトさんが作っていた「おサト羊羹」を改名。 こどものくにの前にはういろう店が軒を並べる。 どの店で買おうか迷ったけど、ういろうの

050_美々津のお船出だんご【宮崎】

記念すべき50個目は、宮崎の神話にちなんだ郷土菓子。 宮崎県日向市美々津は、神武東征の際のお船出の地と言われている。 神武天皇は初代天皇とされ、浦島太郎と乙姫のモデル、山幸彦と豊玉姫の孫。 45歳の時に日向の国から天下統一を目指し東へ向かう。 そのお船出の地と言われている。 古事記や日本書記には日向のどこから出たのかは書かれていないらしいのだけど、神武天皇が腰掛けた岩とかある。 そのお舟出、風の影響で急遽出発が予定より一日早まる。 人々は大慌てで米と他の材料をまぜてついた

067_高岡名物 長饅頭【宮崎】

うるち米粉の生地で餡を巻いた饅頭。 宮崎市高岡町の名物。 人気が高く午前中に売り切れてしまうことも珍しくない。 賞味期限当日、てのは珍しくないけど、ぜひとも買ったらすぐに食べて欲しい。 なんじゃこらぁ〜となるくらい生地が柔らかい。 ふにゃぁ〜っと。 この柔らかさ、是非とも食べて欲しいなぁ。 夕方には餅が固くなって、包んである竹皮の香りがうつるので、別物になってしまう(それはそれで好きだけど)。 翌朝にはもうイマイチ。 長饅頭 宮崎県宮崎市高岡町高浜2674−1

069_坂本商店の鯨ようかん【宮崎】

宮崎市佐土原町の名物、鯨ようかん。 うるち米の粉を練ったものをあんこで挟んで蒸したもの。 巻くタイプが多いかな、挟む、しかも餅で餡でなく、餡で餅を挟む。 江戸時代、薩摩藩支藩の佐土原藩の藩主・島津忠孝が若くして亡くなる。その子、惟久は2歳。母は、息子が鯨のように強くたくましく育って欲しいと願い、鯨に似せた菓子を作らせたのが始まりという。惟久は後にりっぱな藩主になった。 これも出来たてが柔らかく美味しい。 餅と餡の柔らかさ具合が絶品。 坂本商店 宮崎県宮崎市佐土原

079_ねりくり【宮崎】

ねりくり、ねったぼ、いも餅、ねったくり、地域によって呼ばれ方が違う。 宮崎、鹿児島の郷土菓子である。 餅とサツマイモを蒸す、または茹でて、混ぜ合わせるようによく潰し、きな粉をかけて食べる。 大好物である。 サツマイモが大好きなので、これまた好きな餅と一体化し、これまたこれまた好きなきな粉をかけた、このシンプルなお菓子を物心ついた時から好きだった。 イモが多いとゆるく、餅が多いと固めで形をとりやすい。 家庭によって、丸めたり、スプーンですくって食べたり、餡子を入れたり。 僭

080_あくまき【宮崎・鹿児島】

これぞ故郷の郷土菓子の代表とも言えるユニークなお菓子。 味がね、説明しにくいんだ。 灰汁まきと書くように、餅米を灰汁(木の灰を水に浸して上澄みをすくった液)に漬けて、竹の皮で包み、灰汁で煮る。 似ている間に水分を吸収し、竹の皮で包まれている圧力で、餅米が勝手に膨張して餅のようになるらしい。 モッチモチ、ベッタベタ、味はないのだけど、かすかに苦みを伴うもわっとした独特のクセがある。 ”アクが強い人”とかいうとき、口の中にこのもわっとしたのが広がって、私にとっての”アク”

081_いこもち【宮崎・鹿児島】

炒ったもち米をひいて粉にし、砂糖や水あめと熱湯に入れ、こね上げる餅菓子。 煎り粉(いりこ)もち、いこもち、とよばれる。 香ばしいすあま、みたいな。 江戸時代から薩摩藩に伝わったお菓子で、鹿児島や宮崎の郷土菓子である。 とても素朴だけど、自分好みの甘さ、柔らかさのものはすこぶる美味しい。 炒った粉をつかっているので、香ばしいのがいい。

082_これがし【宮崎・鹿児島】

高麗粉(もち米:うるち米=6:4)とあんこをぎゅっとして蒸す。 あんこ味の独特の食感の郷土菓子。 朝鮮出兵の際、島津家にともなって朝鮮から連れてこられた陶工たちが持ちこんだものと言われている。 高麗(これ)がし、高麗餅とよばれる。 ぼそぼそしていて好きではなかったのだけど、美味しいと評判の和菓子屋さんのものを食べてみると、ぼそぼそしてなくて美味しかった。 鹿児島と宮崎の都城市あたりは、薩摩藩だったので、食文化が似ている(というかいっしょ)。

084_おかしの日高のなんじゃこら大福【宮崎】

誕生30周年ですって。 いつの間にか生まれて、いつのまにか宮崎のガイドブックにのる定番お菓子になってた。 大福の中に、いちごと栗とクリームチーズが入っている。 意外にもケンカすることなく、相性いい。 何よりあんことクリームチーズが合うことを世に知らしめた功績を讃えたい。 おかしの日高 本店 宮崎県宮崎市橘通西2-7-25 本店は繁華街にあって、夜9時まであいている。 お店の特徴はなんといっても賑やかなポップ。 すごくノリがいいというか、なんかいかにも大福にいろいろ

093_日南市南郷町のぬっつけだんご【宮崎】

日南市南郷町で見つけたぬっつけだんご。 これも初めて聞く名前。 港の駅めいつで発見。 レジでこの辺の郷土菓子か聞いてみるも、わからないので作っている所に問い合わせてみては、ということ。 ネットにも情報がないし、とても気になる。 ”ぬっつけ”とか”ぬくり”とか、(餡を)ぬったくるという意味かしら。

094_元祖チーズ饅頭【宮崎】

30年ほどまえに宮崎県小林市で誕生した、宮崎県郷土菓子ホープのチーズ饅頭。 クッキー生地のなかに甘くないチーズの塊。 生地がサクサク系、しっとり系、レーズンや砕いたナッツが入っていたり、お店によってちょっと違う。 wikiによると「県民の多くは自分好みのチーズ饅頭を探求し続けている。」らしい。 そういえばチーズ饅頭食べ比べみたいなん、宮崎の人のサイトやブログで何度か見かけた。 ちなみに私はわらべのチーズ饅頭が好き。 で、発祥の店だと言われているのが、小林市の「南国屋今門」