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お彼岸は心のデトックス期間

秋のお彼岸も無事に過ぎて、少し肌寒くなってきました。
今年の秋彼岸はどのようにお過ごしだったでしょうか?
実家に帰省したり、お墓参りに行ったという方もおられるでしょうし、まだ帰省は自粛していた、という方も多いかもしれません。
お彼岸というと、お墓参りをしてご先祖様に手を合わせる日だ、と漠然と知ってはいるものの、実際どういう意味があるのか?と問われれば慣習でお参りしているという方も多いと思います。
せっかくですのでお彼岸の意味を少し紐解いていきたいと思います。

彼岸とは、覚りの世界を意味します。
それに対して、こちらの迷いの世界を此岸といいます。
此岸〈迷いの世界〉→彼岸〈覚りの世界〉に渡る事を目指す7日間が彼岸の一週間です。
しかし、迷いの世界や覚りの世界というと、なんだか自分とは関係の無い事のように感じると思いますし、死後の世界を想像するかもしれません。
もちろん此岸を〈生きている私達側〉で彼岸を〈あの世、ご先祖様側〉と捉える事もあります。
ただ、元を辿っていきますと、自分の心の状態を表します。
此岸〈迷い、煩っている心の状態〉→彼岸〈迷いがなくなり、安定している状態〉と捉えて頂ければ、彼岸へ渡るというのが自分事であり、かつ日常の中で目指せるものだとご理解頂けると思います。
お彼岸の一週間とは、普段意識しずらい「自分の心」を見つめる強化週間だと思って下さい。
では、此岸から彼岸に渡る上で邪魔をするものは何でしょうか?
それは「煩悩」です。煩悩とは字の通り「心を煩わせ、悩ませるもの」ですね。
煩悩によって私たちは此岸で悩み不安になっているわけです。

マインドフル瞑想@オンライン


彼岸中に自己を見つめ、少しずつ煩悩を減らしていく事で、彼岸の心の状態へと近づいていくわけです。

さて、煩悩と言いますと、よく「108の煩悩」と表現される事があります。
除夜の鐘の数は、この煩悩の数からきています。
「こんなに数多い煩悩と向き合うのは大変!一週間じゃ消せない!!」と嘆かれるかもしれませんが、ご安心下さい。
108と数多い煩悩ですが、根っ子を辿ると根元的な煩悩は3つに集約されます。
それは「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」の3つです。
これをまとめて「三毒」と言います。
まさに私たちの心を蝕む毒の発生源というイメージです。

マインドフル瞑想@オンライン2


この三毒を簡単に説明しますと、
貪:貪り、執着の心。自分の好ましいモノゴトを出来るだけ近く、多く手元に置いておきたいという心

瞋:怒り、嫌悪の心。自分が好ましく無いモノゴトを出来るだけ、遠くに退けたい、少なくしたいという嫌悪の心

痴:モノゴトの認識に過度なバイアスがかかっている状態。痴とは「疒」に「知る」という字を書きます。
これは、知らない事を知らない、歪んで認識している、という意味です。
私たちは、モノゴトを頭で理解して、情報を得る事で知った気になりますが、本当に「知る」という事は、頭ではなく、全身で理解していく事です。心を対象に振り向ける事で感覚的に理解していく事がありのまま認識するという事だと思います。
よく「腑に落ちる」と表現しますが、頭ではなく、身体感覚も含めて理解していく事が大切です。マインドフルな気持ちで自分や他者を理解する事で、「疒」の取れた「知る」を実現する事が出来ます。

この三毒が根源となって、108ほどの様々な煩悩が沸き起こってくるので、この三毒を意識して、彼岸期間は特に自己と向き合い、瞑想などを通して「心のデトックス」をして頂く事をオススメします。
まさに彼岸というのは三毒を外に出す「心のデトックス週間」だと思って、普段意識しない自心の毒素を排出していきましょう!!

来春のお彼岸では、ご先祖様のお墓参りも大切にして頂きつつ、そのお参りを通して、自分の中にある三毒をデトックスするという事も意識してあげると、例年とは違った御参拝になるのではと思います。

最後に私がお彼岸中、必ず読み上げる言葉をご紹介して締めたいと思います。
常に意識している言葉です。

マインドフル瞑想@オンライン3

続きは随時更新していきます。
ご興味のある方は、ぜひ「マインドフルネス瞑想@オンライン」にもご参加下さい。
https://note.com/eikan/n/nce50c4dc8079

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