集中力の質
今回は私たちの「集中力」についてお話させて頂きました。
みなさんは、自分の集中力がどの程度、継続出来ると思いますか?
1時間、30分、5分、1分。。。
人によって様々です。もちろん個人差があると思いますが、ある研究では「8秒」という結果が発表されています。
これは水槽で泳ぐ金魚の「9秒」を下回る驚きの結果です。
この報告は、米マイクロソフトのカナダ研究チームが2015年5月に実際に発表したものです。約2000人の参加者の脳波などを測定した結果で、2000年は12秒だったヒトの集中力の持続時間が、13年には8秒まで短くなってしまったという一例です。
私たちが集中力と呼ぶモノにはいくつか種類、質の違いがあるかと思います。
ご自分の集中力を当てはめてみると、傾向が見えてくると思います。
現代を生きる私たちの集中の質は「浅く、短く、早い」傾向にあると言います。
これは、仕事や生活の中で、動作を細かく切り替えたり、同時に作業をしていく「マルチタスキング」の影響が強く反映されています。
マルチタスクで作業をこなしている時は、集中が「浅く短く早く」なり、それが習慣になると、いつの間にか脳の構造も変化し(neuroplasiticity:神経可塑性)集中の質に偏りが生まれてきます。
マルチタスキングは必要な能力であり、大切な質ですが、集中の質はバランスが大切です。
「深く長くゆっくり」と集中する事によって生まれる気付きもありますし、その質でしか届かない世界も存在します。なによりマルチタスキングは脳疲労が顕著に現れますが、「深く長くゆっくり」した状態は脳疲労を回復させ、心に落ち着きを取り戻します。
最近、長編の小説や少し難しい概念の本を読む事が出来なくなった。辛くなったと感じる方は、マルチタスキング型の集中に変化しているかもしれません。
繰り返しになりますが、集中の質はバランスが大切です。
マルチタスキングを強いられる事が多い今、あえて「深く長くゆっくり」とした時間、シングルタスクの時間を取るようにして下さい。
もちろん瞑想の時間は「深く長くゆっくり」とした最良の時間です。
マインドフルネス瞑想の時間を習慣化して頂き、バランスを保つ事をオススメします。
また、それ以外にも日常生活で取り入れやすい習慣として、オススメするのは読書です。
しかも電子ベースではなく紙ベースで読む事で、私たちの集中の質は回復していきます。
この研究は『デジタルで読む脳×紙の本で読む脳』メアリアン・ウルフ著に詳しく報告されています。
私たちは同じ文字を読むにしてもディスプレイで文字を読む事と、紙で読む事では脳の構造に異なる変化が起きる、と著者は指摘しています。ディスプレイ上では「斜め読み、飛ばし読み、拾い読み」を無意識に繰り返し、文字を表面的にさらいながら、深い理解を得る前に満足してしまう、まさに「浅く短く早く」集中してしまっています。
紙の本で「深く長くゆっくり」と読む時間を作ってあげるだけで、集中の質がバランス良くなり、深くリラックス効果も得られるでしょう。
続きは随時更新していきます。
ご興味のある方は、ぜひ「マインドフルネス瞑想@オンライン」にもご参加下さい。
https://note.com/eikan/n/nce50c4dc8079
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